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ktm01、かつみ、小田川 克己、バレルデザイナー、deepit、ダーツプロデューサー

No.2 2011年12月15日 「将来、ダーツで食べて行きたいです!」

 年に何回も聞く言葉です。こういう希望に満ちた言葉を聞くと、素直に頑張って欲しいなぁと思います。
 実際、トップ選手の何十人かは「ダーツだけで」食べている訳ですし、もうちょっと枠を広げると、「ダーツ関係の仕事に従事しながら」となれば、なかなか多くなるのではないでしょうかね。

さて、この「ダーツだけで食べて行く」には、ある程度のステップが存在します。プロ資格を取ったからといって、いきなり稼げる訳ではないですし、それこそ大会で結果をある程度残したり、選手間のコネクションやメーカーとのコネクションを広げなければ、ダーツに絡んだ収入というのは見込めない。実際、現在の中堅選手でもスポンサーがついていない場合も多く、遠征費は勿論のこと、自分が使用するダーツグッズに至っても「自費」で購入している選手もいます。金銭的にスポンサーされている選手というのは、ある程度「影響力のある選手」として認知されなければ、企業側もメリットがありませんからねぇ。皆さんがイベント等で会う機会がある所謂「トップ選手」達は、「氷山の一角」であって、日の目を浴びていないプロ達も多く居る訳です。

 さて、基本的な流れから説明していきましょう。勿論、鳴り物入りで登場した選手なんかは、一気に駆け上がったりしますのでこの限りではありません。飽くまでも一般的な進み方です。まずはファーストステップから。最初の段階では、「自分が使用するダーツ及びグッズの経費を、スポンサーを獲得する事により浮かそう」又は、「普段の練習代をスポンサーしてもらおう」という事から始まります。
 一番手っ取り早いのは、ダーツバーの「投げ子」というシステムでしょうね。勿論、そのお店によって「投げ子」を採用しているいないは様々ですから、自分の住んでいる場所及び、通える可能なエリアを探してみましょう。これも最初から「投げ子にさせてください」では無理に決まっていますよね(笑)ある程度その常連になって、キャラクターを売りこまなければなりません。一所懸命練習している風景や、人当たりの良さ等を観ないと、そのお店のスタッフやオーナーだって決めかねます。余程のお金持ちではない限り、この「ダーツ代」というのは馬鹿になりません。一日3,000円程度で週5日投げたとして15,000円。月にすると45,000円。年間だと600,000円近くになり、これにその場所での飲食代も嵩む訳ですから、相当な額が係ってくる訳です。この「投げ子」というシステムの落とし穴としては、バイト代の様な「目に見えるお金」ではないので気をつけてください。「目に見えないお金」だからといって、段々「投げさせてもらうのが当たり前」になってきて、結果態度の問題でクビになる選手が非常に多い!例えば、バレルブランドで用具スポンサードされていたとしても、原価としたら、このお店が負担してくれている、又は提供してくれている「投げ銭」の方がランニングコスト的には係っている場合が多いので、絶対に忘れないでください。ただ投げれば良いという訳ではなく、そのお店の品位を落とさない様に気をつける事は勿論、リピーターを増やす為に「お店に協力すること」がスポンサードされている対価ですからね。
「大会で勝つ事」ではありません。それは、次のスポンサードを獲得する為の「ステップ」ですからね。

 雑誌やサイト、大会等で確かにグッズメーカーの方が影響力もあり広告なども大々的にしているので「グッズメーカーにスポンサードされていることはスゴい」と思いがちですが、この「お店にスポンサードしてもらっている」という方が、僕はスゴいと思います。お店は一番根底の、貴方の練習場所を提供してくれている訳ですから、その点を常に念頭に入れておきましょう。因みに、大会だってメーカーだって、ボードメーカーだって「ダーツバー」乃至「ダーツショップ」等のお店があって、初めて成立する訳ですからね。

