Special Person Interview

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せりざわじんた、芹澤甚太、jinta serizawa、L-SYLE 代表

No.19 Vol.46. 2010年11月号 芹澤 甚太 L-STYLE代表 

2010年11月のインタビュー記事です。ダーツ商品名、スポンサード選手名、また様々な事情が変化している可能性がありますのでご了承下さい。しかし芹澤代表のダーツに対する情熱は伝わってきますね。

 

ダーツの仕事を始めたきっかけは?
 2002年に先輩からビリヤード場を買い取り、ビリヤード4台とダーツマシーンを1台置いたお店を始めたのがきっかけです。初めはビリヤードがメインでダーツは端っこに置いてあるだけでした。ビリヤードがいっぱいのときはダーツを使用禁止にするくらいおまけのような存在だったんです。でもダーツをやってみるととても面白いしビジネス的にも省スペースで出来るダーツというのは良かったんですね。そんな訳でビリヤードを1台減らしてダーツを2台に増やすことにしました。今ではダーツを5台に増やし、現在でも営業しています。始めたのは9年位前なので、当初は私の店ではハットを出すお客さんも少なくて、出たらビールをサービスしていたくらいです。
 ここの常連さんはとても素敵な人ばかりで、私生活や仕事でも私をとても助けてくれました。
 今のL-STYLEの商品のテストでも散々協力してもらっているんですよ。

 

リップポイントやエルフライトといった革新的な商品を開発されて、ダーツ業界でも中心的存在となっているわけですが、まずL-STYLE誕生のいきさつを教えてください。
 とにかく選手が一番必要とする機能を考えて、そこにセクシーなデザインや、色を楽しむことが出来る作品を作りたいと思ったのがスタートです。
 初めに開発したのがリップポイントです。2005年にダーツショップを始めた当初は、輸入品のチップしか無くて入荷待ちが続く等、安定供給がされていなかったんですね。こういった消耗品関係はダーツの投げ方にも影響してくるので、お客さんのためにも切らしてはならない物だと思いました。そこで開発を始めたわけですが、制作にはテスト等を含め発売まで一年位かかってしまいました。ワンタンさんや大阪の黒川さんといった方々、そしてお店の常連さん等にアドバイスを沢山もらいました。こうしてL-STYLEの第一弾が誕生したんです。

 


リップポイントは発売以降大人気で、今やかなりの高いシェアーを持っていらっしゃいますが、その成功の秘訣は?
 そうですね、物を流行らすには沢山の人の協力が必要ですが、やはり良い物を作るには妥協しないことですね。強度や刺さり心地にはこだわって苦労しました。私のモットーとして、発売開始の時点ですでにバージョン5くらいに完成されている物を作ることをイメージしています。第一作目だからここまでで良いという考え方はしたくないんです。だから発売前にあちこちと何度も改良します。それから、素敵な名前も大事ですね。リップポイントの名前はダーツボードにキスするイメージでつけました(笑)。
 そして最後は世界一の作品を作ったから流行ってくれると思う無駄な自信です。これはダーツをプレイするときにも大切ですよね。


エルフライトに関してお聞かせ下さい。
 エルフライトはリップポイントの翌年に作ったんです。リップ発売当初からシャフトとフライトは作る予定でした。フライトはリップと同時期に開発を開始しましたが、思った以上に苦戦してしまい、結局一年遅れという事になりました。
 その中にも、持ち運びの方法でも散々悩みましたね。ケースをひらめいたのが一番最後だったと思います。かさばる物をカッコ良く持ち運ぶということが課題でした。

 

エルフライトは独自の発想で出来ていると思いますが、どういういきさつで開発されたのでしょうか?
 きっかけはワンタンさんがよくフライトを90度にするように注意しなさいと言っているのを聞いたことからです。それならば初めから90度になっているフライトを作ってしまえばいいと思いました。そしてそれを流行らすには、今までの羽と同じ形状で同じ重さでなければならないと考えました。こうすれば今までのフライトから使用感も一緒で移行しやすく、90度の安定感を体感できるからです。

 

