Special Person Interview

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SOFT DARTS 上達法 No.8 vol.89 2018年1月 「私が語るダーツの秘密」 谷内 太郎

グリップについて

「3年前にスリーフィンガーに変更」

まずグリップについてですが、ダーツを始めた時はどのようなグリップでしたか?
 最初は4本指でした。薬指に乗せてる感じで持つと座りが良かったので、そのまま投げていました。

 

それから今までの間で変えましたか?
 3年くらい前に3本に変えました。

 

それはどうしてですか?
 4本だと限界があると思ったんです。よく言われるように接地面積が多いとひっかかりもあって、親指と人差し指できれいに飛ばすのは難しいのかなと思いました。成績の良い選手はだいたい少ない本数で持ってるじゃないですか。なので、最低限の3本が理想だろうと、怖かったですが思いきって変えました。

 

変えてからはかなり練習しましたか?
 最初は試合で使う勇気がなかったので、併用して投げてました。ある時思いきって試合で使ってみたらいい感じでいけたので、それからはもう4本は使わないぞと決めて3本だけで投げています。
 12年間4本で投げてたので、最初の違和感はハンパじゃなかったですね。

 

今ではそれをずっと継続しているのですか?
 はい。ずっと3本です。もう4本に戻ることはないですね。


もうすっかり慣れましたか?
 変えてから1年くらいで違和感は無くなりました。でも今でもたまにぽろっと手から滑り落ちる時があるので、まだしっくりきていないのかなと思う時もありますね。

 

他人のグリップを見て研究したりはしましたか?
 見ましたね。例えば3本だったら少し小指を立ててみようかなとか、指の運び方や手の返し方など参考にしました。それでいろいろ試しながら自分に合うグリップを研究しています。今でも見つけている最中ですね。

 

PERFECTではみんな一緒に練習してますから、真横からも見えますよね。
 日本人選手もそうですが、海外選手の映像を見ますね。たまに正面の映像が出るので、それで指の形を確認したりしています。

 

参考にしているプレイヤーはいますか?
 ガーウィンの飛ばし方がきれいだと思います。フィル・テイラーやバーニーももちろんそうですが、ガーウィンのテンポも好きなので、今は一番見ますね。

 

肘について

「昔より下がってきた」

肘の位置についてですが、昔と比べて上下はありましたか?
 たぶん下がったと思います。前もそんなに上から下に投げてるイメージはなかったんですけど、今はダーツがより一直線に飛ぶように意識するようになりました。肘が上がっていると、投げ始めからボードまでの一直線がとりにくいんです。ダーツをずっと目で追っていたいので、視界の中に収めておけるように肘の位置を下げるようになりました。同時になるべく早く投げて、ダーツに勢いがあるまま直線に飛ばしたいんです。

 

日本人選手と違って、PDCの選手は肘をほとんど上げないですよね。体型や筋力の違いで差が生まれると思いますが、それについてはどう思いますか?
 やっぱり肘は動かない方がいいという考えです。早く離して振り切ってしまえば、肘のフィニッシュの形はあまり気にしないですね。昔みたいに肘の力で持っていくというのはタイミングが合えばいいですが、合わないとさまざまなブレにつながって良いパフォーマンスができないと思います。
 理想は海外のトップ選手みたいな感じで投げられたらいいですよね。人間の身体の構造上まったく止まっているというのは不可能だと思いますが、とにかく最小限に抑えられるようにしたいです。

 

肘を壊す選手も多いですが、肘のケアは何かされていますか?
 投げる前にはかかさず、出来る時は終わった後もストレッチをします。肘をいきなり動かすのではなく、肩周りをのばしたりしてから投げるようにしています。僕は肩が前の方に付いているので、疲れると内側の筋肉が痛くなることがあるので気を付けていますね。
 長く投げているとどうしても細かい疲労の蓄積があるので、肩や肘を壊す選手もいるのでしょう。やはりストレッチなどのケアと、筋肉を鍛えることは大切だと思いますね。

