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谷内 太郎、ハードダーツの魅力

No.26 Vol.45. 2010年9月号 T-aarow Taro Yachi 谷内 太郎 ハードダーツへの誘い

 ソフトダーツが日本でムーブメントとして盛り上がるようになって久しい。ソフトのプレイヤー人口は年々増え、多くのプレイヤーも興味津々だ。ソフトが上手くなってくると色々な欲が出てきて、自分のダーツをワンランク上に押し上げてみたいと思っているプレイヤーも多いはずだ。大きな大会に出場したり、プロを目指して練習に励むのも一つの方法だろう。そんなプレイヤーの方々にNDLがお薦めしたいのが、「ハードダーツも投げて見る」ということだ。ソフト・ハード共に活躍するT-arrow選手をお招きして、ハードのイロハや面白さ、更にはハードにトライしてみたいプレイヤーへのアドバイスなどをお聞きした。ハードはなんとなく敷居が高いという印象を持つ人も、実際始めてみるとその奥深いゲームの面白さにすっかり虜になることだろう。ソフトもハードも同じダーツ。ソフトの練習の一環として家でも手軽に投げられる、ハードを始めてみてはいかがだろうか? 

 

■ ハードダーツの楽しみ方 奥が深くてソフトとはまた違った楽しみ方が出来る

 僕がこれからハードダーツを始めようとしているプレイヤーの人に一番に伝えたいのは、ハードは奥が深くて、ソフトとはまた違った楽しみ方が出来るということです。
 ハードのゲームは、501でダブルアウトというのが一本決まった形ですが、その中にも点数のアレンジや削り方などで工夫をする、数字の楽しさというのがあると思います。さらにもう一つのポイントは、ソフトより的が狭いので上手くダーツが入った時の「達成感」はやっぱりいいなと感じますね。段々技術が上がってくるのを実感できるんです。
 ソフトには自動計算もあるし、遊び感覚の要素がどうしてもあると思うんですよ。でもそういう面でハードは、よりスポーツに寄った感覚というか、競技性のようなものが強いので、その部分もハードの魅力だと思います。気軽に楽しめるのがソフトの良いところだし、そういうダーツは僕もやっぱり面白いと思います。でも、ハードのようにちょっとハードルの高いところを目指して本気になってみたいときってあるじゃないですか。世界を目指すならハードなわけですしね。勿論、ハードを始めた人全員に「世界を目指そう!」とは言いませんが、難しいからこそ挑戦しがいがある、それがハードダーツの一番の楽しいところかもしれませんね。

 

■ 道具の選び方 全く同じ形状のダーツ

 ソフトとハードでは使う道具は全く違いますよね。中でも一番違うのがダーツそのものです。ソフトで使うダーツに重さの制限があるのは、重すぎるダーツではマシンの盤面が壊れてしまうからです。その点ハードのダーツは先がスティールの針状で刺さるようになっているので、重さに関しては規定が無い。長さは規定がありますけどね。当然ハードのほうがダーツは重いです。で、軽いダーツより重いダーツのほうが投げやすいんですよ。だから、僕はある程度重さのあるバレルをチョイスするのが良いと思います。勿論30グラムとかいうダーツは重すぎて長時間投げることは難しいですから、自分にあった「重さ」のダーツを選ぶのが最初のポイントです。
 ただ、今の日本の主流はソフトで、バレルのチョイスにしてもハードはソフトのようにより取り見取りというわけにはいかないのが現状です。その中で自分に合っていて、多少重めのバレルを選ぶのが良いと思います。
 僕の周りでよく聞くのが、ハードのバレルはソフトに比べて選択肢が少ないので、重さ重視よりは自分がソフトで使っているものと同じ形状の物を優先して選んだほうが良いという意見ですね。最近はコンバージョンの物でも凄く良いものが出て来ているので、それを選ぶというのは良い選択でしょうね。まあ、僕自身は針のものをお薦めしますが、どちらにしろ、自分に合ったものを選ぶのが一番です。 
 僕はハードでは21g、ソフトは18gで、どちらも全く同じ形状のダーツを使っています。この重さの誤差を少なくするというのも、最初のハードを選ぶときには、結構重要なところかも知れません。フライト等は普段ソフトで使っているもので構いません。ハードだからといってフライトを小さくしなくてはならないということはありません。逆にそれをやってしまうと、自分のイメージと違う飛びになったりして良くないです。