 さて、無事に投げる場所を確保出来たら、次は大会である程度の成績を残して、「グッズメーカーのスポンサード」獲得になる訳です。この「投げ子としてのスポンサード」と「グッズメーカーのスポンサード」の順序が逆転することは多々あります。この場合には、大体グッズメーカーが「青田買い」する場合ですね。「この選手は行けそうだ」という選手を、たまたま見つけた時に「うちのバレル投げてみる?」と「曖昧で、そしてユルい囲い込み」(笑)から始まる場合が多い。余程の事がない限り、メーカーも「様子見」をしたいわけで、まずはこの「ユルい囲い込み」から始まる訳です。
 さて、ここでのポイントですが、なかなか最初からこのスポンサードがつく事は非常に困難ですが、「ダーツショップ」が本当は一番良い。グッズメーカーの場合、「フライト及びシャフト、チップの付属品」「バレル」「ユニフォーム」「ケース」とあるわけで、これを一気に扱っているのがショップ。一つのバレルメーカーの場合には、「そのバレルメーカーのものを使用する」というのが一般的ですから、実は細かい制約がついてしまうことがあります。自分のシグネイチャーモデルを出してもらえる、又は制作してもらえる条件ならば問題はありませんが、最初からはなかなかありませんからね。仮に作ってくれたとしても、そう簡単にポンポンとプロトタイプを制作してくれる訳ではありません。これは、多くのメーカーが「OEM」であったり、海外の工場及び国内の工場に発注しているので時間も掛かります。そういう意味では、自社工場があるメーカーは強みでしょう。但し、自社工場を持っているメーカー等は選手層が厚いですから(笑)、なかなか新規選手を取ることが少ないですし、取ったとしてもその中で這い上がるのが大変。選手層の薄いと言っては失礼ですが、所属している選手が少ないメーカーの方が手厚くサポートしてくれたり、自分を全面に押し出してくれたりする事が多いのが現実。どちらが良いというわけではありません。これも自分の実力次第ですからね。大きなメーカーでのし上がってやろうという考えも良いですし、逆に自分がこのメーカーを有名にしてやろうという考えも素晴らしい。
 ダーツショップの利点としては、「バレル選び放題」状態「グッズ選び放題」状態が見込めすね。ただショップの問題点としては、契約期間が意外とキッチリしています。バレルメーカーの場合だったら、その年にあまりたいした成績でなかったとしても「来年頑張れよ」程度のものが「即契約終了」になる可能性が高いですからね。
 そして、この先である「遠征費のスポンサード」というのがなかなか難しい。グッズメーカーの場合には、その選手の活躍が売り上げにイコールになる可能性も期待しているので、活躍している選手の多くはグッズメーカーから遠征費のスポンサードをもらっている場合が多い。勿論、選手によってはショップから遠征費を出してもらい、グッズメーカーからはその選手のシグネイチャーモデルのロイヤリティを貰うという例もありますが。それよりも、まずは「メーカーの人間に存在を知ってもらう」というのが最初ですよね。この場合、ダーツバーの方がこういう絡みが多かったりします。そこに台をリースしているディーラーさんというのは、少なくとも数社のメーカーとの絡みはありますから、紹介してもらえる可能性もありますし、お店のオーナーさんから「誰か紹介してよ」という推薦ももらえる可能性も高い。そうなれば、大会会場で紹介してもらう事が一般的ですから、大会に出るというのは、スポンサード獲得の為には必須。わざわざ、自分の投げているお店に観に来てくれるなんてことはまずありません。今は、「上手い選手」は腐るほど居ますからね(笑)

 さて、そこまで上手く行けば「練習場所」と「グッズ」にはお金が掛からなくなる訳ですから、大分ダーツをするにあたっての負担は減ってくるはずです。そこで、「ツアー」に参加する回数も増やせる様になってくるはずです。ということは、単純に入賞出来る確率も上がる訳ですから、もっと大きなスポンサード獲得、そう「金銭スポンサード」を獲得出来るチャンスも広がる訳です。

