Special Person Interview

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No.13 Vol.35. 2009年1月号 Robert Pringle 英国 ハロウズ 社長

まず、いつ、どこで、そしてなぜ、ダーツとの関わりが始まったのかを教えてください。

 いい質問だね。始まりはロンドンの北にある町、エムフィールドと言う所で、1973年だったかな。その頃ちょうどイギリスでダーツがテレビで放映され始めた。インドアリーグという番組だったけど、4種の室内スポーツにスポットを当てた番組だった。その4種っていうのが、スキックルという木の杭を使ってやるスポーツと、スヌーカー、あと一つは忘れちゃったけど、4つ目がダーツだった。それらのスポーツのプレイの仕方なんかを紹介する番組だったんだけど、みんなその番組でダーツをテレビで見るようになったんだ。ダーツはパブでお馴染みだったけど、テレビ会社が制作費も安いし、番組にすると受けると思ったんじゃないかな。そのおかげもあってか、ダーツはだんだん人気が上がっていったんだ。
 それで僕たちは1973年に小さなお店の片隅で、ダーツの会社を始めた。最初は小さなダーツショップだった会社もだんだん大きくなって、1975年にはダーツケースから始めて、製造関係も手がけるようになった。ダーツケースの次はフライト、シャフトと作っていって、最後にバレルまで手がけるようになったんだ。1980年までには3つ目の製造ラインを操業していて、さらに1980年代にはあと2つ工場も増やし、プラスチックのシャフトやティップを作るための工場も買収したよ。
 1990年代にはヨーロッパでソフトダーツの市場が広がり始めた。ソフトダーツは80年代半ばにアメリカで人気が上がりだし、90年代にはそれがヨーロッパに飛び火して、ドイツ、オーストリア、フランス、スイス、イタリアなどで凄く人気が出たんだ。90年代はソフトの時代とでも言えばいいかな。それが、2000年頃から現在では、ハードとソフトが大体50%ずつ市場をシェアしている状態だと思う。わが社は今では、世界中で100を超える国にどちらのダーツも輸出しているんだ。


会社を始めた頃、一番大変だったことは何ですか?
 販路の確保が一番難しかった。もちろん、ダーツの製造が簡単だというのでは無いよ。我が社のダーツはある意味技術力を集結したものだからね。でも、販路を拡大していくのはやっぱり一番大変な作業だ。国が違えばマーケティングや販売の仕組みも違う。ヨーロッパやアメリカ、アジアなどで、それぞれの特徴を踏まえたトレードショーなどを展開し、しっかりした販売元を探さなければならないからね。
 市場のしくみはそれぞれの国で違うんだ。ある国ではスポーツショップだけがダーツを販売しているし、スポーツショップに加えてデパートやパブなどが販売している国もある。イギリスなんかはパブが重要な販売元になっているよね。こんなふうに、それぞれの国でその国に合った販路を開拓していくのは難しいよ。
 努力の結果、現在ではほとんどの国で販路を確保したから、次は火星とか月を狙ってるんだ(笑)


100カ国とは凄いですね。
 たいていの国には輸出しているよ。モンゴルとかパプアニューギニア、ソロモン諸島パラグアイなどの小さな国にも販売ルートを持っているんだ。
 例え販売数が少ないところでも、積み重なるとかなりな数になるからね。世界地図がないと場所も分からないような国から、問い合わせがくることもあるんだ。やっていて楽しいよ。

 

ソフト、ハードともに、どの国でダーツが盛り上がってきていると思いますか?
 市場が広がってきているのはイギリスだね。PDCなどの活動が後押しして、ダーツは熱気にあふれてる。新しい国では、日本もここ10年くらい盛り上がっているし、オランダなんかも根強い人気がある。
 これからの国としては中国だね。大きい国だから、全土とは言えないけど、上海、北京、香港などの都市は面白いと思う。ここ3~4年は大会のスポンサーや、トレードショウなんかもしてるんだ。中国は人口が多いから普及率は少なくても、プレイヤー人口的には大変な数になると思う。小さな国だと、普及率が大きくならないと盛り上がらないからね。
 まあ、どこの国でも毎年新しい市場が広がったり、売り上げが落ちることもあるけど、我が社は取引国が多いので、全体としてのバランスは取れるんだ。