LAROについてお聞かせ下さい。
 LAROはダイホウ選手からシャフトの内側をフライトに付くように閉じて欲しいと頼まれた事がきっかけになりました。そこを閉じることによってシャフトで弾かれることが減るという結果になるんです。更にアルミシャフトに負けないくらい強く、ねじ側で折れるということがダーツの大会中に起きない強度を持たせることを目標にしました。入り口を閉じるとフライトに入りにくくなるので、先端を加工して入り易くしました。
 それを進化させて制作したのがサイレントですが、これは弾かれる率を更に減らしてくれます。しかしシャフトは回転すれば良いとは思っていません。でも世界のスーパープレイヤーは羽を利用して的に入れたりしますし、これを考えるとやはり、回転シャフトも選択肢の一つという事になりますね。

 

今後のL-STYLEの新商品情報を教えてください。
 新商品としては、KTM.さんと共にカッコいいケースを作っていますし、その他面白い商品開発を進めていますので、みなさん楽しみにしていて下さい。

 

良い道具とはなんでしょうか?
 残念ながらこの道具を使ったら必ずレーティングが上がるというような商品はないです。良い道具とは選手の邪魔をしない物だと思っています。つまり、大会中に壊れなかったり、90度を気にしなくて良かったり、弾かれるのを気にしなくて良かったりすることです。これらが大会での「あと1点!」に結びついて大きく勝負を分けるときが来るはずです。
 それに、やはり上達するのに一番大事なのは地道な練習や研究心です。その為には沢山ダーツバーに行って色々な人とダーツを楽しんで練習してください。一人では緊張感を感じることが出来ませんからね。

バーから始め、現在ではショップと二軒のバーを経営していますが、それについてはいかがですか?
 2002年に始めたY・sが一号店です。先ほどお話したそのお店の前のオーナーが私の先輩だったので、店名も変えずにそのまま引き継ぎました。
 ナチュラルナインは、ダーツにせっかく関わっていることだし、ダーツ用品を販売するお店もそこまで多くはなかったので、始めようと思いました。元々私の実家は東武デパートの中で洋品店をやっていたので、軽い気持ちでダーツに変えようかという感じでした。それに、デパートの中でダーツを販売するというのは凄く面白い企画に思えたんです。デパート側も最初ダーツ用品は絶対ダメですということだったんですが、何度も足を運んで企画書も作り粘り強く交渉して、やっと日本初のデパート内のダーツショップをオープンしたんです。それが2005年のことです。デパートのショップの中にダーツの台が置いてある時点で、初めてだったんじゃないですか(笑)。皆がやり辛いことや難しいことをやるのが好きなんですよ、面白いですから。で、当時ショップが7坪しかなくて、そこにダーツを置いてやっていたんですが、お客さんが増えてきてもっと投げたいという要望が出てきたり、商品も多くなって店舗に入りきらなくなり、移転せざるを得なくなったんです。池袋のロータリーの一番内側でやりたいということにこだわり、店舗を探して移転しました。まあ、アンテナショップとしてやっているし、ダーツ界そのものの宣伝にもなると思っているので、池袋の一番内側のところにダーツの看板が出ているのも面白いかなというのがありますね。
 ナチュラルナインという名前はカジノでやるバカラの最強のカードのことなんです。カジノ用語で、ナチュラルナインという名前のお店は大抵潰れるんですよ。何でかというとそういう名前をつけるオーナーはギャンブル好きだからです。でも私はカジノが好きだし、そんなジンクスを知ってあえて挑戦しようと思いました。


最近は海外で過される事も多いようですが?
 今中国でプールも付いているような豪華なアパートを借りているんですが、家賃が4万5千円なんです!(笑)日本にずっといると、仕事に追われて気持ち的にも心が病んでくるような感じになるので、ちょっと現実逃避というかそういう部分も正直ありますね。ゆっくり過せますし、色々考えるのには海外はいいですね。私の仕事はアーティストのようにものを考えて、その想像力がお金になるものなので、海外でデザインなど様々な物を見て刺激を受け、常に勉強したいと思っているんです。

 