 

■ ゲームの違い 駆け引きの面白さがハードの醍醐味

 最近のソフトプレイヤーの上達振りは目覚しいものがあって、701ゲームでもどちらもパーフェクトなどということありますよね。ハードは501ですが、どちらにしても先攻と後攻の違いはそこまで大きくは無いと思います。クリケットでは、更にブレイクする確立は高いですよね。
 501とクリケットの違いを考えると、ソフトの501ではブルが戦略の中心になるのでミスが少ないゲーム展開になりやすいんです。クリケットでは的が小さいトリプルも使うようになるのでブレイクはしやすくなります。ハードでもこの両者の関係はさほど変わらないと思います。
 そういう意味ではソフトとハードのゲームで決定的に違うのは、ダブルアウトでしょうね。ソフトではブル中心の戦略になりますが、ハードは20トリプルがメインですしね。そして、ダブルアウトでは最後はダブルで上がらなければいけないので、目線がずれる状況になるのが難しいです。更に的は小さい。自分が順調に削っていても、相手にハイオフされることもあります。だからこそ、アレンジが重要になってくるんです。ゲームの進め方によっては相手のハイオフを邪魔するような展開にも持っていけるわけです。300点台の点数が鍵になって、そこからいかに自分が上がりやすい数字に考えて削っていくかがゲームの行方を大きく左右しますね。それに、的が小さい分最後のダーツが入る確率は低いので、自分がフィニッシュできるチャンスもより多く回ってくるわけです。こんなふうに、駆け引きの面白さがハードのゲーム一番の醍醐味でしょう。

 

■ ソフトダーツとの投げ方の違い より丁寧に投げる

 僕の場合は投げ方を変えようとかいう意識はしていません。ただハードは的が小さいので、ソフトに比べてより丁寧に投げているというのはあります。そうしないとダーツの精度が上がってきませんから。ソフトの方が的が広い分多少の失投は拾ってくれる感じはしますね。ハードだと軽い失投が明らかなズレに繫がります。つまり投げ方に関しては、ハードでは更なる精密さにこだわらないと、良い結果には繫がらないということですね。
 スタンスやグリップについては、ソフトとハードでは殆んど同じです。無理に変えると投げにくいですよ。確かにソフトとハードを両方投げる選手の中には技術的な面でスタンス、タイミングの取り方などを故意に多少変える人もいます。でも、全般的に言って、皆大体同じではないでしょうか。これは、ソフトとハードで違う投げ方を練習しなくて良いというメリットもあります。ハードでは基本の投げ方やフォームは一緒にして、精度を上げていくのがベストでしょうね。
 今のソフトを中心に投げるプレイヤーというのはシュート能力が高いので、ハードでも十分対応出来ます。後は何度も言うようですが、精密さですね。

 

■ マナー ソフトのマナーをしっかり守れるプレイヤーならばハードでも大丈夫

 最近はソフトもだいぶ同じになってきましたが、ハードのマナーで一番気をつけたいのが服装ですね。これは結構厳格です。スラックスは縦の線が入ったもの。靴は紐のない革靴です。でも、現在は皮であれば大丈夫のようです。ダーツは紳士のスポーツなので、そういう面ではソフトに比べて厳しいですね。ただ、日本の場合ソフトでも、イギリスの伝統を取り入れようと言う姿勢でやっていますから、最近は結構厳しいようです。だから、日本のソフトのマナーをしっかり守れるプレイヤーならば、ハードでも同じようにすれば大丈夫でしょう。
 それぞれの大会でも違いがありますよね。会場内では飲食禁止の場合もありますし、ソフトもそうですが、大きい大会では試合中の飲酒はダメといったこともあります。日本の上位選手は、そういったマナーの問題はクリアになっていると思います。

 

