Special Person Interview

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三舩 徳宏、DYNASTY,A-FLOW,KANATA

No.33 Vol.58. 2012年11月号 三舩 徳宏 可能性のある選手にチャンスを! 

ダーツに携わったのはどのような状況からですか?
 今起業してから3年半になりますが、その2年くらい前にダーツ好きの友人に誘われて、ダーツバーで無理矢理投げさせられたのがきっかけです。
 当時は別の仕事をしていたので、ダーツのグッズ等のことは全く分かりませんでした。ただ、その頃仕事で中国に行くことが多かったので、中国の物作りの行程や技術について詳しかったのが、今に繫がっていると思います。
 最初に作ろうと思ったのは、フライトパンチと、バレルを100分の1グラムまで計れるポータブルスケールです。これは友人が「こんなのがあったら絶対使いたい、絶対売れる」と言うのを聞いて「これだったら中国でできるな」と思ったんです。この業界に入るきっかけは、いわゆるダーツを投げるグッズとは全然関係ない物を作り始めたところからでしたね。

 

とりあえずそれを作ってみたというだけで、これからダーツビジネスを始めようと思っていたわけではないんですね。
 そうですね。始めた当初は、バレル等に関しても遊ぶ程度の知識しかなかったですから。でも、フライトパンチを作れそうだなと思ってから、一体どのくらいのニーズがあるかとか、いろいろ調べ始めたんです。
 最近パンチはあまり使われていませんが、当時は折りたたみのフライトが主流でしたよね。みんなそれにリングを付けて投げていたので、このリングを開けることができたらすごくいいだろうと思いました。スケールの方もダーツバーでチップを計ってくれるものがなかったので、これもあったら絶対売れるだろうと思いました。これなら僕が知っている工場を使えば作れそうだということで、実際に作り始めたんです。この時ダーツボードの工場も知っていたので、同時進行でダーツボードも作り始めました。

最初の商品の売れ行きはどうだったのでしょうか?
 フライトパンチはすでにニーズがあったので結構売れましたね。100分の1まで計れるスケールは商品自体がマニアックすぎて、なかなか個人プレイヤーには浸透しなかったです。
 バレルというのは投げているうちに消耗するじゃないですか。消耗すると感覚が変わってしまって、そこからフォームなんかを崩してしまうプレイヤーがいるので、それを防ぐために作ったんです。100分の1グラムまで計れますよというのを売りにしていたんですが、実際はそこまで気にして投げる人というのも少なくて、一人に一つ持ってもらうところまではいきませんでしたね。
 でも、ダーツバーやショップに置いてもらって、お店に来たお客さんが「ちょっと自分のバレル計ってみよう」みたいな、遊びの延長のような感じでは使ってもらいましたね。

 

その次の製品はどのようなものを手がけたのですか?
 同時にハードボードを手がけていたんですが、フライトパンチとスケールは開発するのに苦戦して思いのほか時間がかかってしまって、結局ハードボードの方が先に発売されました。フライトパンチは当初の予想より一年遅れくらいになってしまったんです。

 

ハードボードを作っている中国の工場をご存知だったんですよね。
 そうです。「こんなボードを作りたいんだけど」と、自分で足を運んでみました。フライトパンチを作っているのはまた別の工場ですが、中国の工場はほとんど以前の仕事で関係していたところです。

 

今の商品のラインナップを教えて下さい。
 ダーツボード、バレル、フライト、ダーツケース等のアクセサリー類などを揃えています。選手とコラボしたものもいろいろあります。他にはダーツスタンドがありますが、ハードボードやPCダーツにも付けられるので結構人気ですね。あと壁面をカバーするためにボードの周りを囲うサラウンドもあります。