 

立ち方

「僕は正面」

ボードに向かっての立ち方はいかがでしょうか?
 僕の場合はほぼ正面に立ちます。普通に正面に立つだけで、足のどこかに意識的に重心をかけるようなこともしないです。なるべく自然体でいたいんです。

 

左右の足の体重配分はどうですか?
 6対4くらいですね。自然に立って、身体が前に倒れた時に少し右足に体重がかかる感覚です。

わりと左足にもかかってるんですね。
 そうですね。以前は左足の人差し指を微妙に浮かせたりもしていたんですが、だんだん楽な体勢に変えてきました。どうしても体力的にも落ちてくるので、身体に負荷をかけないことが大切だと思っています。長丁場でも耐えられるように、今はあまり無理してる感覚はないですね。

 

リリースポイント

「早く離したい」

次にスローについてですが、リリースポイントについてはいかがでしょうか?
 なるべく早く離したいですね。トッププロの映像を見ていてもみんな早いですし。ダーツが先に離れてから手を振っているような感覚というか、早く離した結果ダーツが上に向かって飛んでいくと思うんです。
 リリースポイントにしても『持ち過ぎ』というのは気をつけるようにしていますね。ダーツを持っているヘッドが先になってボードに向かっても、良い結果にはならないと思うんです。肘の流れからそのままヘッドが送れる感覚で離したほうがコントロールしやすいという考え方です。


十数年前に初めてPDCで試合を見た時に、プロ達のダーツを離す早さに衝撃を受けました。映像で確認すると、手が垂直になる前にダーツを離していて、その上をダーツが飛んでいますよね。
これは20トリプルを狙うからなのかと納得しました。ソフトが主流の日本はブルを狙う方がメインになるので、少し違いがあるのかもしれないですね。
 日本人は低い体勢でも、そこから突っ込んでますよね。その上で自分の出したい角度を出していると思います。これは10年前からあまり変わっていないんじゃないでしょうか。日本人の投げ方が間違っているわけではなくて、狙った場所にしっかり手を伸ばしていくというのは解りやすくて、良い癖がつきやすかったと思います。
 今まではそうやって成長してきたと思いますが、今後は世界のレベルに近づいていくようにさらにスキルアップしていかなくてはならないです。何が正しいのかはわかりませんが、早く離すというのも大事なポイントではないかと思いますね。

 

スローをし終わった時の手の形は気にしていますか?
 気にしています。人差し指がしっかり狙った方向の下に向いていると理想的です。それが手首の流れでズレてしまうとダメですね。

 

テイクバック

「意識していない」

セットアップしてからテイクバックするまでの間で、意識していることはありますか?
 セットアップからのテイクバックについてはあまり意識していないです。ダーツを持ったら手の運び方を重視しながらセットの位置に入ることと、肘をしっかり固定させた状態でチップの先を自分の思う位置まで引くことを意識しています。テイクバックについては全体の動きのなかで捉えるようにしています。

 

テイクバック最終点

「感覚としてない」

テイクバックの最終点は決めていますか?
 テイクバックでグッと腕を引く感覚というのはないですね。今はできるだけテイクバックを短くしたいと思っているので、チップの先が見えたらすぐ離すようにしています。
 最近感じたのは、投げたくて引き過ぎてる間に変な力みがかかってしまうことがあるんです。僕の場合は構えて少し引いたくらいですぐ離す方が、ぶれる確率が低いようです。チップが見えた瞬間にいい感じで早く離せてる時は、ダーツもよく入りますね。

 

ダーツの飛び

「とても気にしている」

ダーツの飛びは気にしていますか?
 気にしてます。真っ直ぐ飛ぶに越したことはないですね。ぐにゃぐにゃ行っても刺さる時は刺さるんですけど、やっぱりそれはマイナスポイントだと思います。

 