■ アレンジ 自分の好みのアレンジを確立

 アレンジを考えるとき、先ず一番にしなければならないのが数字を覚えて、それに慣れることですね。でも、数字によって攻め方のパターンがあるのも事実です。僕がポイントにしている数字が90なんです。これは、海外の選手のDVDを見ていて思ったんですが、その選手は、90をアウターブル、アウターブル、20ダブルで上がっていたんです。日本人はソフトの土壌があるのでブルが得意ですよね。だから、こういうアレンジはいいなと思ったんです。勿論2本目をインブルにミスしてしまうと、上がり目が無くなるというのはありますけど。でもどんな攻め方でもリスクはあるので、自分の好みのアレンジを確立できると良いでしょうね。
 例えば今僕が90残しだとして、どういうアレンジでトライするかは展開にもよると思うんですが、出来ればインブル、20ダブルで行きたいですね。そうすれば20ダブルのチャンスが2回ありますから。20トリプルに行って、入れば15ダブルというのもありますね。でも、日本人的にはブルを生かしたアレンジも面白いと、最近は思ってるんです。
 戦略的に2桁だとどの数字もそんなに変わらないと思うんですが、3桁だったら、僕個人がよく残すようにしているのが、110、120、130あたりの数字ですね。相手が上がり目が出ている状況で自分が残さなければならないとしたら、これらの数字を残すのが好きです。奇数を削るダーツも同じ一本のダーツですから、できるだけこういう数字で行きたいです。
 それから、同じゾーンにダーツを集めるようにアレンジするというのも、良い作戦です。例えばブルが絡んでの20の縦のゾーンでアレンジする。あちこちに的が飛んでいると、ダーツにズレが出る可能性が高くなりますから。逆に困る数字があるという話をよく聞きますが、これもラインに沿って入れにくい数字ということになりますね。僕にとっては高低さがあるアレンジを必要とされるのが困る数字です。だから、なるべく横に同じ高さで終われるような組み合わせの数字を考えています。やっぱりハードではアレンジを考えるところが一番難しいですね。
 

■ 練習方法 1本のダーツの重みを実感できる練習方法

 僕はソフト出身のプレイヤーなので、練習のときもまずソフトでフォームを固めます。確率良くブルが入るようになったら、20トリプル、19と順に練習していきます。その後クリケットナンバーの18から15を練習し、その後ダブルに入れます。トップ回りから、3ー2回り、3ー6回りと入れていきます。その後170から9ダーツで上がる練習をし、次は175でというふうに501まで9ダーツで上がる練習を出来るまでやります。これは結構大変なんです。残り3本で50点をどう上がるかというふうに、自分にプレッシャーをかけながら、シュミレーションしてやるんです。1本のダーツの重みを実感できる練習方法ですね。海外ではこの練習方法をダブルスのパートナー同士でやっているようです。ある人から教えてもらったんですが、良い練習方法なので気に入ってます。
 これらの練習も、出来るなら対面でやると良いです。ハードの練習はなんと言っても「人とやる」ことが重要です。先日ジョニーさんと練習したんですが、ベストオブ9レッグを4試合くらいして、3時間ほど集中して投げられました。そういう対戦の練習はやっぱり大事です。対戦相手のダーツを見て得る収穫も大きいですよ。対戦方式の練習だと、相手の良い調子に自分も乗る感じで、良い結果が出たりということもあります。
 計算の練習、数字の練習というのも、始めの頃はしました。僕も数字の勘違いなどたまにありますから。特に緊張した場面ではそういう単純なミスも出やすいので、それを無くすためにもハードを沢山投げて、「数字」を踏まえてダーツをすることを習慣づけると良いですね。初心者の場合は小さい数字からでもいいので、自分のパターンを作って練習していくと良いと思います。そうすることで、ミスしたときのリカバリーもすぐ出来るようになるし、それが出来るようになったら数字を増やしていけばいいんです。61~80まではシングル、シングル、ダブルで上がれる数字なので、初心者の練習にはもってこいだと思いますよ。
 PDCなどでは負けた選手が審判をやるんです。これは結構厳しくて、ちょっとつまずくと選手ににらまれたりするんです。酷いと交代させられたりすることもあって、これは屈辱ですよ。ちゃんと審判が出来るようになって一人前というような感覚があるんです。ワールドマスターズに行ったとき、大御所のテッド・ハンキーがほんの少しまごついた若手選手の審判に激怒しているのを見たことがあります。そういうことを経験して、皆大きくなっていくんだなと思いました。日本ではパソコンを使うことが多く、友達とゲームをするときに審判は必要ないんですが、それでも練習の一環として人のゲームも頭の中でスコアーを数えていると、結構利き目があると思いますよ。数字に強い人はハードでは有利なので、そういった面を鍛えるのも練習になります。