それぞれの特徴をお聞きしたいのですが、まずダーツボードは?
 現在はハードボードだけで10種類あります。ひとつめはプーマダーツ社とのコラボでニュージーランドで作っています。これは麻の質も高いですしブレードも細くて、ニュージーランド工場ならではのクオリティの高いものですね。値段は高価ですが長く使うならお勧めです。
 JSFDのオフィシャルボードも作っていますが、先日行われたジャパンオープンなど重要な大会で使うものなので、協会側と細かな打合せをしてこだわりを持って作っています。埋め込み式のブレードを採用していて、値段もJSFDのデザインが入ったタイプは7千8百円、デザイン違いのエンブレムキングは6千8百円と、比較的安価に設定しています。安価の理由としては一度にコンテナ1棟分の大量生産をしているからです。
 それから、エンブレムクイーンという15、5インチの自宅練習用に開発したブリッスルボードがありますが、これはワイヤー有りとワイヤー無しのタイプがあります。ワイヤー有りのタイプはGAME性にも優れていて耐久性もあり、ソフトチップを使用して練習している限りほとんどバウンスアウトもありません。ワイヤー無しのタイプはワイヤーがある事によるバウンスアウトが気になる方や、スティールチップで練習される方にお薦めです。ワイヤー有りと無しのタイプでどちらがお薦めか良く聞かれるんですが、エンブレムクイーンに関しては、ワイヤー有りを断然お薦めしています。ただしソフトチップを使用してもらう必要があります。
 あとは2千8百円のプラスティックボードを3カラー用意しています。これはダーツ入門者にもお勧めです。ダーツを始めたい人がいても、あまりにも価格が高いとなかなか入りにくいですよね。価格が壁になるというのは嫌なので、ダーツを始めやすいようになるべくリーズナブルな物も必要だと思うんです。
 2千8百円のプラスティックボードもそうですし、バレルもタングステン80%で4千8百円というシリーズがありますが、そういう物もラインナップとして揃えたいんです。やはり自分にどの道具が合っているか不安なうちは1万円のダーツボードやバレルというのは高価だと思うし、価格で壁を作ってダーツを始められないというのでは、エンドユーザーの間口を狭めることになってしまうと思います。

バレルについてはいかがですか?
 選手モデルについては100パーセント選手のフィードバックで作っています。こちらからの提案もありますが、基本的には選手の要望を第一に、製品が売れる売れないは別にして、選手が勝つためのものを作るのがコンセプトです。今は起業当初と比較してバレルの精度も格段に上がっていて、重さは100分の何グラム、カットにしてもコンマ何ミリまで揃えられるので、三本全く同じ物を削る技術というのはかなり進化しているのではないでしょうか。この技術を用いて、選手が最高のパフォーマンスが出来るように、最高の製品を作る努力をしています。
 各選手のこだわりも詰まっているし、どの選手のバレルもすごく良いバレルだと思います。選手の意見を反映して作っているので、選手もとても愛着を持ってくれています。押し付けられたバレルではなくて、図面を起こす段階から携わり、デザイン的にも納得のいくものを作っていますから。
 話しは変わりますが、契約選手にはこまめにバレルを新調してもらいたいんです。海外の選手に多いんですが、自分のバレルを3ヶ月とか長い選手で半年も使うのには正直驚きました。新しく契約した選手も「長く使える様な耐久性のあるカットがいい」と言うんですが、高いレベルの選手になればなる程バレルは消耗してしまうし、ダーツプロに関して言えば一投何十万という賞金がかかってくるくらい大事な場面もあるので、僕は毎回変えてもらいたいんです。
 3~4ヶ月使ってから新しいものに変えると、感覚的に誤差が生じるんです。カットは当然削れてくるわけで、カットが削れてしまうといつもより腕を振らないとならなくなるじゃないですか。3~4ヶ月使ってるうちにそのフォームが染み付いてしまって、そこでいきなり新しいバレルを使ってもなかなか元に戻らないと思うしフォームを崩す原因にもなります。選手達はダーツで生活していくわけですから、試合では万全の準備をして臨んでもらいたいんです。例え試合で負けたとしても納得するというか…まあ負けて納得する事は無いと思いますが、自分の最高のパフォーマンスが出来るように、最高の準備をしてもらいたいんです。だから自分の道具のメンテナンスというか、状態にもこだわって欲しいです。
 選手モデル以外にも数種類のラインナップが揃っていて、各ラインのコンセプトとコストパフォーマンスは徹底していますし、先ほどもお話ししたように価格の壁でダーツの入り口を狭くする事のないようにしているつもりです。でもリーズナブルだからといって品質に手抜きはなく、こだわりを持ったバレル作りを心がけていますので、満足してもらえると信じています。

 