 

イギリスのダーツシーンは?PDCの賞金も跳ね上がっているようですが?
 PDCの人気は素晴らしい事だと思うよ!僕はPDCの創始メンバーでもあるし、チェアマンだったこともあるからね。PDCは1992年にスポーツとしてのダーツを振興することが目的で始まった。PDCの立ち上げには多くのプレイヤーやプロモーターなどが関わり、97~98年頃に参加した経験豊かなスポーツプロモーターのバリー・ハーンにより、更にプロフェッショナルで組織化された団体へと変化していった。バリーの持つプロモーターとしての技術や、テレビ、ラジオといったメディアへのコネクションによって、PDCが持つポテンシャルは更に上の段階へ引き上げられた。
 本当に、現在のPDCは素晴らしい団体になったよ。悪いところは無いんじゃないかな。世界中でトーナメントの中継を放映したり、アメリカなど様々な国でクオリファイヤーを実施するなど、益々進化しているよ。凄くエキサイティングな気分だね。だってPDCのおかげでダーツは今やイギリスのスポーツではなく、世界のスポーツになったわけだから。

 

ハロウズのプレイヤー、ウェイン・マードル、マーク・ダドブリッジ、エリック・プリストゥは、どのようにして選ばれたのですか?
 エリックは伝説のプレイヤーだからね。過去25年で最も有名なプレイヤーと言ってもいいだろう。1980年代にダーツがテレビで初めて放映された頃の№1プレイヤーだから、テレビ時代のダーツの顔といえば彼のことなんだ。なんといっても当時は、誰も彼にかなわなかったしね。我が社は1985年から契約してるけど、トーナメントを退いた今でも、彼はダーツ振興大使やPDCのエキスパートとしてアクティブだし、ハロウズのエキシビションやトレードショウなどでも活躍してくれている。つまり、彼はそこにいるだけでも伝説ってことさ。
 マークとは、ウィンマウワールドマスターズで優勝して以来だから、4~5年前から契約しているかな。彼はPDCランキングでも17~18位という高いポジションを保っているし、本当に紳士という言葉がぴったりの男なんだ。我が社が探しているプレイヤーと言うのは、ただダーツが上手いというだけでなく、人間的にもハロウズのブランドに合ったパーソナリティーを持っていることが重要だと考えている。ウェインは契約してまだ1年半くらいだね。彼はダーツ界でも指折りの華やかなプレイヤーだ。大きなタイトルもいくつか取り、PDCのファイナルにも何度か出場している。プレミアリーグにも3年間在籍しているね。なにより華やかで人柄がいいからファンに好かれるんだ。
 今年の春夏のカタログに向けて、新しいプレイヤーとの契約も考えているところだよ。まだ誰とは言えないけどね。メジャープレイヤーだけでなく、世界中でスポンサー活動もしているんだよ。世界的には知られていなくても、その国や地元では有名なプレイヤーなどだね。用具やユニフォーム、経済面まで出来るだけサポートしているんだ。そういったプレイヤーが、将来世界で活躍するようになってくれたら嬉しいし、我が社のサポートでその地域のダーツが更に盛り上がってくれたら言うことはないさ。

 