ダーツが暴れる理由はなぜでしょうね。
 指の離れ具合とか、肘の動き具合じゃないでしょうか。肘の動きが連動して指先に伝わっていくので、肘が力んで先に動き出したりすると、おかしな動きが指先に伝わっていくのも理由の一つだと思います。


飛びというのは毎回違いますか?
 同じ飛びで安定していたというのは、年に数回しかないです。そういう時は手の振りもリズムも安定しているので、すごく気持ちがいいんです。常にそういう状態を目指していきたいんですけど、なかなか簡単ではないですね。自信にもつながるので、飛びは本当に大事だと思います。

 

ダーツの軌跡についてはいかがでしょうか?
 昔はチップの先がおじぎしてから上がるような形でした。理想は、テイクバックした時の角度を保ったまま水平になっていくという軌跡なんですが、何年か前の映像でそれに近くなっているのが確認できたので嬉しかったです。
 テイクバックした時の角度のまま出て行ってほしいんですけど、ここで重要になってくるのがその前の動きなんです。水平かやや下向きくらいの位置からテイクバックさせると、チップの先は自然と上に向きます。そのまま早く離すようにすると良い軌道に乗ってくれるんです。
 握るタイプの人は特殊なので僕には分らないですが、一般的なグリップの人はテイクバックした角度のまま出していくのがいいかなと思います。

 

リズム

「大きな課題」

ではリズムについては?
 3本同じリズムで投げられるように気にしています。最近映像で確認すると、相手に入れられれば入れられるほど自分のリズムが崩れていくのがわかってるんです。どうしても投げ急いだりしてしまうので、これは今年の課題だと思っています。
 例えば外してもいいと思うんです。PDCのトッププロは外したとしてもリズムをまったく崩してないですが、あまり状態の良くないプロを見ると、やっぱり少しリズムが崩れてますよね。で、自分に置き換えるともうグダグダに崩れてるんです(笑)。あせってて投げる瞬間に肘が上がってたり、なんだか動きもバラバラだったり……。
 外したとしても「今のはここが良くなかったんだ」と冷静に受け止めて、すぐ立て直せるリズムを身につけたいです。そのくらいリズムというのはすごく重要なんだろうと思いますね。

 

海外の選手は驚くほど早いペースで投げますが、日本の選手の中にはすごく遅い選手もいますね。そういう選手のペースについてはどう思いますか?
 それはその選手それぞれの個性なので仕方ないですね。どうしてもイライラしてしまうことや「あんなに遅いから負けた」と思うこともあるんですが、それは言い訳にしかならないですよね。要は相手のリズムに惑わされてしまったということなので、それに翻弄されることがないようにしっかり自分のテンポを守る癖をつけたいです。

 

練習方法

「フォーム固め」

練習方法や時間について教えてください。
 時間は、最低でも毎日2時間程度は投げたいと思っています。一日中まったく投げない休みは週に一日くらいですね。
 方法はフォーム固めが課題です。まずフォームを固めることを意識して、ある程度納得したらクリケットナンバーとダブルの練習をして、それから上がり方の練習を取り入れます。だいたい自分のフォームに納得していないので、最初のフォーム固めがものすごく長いです。ああでもない、こうでもないと試行錯誤しています。

 

自分で絶対こうだという理想のフォームがあるのですね。
 そうです。「出来た、これだ」と思ったら、それで1〜2ラウンドやってみるんですが、3ラウンド目で何か変な動きをしたら、また最初に戻るんです。意識すればするほど出来なくなることがあるので、「奥が深いなぁ」と思いますね(笑)。
 たまには映像を流しながら研究したり、そうやって一人で練習するのは嫌いではないんです。

 

スピリット

「これに尽きる」

ではダーツの精神力、スピリットについてはいかがでしょうか?
 これに尽きると思いますね。大会前に状態がいい時は「今日はどこまで勝てるだろう」とワクワクしてるんです。でも少しでも不安材料があるとそのままの気持ちで挑んでしまう。僕はそういう気持ちが成績に影響するので、メンタルにすごく左右される方だと思いますね。