 さて、実際に「お金」になると本当に難しくなります。「お金」を出す事によってメーカーは「それに値する利益」を求めるのは当たり前ですから、ブログやTwitter等の影響力や雑誌等での扱われ具合等も関係してきます。ここまで行くと、そのグッズメーカーの「顔」になっているわけですから、色々な要素が求められる訳です。よく「ダーツが上手いだけじゃいけないのか?」という質問を受けますが、逆の立場で考えてみてください。自分がお金を出す立場であれば、より条件の揃った選手を選びますよね?(笑)
 今活躍しているトップ選手達も、「キャラクター作り」や認知度については結構試行錯誤していますね(笑)そうしないと、スポンサードが増えないというシビアな現実がありますから。一社から月額2万円程度でも、スゴい事ですからね。皆さんは「毎月何十万円も貰っているんじゃないか?」という想像や希望を打ち砕いて申し訳ないですが、そのような選手は、日本で数十人です。それも三桁に近い数十人ではなく、50にも満たない数十人だと思ってもらって構いません。これで更に勝てなくなると、契約数が減って行くという現実もありますから「ダーツで食べて行く」というのは、相当な覚悟が必要だと思います。
 人並みの幸せ等は考えない方が良いかなぁ。。。(笑)どんなに勝ちまくって、多くのスポンサードがついたとしても「ダーツプレーヤー」としての収入は、僕の想像する限りで年収二千万円でしょう。この年収も翌年に同額を稼げる訳ではありません。これが「勝負の世界」での怖さでしょうね。

 ここで、もう一つの方法としては「メーカーの社員」又は「ダーツバーの社員」になるという選択肢。選手として、ある程度の立場を築く前ではダメですよ(笑)その場合には、「本当に社員」となるわけですから、皆さんが想像しているよりもダーツを投げる時間というのはありません。 むしろ、一般の企業に勤めていた方が投げる時間があったなんて話は、この業界では当たり前に交わされている会話です。選手だって、生活しなければならない訳ですから、こういう選択は安定出来るサラリーを確保出来る重要なです。
 ダーツを心から愛している人、又はどっぷりこのダーツの世界に浸かりたい人にはこれほどのものはないかもしれませんね。但し、一応断っておきますが、今まで見えなかったものまで見えて来てしまうので、それは覚悟してくださいね(笑)僕の所にも、「業界で働きたい」という熱意溢れる方々が年間で何人か相談に来ます。しかし、必ずこの業界の「嫌な事」から説明する様にしています。もう何人もこの業界に飛び込んで来て、何人も去って行っていますからねぇ。。。皆さんが想像するほど、ダーツだけのことを考えていれば良いという訳ではありませんし、派閥等の問題もありますからね。
 今では大分解消されてきたと言われていますけれど、今だに残っている問題も数多くあります。
フリーランスになった今の僕でも、以前派閥に属していた関係上で「戦犯」扱いされている時もありますからねぇ(笑)今、フリーになって分かった事ですが、皆さん「立場」があるから、その会社や団体の利益の為に行う当然の事が「ダーツ界」という、一般プレーヤーと業界人が非常に近い場所にいることがややこしくしているんでしょうねぇ。

 話は逸れましたが、ともかくこの「ダーツ業界で働く」という方法も、重要なスポンサードの形であることには変わりません。今では、一般企業のように朝から夕方までの営業時間且つ土日が休業という企業が増えてきているので、そういう企業に勤められれば御の字、多くは昼過ぎから朝方でまでという「過酷な労働時間」を覚悟して下さいね。僕も今では、年齢的にも午前様に帰宅という事は少なくなって来ていますが、やはり最初の頃は「24時間365日営業中」状態で働いていましたから。酷い時には、気づいたら焼く2年半、まともな休みを取っていなかったという事実もあるくらいです(笑)

 ただ、ダーツが「心から」好きな方であれば、これほど面白く飽きない業界もありませんから。
それは、まだ日本のダーツ界が黎明期であり成長過程にあるということを証明してくれているのかもしれませんね。

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