海外への進出は?
 3年くらい前にターゲットのゲイリー社長とお会いして、業務提携が実現しました。それ以来ヨーロッパでの活動はターゲットにまかせています。弊社の商品をヨーロッパでプロモーションしてもらうということですね。日本のブランドでターゲットとこういう提携をしたのは初めてではないでしょうか。日本でダーツが物凄く盛り上がっていたので、この面白さを海外にも伝えたいと思いました。私が突破口を開ければ次に続くのも簡単になりますし。そしてアジアやアメリカへと世界に広げていけば、日本でのL-STYLEの広告にもなります。

 

実際海外での売れ行きはいかがですか?
 最初は苦戦していましたが、最近は海外市場での認知度は高くなってきています。価格のことを言われることもありますが、どこの国にも一番良い物を買える層と言うのは存在していますし、問題ないですね。使用率でいえばまだパーセンテージは低いですが、今後はなるべく高い位置に持っていきたいと思っています。今後はやっぱり日本の選手に世界で活躍して欲しいですね。岩永選手には世界に行ってうちのブランドを宣伝してきてもらいたいです。

 

特に力を入れている地域などはありますか?
 特にどこというのは無いのですが、私達が一番力を入れているのが世界戦略ということなんです。その為には、さきほども言いましたが、日本人のプレイヤーが世界で活躍してくれることですね。そうすれば、メディアへの露出も多くなります。ダーツは流行しているスポーツとして紹介されることはあっても、やはり世界を獲ったプレイヤーというのにメディアは反応するものですから。日本には美しいとか、カッコいいプレイヤーはたくさんいますから、そういうプレイヤーが世界を獲ってくれれば一気にメジャーになると思います。だから、世界戦略としては、世界での日本人選手の活躍の場を提供していくことに一番力を入れています。

プレイヤーのサポートには随分力を入れているようですね?
 そうですね。プレイヤーのサポートに関しては、基本は商品提供です。消耗品なので頑張っている選手には経済的に負担がかからないようにしてあげたいです。トッププレイヤーに関しては、フライトにイメージやロゴを印刷することで、その売上を活動資金にしてもらうということをやっています。選手がダーツだけで仕事として成立するという環境づくりが必要ですね。うちがサポートしているプレイヤーは、元々Lの商品を使ってくれていて、自然と私と話をするようになり、自らもLの名前を背負いたいと思ってくれている人たちなんです。特例はあるにしても、こちらからお願いするというよりは、うちの商品を気に入って使ってくれている選手というのが基本です。人間的にも面白い選手が多いですね。
 L-STYLEの選手は公表していませんが、実はスーパープレイヤーがたくさんいます。将来的にはL-STYLEのロゴを付けている選手で誰が一番強いかのトーナメントをしてみたいです。今後は、その中でも一年を通して優秀な成績を残した選手のためにL-STYLE PREMIUMのロゴを作りました。

 PREMIUM選手の条件は、Dクラウン、パーフェクトの上位4名と、スーパーダーツのベスト4、burn.のファイナリストです。ハードダーツでは、PDJ、ワールドマスターズ、ワールドカップの代表選手の中でL|STYLEを使用して頂いている方達です。
 こんな難しい条件の中で実はL-STYLEの選手はかなり多いんです。今年のburn.決勝は記憶に新しいと思いますが、去年はアニー選手と木山選手、今年もアニー選手と村松選手が4人ともこれに当たりますし、PDJでも見事アニー選手が優勝しましたよね。
 パーフェクトの男子では山田(ヤンマー)選手や星野選手、それに浅田(セイゴ)選手がそうですし、女子ではベスト4の全選手がL-STYLEを使用頂いています。
 Dクラウンでもすごい選手が沢山います。今後はHPで少しずつ選手を紹介していきたいと思います。

 今後のL-STYLEの活動として世界戦略は勿論ですが、少年の部や障害者への活動強力や募金にも力を入れていきたいです。

 