 

選手の中には、試合の日に起きる時間とか会場までに必ず通る道とか、トイレの場所まで決めている人もいます。谷地選手はそういう何かはありますか?
 あります、あります。まずできるだけ早く起きて、会場にもなるべく一番で入りたいんです。とにかくストレスなくいられるように注意しています。
 渋滞にはまらないように、ドリンクを買う時に並ばなくて済むように、出来るだけ早く台に向かえるように、早く起きることですべてストレスなくこなせますから。

 

トーナメント

「メンタルが僕は弱い」

昨年から試合数が増えましたが、どのようにこなされましたか?
 土日は試合のことが多かったので契約以外のイベントは入れずに、身体に疲労が溜まらないように気を付けました。そうしたことによって成績もそれなりに良かったと思います。

 

試合はほぼ一日かかる長丁場ですが、そこで気を付けていることはありますか?
 試合は10数年やっていますが、僕の場合はただ疲れとの勝負だけです。海外のトーナメントのように、このブロックで勝つと次はこうなってという、だいたいの流れがつかめる環境というのは理想的ですよね。日本の大会の場合は運営上の問題もあるのかそれが難しくて、いつ試合が入るかわからない状況というのはどの選手も大変だと思います。
 僕は基本的にメンタルがあまり強くないので、いつ試合になってもいいように空き台とかで常に準備してるんです。それがずっと待っていてもこない時もありますし、逆に試合が終わって緊張がほぐれた時にまたすぐ次の試合という時もあり、そういうバランス配分が自分の中で上手く消化できてないんです。これも今年の課題だと思っています。

 

ソフトとハード

「両方に魅力がある」

谷地選手はソフトのプロですがハードも投げますね。ソフトとハードの違いは何でしょうか?
 一番の違いはボードの大きさなんですけどね(笑)。
 今の日本で言うと、ハードは入ったもの勝ちという部分があると思います。タイミングが合ってしっかり投げれば狭い的でもちゃんと入りますから、それが続けばある程度の成績は残せます。でもソフトの場合は入って当たり前の、入れる勝負ですよね。どこかに入っただけでは良い成績は残せないです。
 これが海外を見るとハードでも入って当たり前、日本のソフトと同じ状況になるんです。ハードでこの域に達するようになるために、ソフトでの経験が必要だと僕は捉えています。
 入って当たり前の中でのプレッシャーのかかり方はハンパじゃないです。相手が180出した時に100で付いていったとします。これでチャンスが来るかもと思える感覚もあるんですが、相手はまた180か140くらいは出すんじゃないか、自分はまた100が出せるのか、付いていけるかという気持ちにもなるんです。これはメンタル的にもすごく鍛えられるので、ハードを投げる上でもソフトは大事だと思いますね。

 

 

長いダーツライフ

「さらに進化すること」

長くダーツを続けてこられたわけですが、改めてダーツの魅力は何でしょうか?
 これだけやってても飽きないですね。真剣勝負が身近にあって、毎週戦わせてもらっているというありがたい十数年です。勝ったり負けたり不安はたくさんありますが、自分を活性化させるというか、刺激がありますね。
 今はプロ制度が確立されてダーツで生活も出来るようになりましたし、夢もあります。ダーツに夢を持って頑張るプレイヤーも増えたと思うし、他のスポーツと違って50歳になっても出来ると思うので、ずっと投げていたいです。

 

では最後に、今後の夢や目標をお聞かせください。
 とりあえず一度優勝しましょう(笑)!それが大前提なんですけど、今思っている理想の投げ方を完成させたいです。それがいつ出来るかわからないですが、それが出来ることによってその先が見えてくると思っています。どの試合で勝ちたいというのもはありますが、まずは自分が納得できるダーツを安定させて、いいパフォーマンスが出来るようにしたいです。それから結果がついてくると思っているので、さらに高く進化することが今の目標です。そして夢はハードで活躍することです。

 

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