 

■ アドバイス ハードをプレイすれば自分の世界も広がる

 ソフトはまだまだ全世界に普及しているわけではないですよね。これからどんどん伸びるでしょうが、今の時点で世界に浸透しているのはハードです。世界的にいって、「ダーツ」と言えば大抵ハードのことです。
 ですから、とりあえずハードも投げてみてください。ソフトと違うなと感じるか、そうでないかはわかりませんが、とにかくトライしてみて欲しいと思います。ソフトをプレイする上でもプラスにこそなれマイナスになることはないですから。色々なアレンジ方法を身に付けるのは自分の技術を向上させることです。上がり方のパターンも増えて、ステップアップに繫がりますよね。ハードをプレイすることで、ソフトでも更に上を目指せるようになるんです。
 ハードは的が小さい分ダーツが入りにくいというのは事実です。今までソフトで出来ていたことがハードになるとなかなか出来ないというジレンマを感じることもあるかもしれません。でもそんなときは、またソフトに持ち替えて見ても良いと思うんです。両方やるメリットはそういうところにあるんです。ハードの大会の前にソフトでモチベーションをあげて練習する選手も結構います。ダーツはメンタル面が大きく影響する競技なので、そういう自分なりのソフトとハードの良い関係を作ることもメンタル面を上げていく作戦の一つでもあります。
 僕自身が海外でも声をかけてもらえるようになったのは、ハードもプレイしているおかげでしょうね。だから、皆さんにももっともっとハードにトライしてみて欲しいです。ハードをプレイすれば自分の世界も広がります。ダーツ3本持って世界に出かけてみると、面白い発見や出会いもきっとあると思いますよ。

 

■ リーグ戦や大会への参加 一緒にプレイする醍醐味

 ハードと言えばリーグ戦ですよね。近くにあるリーグに所属すれば色々な選手にも会えるし、教えてもらえることも多いと思います。出来るならリーグ戦から入ったほうがハードダーツの楽しさはわかるでしょうね。仲間もでき、一緒にプレイする醍醐味を感じることが出来、ハードがどんどん楽しくなってくるでしょう。現在は東京のリーグ数も凄く多くなっていて、ディビジョンも増えました。勿論これには地域差があって、あまりリーグ戦が盛んでないところもあります。そういうときはNDLで取り上げられているような、大きな大会にどんどん参加すると良いでしょうね。実際調べて見ると、ハードの大会もかなりの数行なわれています。近くで開かれる大会に出てみれば、ハードをプレイする仲間に会えるチャンスにもなります。ただ、ソフトとハードを両立するためには、大会は日程などを分けて出場するようにしたほうがブレも出なくて良いでしょうね。

 

■ ハードへの思い 世界の頂点に上り詰める

 僕が最初に見たハードの映像は、フィル・テイラーのワールドチャンピオンシップでの戦いでした。衝撃でしたね。何でそんなに入るんだと思いました。僕はその頃既にソフトを始めていて、やるからには情報収集という意味で世界のトップを見たくてその映像を見たんですが、人はダーツがこんなに上手くなれるんだと感動しました。ああなりたいと思った気持ちに押されて、今の僕がいるわけです。
 今年10月26日からはウインマウ・ワールドマスターズに参加するんですが、4年前にも行った大会で、そのときにはダーツが文化として根付いていることに衝撃を受けました。イギリスでは一般の人でも、ダーツのルールまで知ってますよね。現在日本ではソフトがそうなりつつありますが、ハードもそのくらいの認知度になって欲しいというのが僕のハードへの思いですかね。
 僕のハードダーツプレイヤーとしての原動力は、「フィル・テイラーと戦ってみたい!」、そこまでの技術を得たいというもので、それを追い求めているんです。ダーツは長くプレイ出来るスポーツなので、50歳くらいまでは続けて、今後も世界の頂点に上り詰めるまでがんばります!

 

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