ハロウズという会社のコンセプトを教えてください。

 心がけているのは、様々なプレイヤーが満足できる幅広い品揃えだね。ビギナー専用とか、プロ用とか、というふうに特定の層に向けてのものではなく、中間をターゲットにした商品開発で、より多くの人に満足してもらえると思うんだ。
 常に全てのプレイヤーを満足させることは不可能だ。日本車メーカーは世界中に自社の車を行き渡らせているけど、ちょっと無理だよね。だから我が社は、出来るだけニーズの多いところを狙って、出来るだけ多くのプレイヤーが満足できる品揃えをしている。それからプレイヤーにはダーツを始めるだけでなく、続けて欲しいんだ。ダーツはシンプルでお金もあまりかからない楽しいスポーツだし、ソフトやハードといったバラエティーもあるので続けやすいと思う。
 ダーツはスポーツ自体が輸出しやすいという利点もある。例えばクリケットだったら、バットなどの少し高価な道具や広い場所が必要だし、ルールも複雑だ。でもダーツは、ダーツボードとダーツさえ持っていけば、今までダーツをやったことの無い国に行っても、2時間もあればゲームを楽しめる。シンプルなゲーム、お金が掛からず、簡単なのに楽しめる。これは、ある意味我が社のコンセプトにも通じる。大多数のための品揃え。ビギナー専門でもプロ専門でもない。どんな人にでも使ってもらえるダーツ。
 今はハードとソフトの売り上げは半々ってところかな。国によっても違うけどね。イギリスなんかは95%以上がハードだし、逆に日本は95%がソフトだね。どちらにしても、ダーツをプレイしてもらえたら、それで嬉しいよ。

 

会社としての目標は?
 もちろん、今後15年でも20年でもビジネスを続けたいね。我々はダーツのスペシャリストであることに自信を持っているし、これからもその経験に基づきニーズにこたえられる商品を作っていきたい。世界中の色々な国で、トーナメントのスポンサーや、エキシビションなどの活動も続けるよ。そういった活動を通してダーツをもっと盛り上げて行きたい。結果的に我が社の商品の市場が広がることにもなるしね。これってナイスな答えだよね!

 

世界のダーツについて?
 凄く楽しみだよ。盛り上がってきているのは確実だね。ただ、ブームとは言いたくないんだ。だってブームとは去っていくものだからね。だから、成長し続けていると言おうか。
 いまやダーツ人口は1億2千7百万人とも言われてるからね。もちろんこの数字を疑問視する人もいる。でも、仮に1億人のプレイヤーがいるとしたら、それはもの凄く大きな市場だということだ。これを達成するには2つの方法があると思う。ひとつはハロウズダーツカップのようなトーナメントを盛り上げていくこと。DJOと連携しての活動も楽しみにしているよ。 
 それから、スポーツ振興ではテレビも重要な要素になる。PDCもテレビのおかげでパワーアップした。ただ、過去15年でソフトダーツはテレビ中継で成功したとは言いがたい。理由は色々だと思うが、90年代にドイツでソフトがテレビ中継されたが、プレイヤー達がプロとは言い難く、あまり人気は出なかった。それに比べてPDCやBDOのようなハードダーツのテレビ中継はかなりの興奮ものだ。カメラのアングルもいいし、観客との一体感もある。さっきも言ったダーツ振興の2つの秘訣は、トーナメント、そしてネットワークゲームの整備、そしてテレビ中継の可能性を探していくことではないかな。
 ここで強調したいのはダーツがスポーツだということだ。パブでプレイしたりするけど、良いプレイヤーになるためのスキルの磨き方は大変なものだ。オリンピック競技になるべきだよ。まあ、問題はプレイ中に皆ビールを飲むことかな。
 射撃やアーチェリーと比べても、スキルの高さに関しては文句無くオリンピック級だよ。アーチェリーは基本的にブル狙いだけなのに、ダーツはもっと複雑だ。技術だけでなく頭も使う。難しいスポーツだよ。

 

ダーツの将来についてどう思いますか?
 未来は明るいと思う。色んな説があるけど、ダーツはプレイされ始めてもう100年になる。ある意味プレステ世代の正反対を行くものだね。プレステはまったく動かずプレイして身体も使わない。ダーツは身体を使ってやる。ジムで運動するのとは違うけど、やっぱり身体が基本だ。メンタル面でも、もの凄い鍛錬だ。脳にもいい。こんな楽しいスポーツを、皆がプレイしたがらない訳ないよ!

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