ダーツ界の今後についてお聞かせ下さい。
 ダーツ界の今後を大きく左右するのは、日本人プレイヤーがいかに世界で目立つ存在になれるかということだと思います。ダーツがビジネスとして上手く盛り上がり成立するためには、まず選手が世界で戦えるようになることですね。
 その環境が無ければ勝てないですし、勝つためにはどうしても環境を整備しなければならないんです。それはメーカーやディーラーがバックアップしていかなければ出来ないと思います。
 今日本は、ダーツプレイヤーは物凄く増えてきていますが、不況のせいもありビジネスとしては苦戦していますよね。需要と供給のバランスが崩れて飽和状態なんです。その打開策として、海外からの外貨獲得や、他業種とのコラボレーションがきちんとできるようになるというのが第一段階だと思います。
 他業種、他のスポーツ等との業務提携や共同イベントといったものに力を入れて、ダーツ界のキャパを広げていくことですね。それは同時に弊社の戦略にもなっています。そうすればダーツ界はもっと面白くなるし、選手にもスポンサーが付き易くなるなどのメリットも出てきます。
 それから、日本人でハードの強いプレイヤーが出てきて欲しいですね。ハードはPDCやWDFがあるので、世界の頂点が解り易いシステムですよね。日本の市場としてはソフトの方が面白いですが、マンネリ化もありますから、そんな時ハードがそれに刺激を与えてくれるでしょう。
 そして世界で目立つ選手がどんどん出てくれば、日本のダーツ界ももっと開けてくるでしょうね。
 だから、トッププレイヤーが存分に楽しんで安心してダーツが出来、更には飲んで騒いで投げて楽しいというのが基本の、エンジョイプレイヤーにとっても良い環境があるというように、この二つの面での環境整備が必要不可欠なのではないでしょうか。とにかく、ハード、ソフト、それにトッププレイヤーや飲んで騒いでプレイする人も、皆が楽しめるのがダーツです。
 その多様なニーズに応えていけるダーツ界を目指しましょう!

岩永選手は色々なブランドからのスポンサードを受けていらっしゃいますが、そのことについて教えてください。
 今のところ8社からスポンサードをしてもらっています。私は基本的に、PERFECT中心に試合に出ているのですが、やっぱりメディアに出ないとスポンサードしてくれている会社も目立たないじゃないですか。だからそのためにも、一番大事にしているのは出ている試合で結果を残すことですね。
 試合で結果を残すことが、支えてくださっている方々への一番の貢献になると思っていますので、結果重視で頑張っています!

 

L-STYLEも岩永選手のスポンサーですが、チップやフライトを使われての感想は?
 エルフライトが初めて出てきたとき、90度が変わらないというのには物凄い衝撃を受けました。私は元々違うフライトを使っていたんですが、1ラウンド投げ終わる度にフライトを直していたんです。それを気にしたり直したりしないで済むということと、毎回3本とも同じ飛びになるというのは、私にとっては本当に衝撃的でした。エルフライトを使い始めて一番凄いと思ったのは、ストレスが無くなることです。投げている時にフライトが変形したら、やっぱり気になるじゃないですか。そのストレスが無くなるというのは、試合をしている上では一番助かりました。
 それからシャフトについてなんですが、過去のシャフトは結構折れやすかったんです。私は弾かれることがよくあるので、そんな時固い床に当たって折れてしまうことがよくあったんです。Lのシャフトはそれが殆んど無いんです。もう3年ぐらい使っていますが、シャフトが折れたことは一度も無いですね。その強度と言うのは凄く良いと思います。
 チップに関しても、過去のものはよく折れたり曲がったりしていたんですが、Lのものは殆んど折れませんし、弾かれても固いので曲がらないんです。刺さり方も、フニャっと曲がったりせずしっかり刺さってくれるので、チップはもうこれ以外は使えないです。

 

世界を目指すプレイヤーとして期待されていることに関してはいかがですか?
 芹澤さんは私がプロになる前からずっと応援してくれていて、本当に感謝しています。私は今のところまだそこまで積極的にハードを投げてはいないんです。でも来年からはPDJでハードのレディースが出来るようですし、芹澤さんも私にそこで活躍して欲しいと考えてくれていますので、レディースが出来たからにはハードでも一番になりたいですね。
 そういう気持ちは前からあったんですが、これを機に来年からはいよいよ本格的にハードにも挑戦して、世界を代表する女子プレイヤーになりたいと思っています。

L-STYLE

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