契約プレイヤーについてお話し下さい。
 現在契約プレイヤーは日本人選手4名と外国人選手が4名の8名です。選手には凄く恵まれていて、外国人選手も含め皆人間的にも素晴らしい選手達です。ご存知の方もいらっしゃると思うんですが、去年の9月にBarrelsというバレルメーカー対抗のトーナメント大会があったんです。1チーム3名いないとエントリーができないんですが、出場予定だった大内選手に海外遠征が入って出場できなくなったんですよ。そこで急遽アメリカのJohnny Kに来日してもらって大会に挑んだんですが、結果大会2日目の決勝トーナメント1回戦で負けてしまったんです。そしたらJohnny Kが『俺はMifuneが会社を起こしたばかりで大変だから、優勝してDYNASTYを有名にする為に来日したのにまだ何もやってない』と言ってくれて…。  
 その言葉で十分嬉しかったんですけど、『必ず優勝してDYNASTYを有名にするから、大会3日目のシングルスに出場させてほしい』 と言い出したんですよ、シングルスはBarrelsとは関係ない大会なんですけど、帰国を1日ずらして出場したんですね。そしたら本当に優勝してくれたんですけど、その時は鳥肌が立ちました。日本人選手も起業当初から契約している選手もいて、当初から皆凄く協力してくれますし、感謝しています。
 選手へのサポート面では、あたり前ですが大会へ出場する為の金銭面でのサポートだったり、選手の中には海外遠征に出て行く選手もいるので、その遠征費等を応援したりしています。現在韓国人の選手がいるのですが、彼は知り合いもいなければお金もないという状況の中で、ダーツで生きて行こうと裸一貫で日本に来たんです。だから金銭的な援助はもちろんですが、その他の細かいケアもしています。例えば空港に行こうとしても日本語が分からないから行けないですよね。だから空港までの地図と何時何分の電車に乗って行けばいいか、もし迷ったら通行人に見せればすぐ分かるようなものを作って渡しているんです。
 選手にはとにかく試合に集中して欲しいし、それ以外の煩わしいことはなるべく気にしないでもらいたいんです。試合に臨むのに何か不安なことがあったとしたら、結果にも響くじゃないですか。とにかく選手の不安を少しでもなくしてあげたいんです。例えば女子のプレイヤーは契約の交渉なんかも得意じゃなかったりするので、そういう場にも一緒に付いて行ったりもします。せっかく可能性のある選手達なので、余計な事でその可能性を潰してしまいたくはないんです。だから、僕にできることがあれば何でもやります。契約選手の活動内容は出来るだけ弊社Face Bookページで紹介しているので、ファンの方は是非チェックしてもらいたいですね。選手がどんな活動をしているのか知って頂きたいので、選手が出場した大会結果は予選落ちでも掲載していますし、ホームページで掲載していない写真なども満載です。

他社ブランドと比べてダイナスティの特徴はどんなところでしょうか?
 難しいことを聞きますね(笑)。バレルに関して言えば品質はメチャクチャこだわっているんですよ。鋼材から研究して100分の1グラムにまでこだわってますからね。日本の他社メーカーも品質が非常に高いと思いますが、負けていないと思います。どのラインナップにしてもタングステンに関しては自信があります。とにかくバレルを手にしてもらったら、絶対満足してもらえると思っています。
 それとソフトダーツだけでなく、やはり世界のダーツはハードなので積極的にハードダーツも応援させて頂いています。選手の応援はもちろんですが、大会への協賛なども積極的に行っています。つい先日もアメリカで行われたNew World Darts Seriesという第1回目の大会があったのですが、大会でダーツボードを使いたいとオファーがあったので70~80枚協賛させて頂きました。アメリカではかなり話題になったみたいで、第2回大会が来年の5月に開催される予定と聞きました。


今、日本全体が不況の中で状況はいかがですか?
 うちのクオリティも伸びていますが、同じように他社ブランドのクオリティも伸びています。とにかくバレルメーカーが何社もありますから競争は厳しいと思いますが、そんな中で切磋琢磨して頑張っていきたいですね。
 その事が結果ダーツ界全体が盛り上がっていく事にも繋がっていくと思います。僕はダーツ業界には本当に詳しくないんです(笑)。でも、僕が起業した頃から比べても業界自体は伸びていますし、ダーツ業界が伸びている時にこの仕事を始めたわけですが、そこから3年半経ってさらにダーツ人口も増えていると思うんです。
 それでもまだダーツを知らない人はたくさんいると思いますし、そういう人たちにダーツの事を知ってもらいたいですね。ダーツの楽しさをもっと知ってもらえるように、良いダーツグッズを作り続けていきたいと思います。

 

最後に読者の皆様に
 ビジネスの話とは少しずれてしまいますが、うちが携わった選手には頑張ってもらいたいです。良い製品を作るのは当然ですが、同時に選手を応援することにも力を入れていきたいですね。それがこの業界に入った使命だと思っているんです。可能性のある選手にはチャンスを作ってあげたい。せっかくダーツ業界に入ったんだから、これだけは常に心がけていたいと思っています。 

DYNASTY よろしくお願いいたします

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