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pdc_tokyo_darts_masters,灰田裕一郎

No.52 Vol.80. 2016年7月号 灰田 裕一郎が語る 今年のPDC TOKYO DARTS MASTERS

 今年も昨年に続き世界最高峰のダーツ団体PDCのワールドシリーズが日本で開催された。今年は会場を横浜大さん橋から都内の代々木第二体育館に変更しての開催となった。昨年と比べて一番の変更点は、平日開催ということであろう。内部の事情は分からないが、集客が難しいダーツイベントを平日開催は避けてもらいたかった。
 しかしながら、予想を裏切り、昨年の盛り上がりも相まってか、平日にもかかわらず多くのダーツファンが会場に足を運んだ。年々国内のスティールダーツ人気が上がってきている事を証明した出来事だ。
 昨年同様に初日は日本のトッププレイヤーと本場PDCのトッププレイヤーがガチンコ勝負。この一年で日本のスティールダーツは間違いなくレベルを上げており、PDCプレイヤーに勝てる日本人選手が出るのではないか。そんな淡い期待を抱いていた人も少なくなかっただろうと思う。しかし、蓋を開けてみれば全く良いところなく、日本選手が全敗という結果に終わった。しかもPDCプレイヤーのスコアは誰もが、本気を出していないと分かる平凡な数字だった。これは、翌日の試合のスコアを見ればいかに日本人相手に力を抜いていたかが分かる。

 一体、何が違うのだろうか。日本のダーツと世界のダーツ、違いはどこにあるのか。そこに焦点を当てて考えてみる。
 まず大きな違いをあげると、日本のダーツはソフトダーツがベースという点。これはPDCでプレイする彼らと最も大きく違う点だ。彼らは基本ソフトダーツをプレイすることはない。彼らの技術はスティールダーツを軸に養われている。ところが日本の場合そのほとんどがソフトダーツで養われた技術である。
 スティールダーツだけを昔からプレイしている彼らに国内の選手は追いつかなければならない立場にありながら、スティールとソフト、2種類のダーツを両立しながら追いつくことは至難の業である。しかもソフトとスティールを比べてスティールに重きを置いているトッププレイヤーは残念ながらほぼ存在しない。
 今回出場した日本人選手も全員ソフトダーツのプロ選手である。国内の多くの選手はソフトダーツの技術を駆使してスティールダーツを戦っているのが現状である。もちろんスティールならではの技術を理解し、両立を図っている選手もいなくはないだろう。しかしそれでも二刀流のダーツで彼らに立ち向かうのはそろそろ先が見えてきているように感じる。本気でPDCに立ち向かおうと思うのであれば、考え方を変えなくてはならない時期が来たのではないだろうか。

 昨年、今年と二年連続で彼らのダーツを生で観たがあきらかに日本のダーツとの違いを感じた。セットアップ、リズム、スローイング、リリースなどの技術的なことはもちろん、バレル、フライト、シャフトなど使っている道具にも違いがある。彼らの使う技術や道具は、やはりスティールダーツをプレイする上で必要不可欠なものだと考えられる。彼らがそれを使う、駆使する理由が必ずあるはずである。そこにはスティールダーツならではのテクニックやコツが隠されている。

 PDCプレイヤーの多くがダーツの矢先を上げて飛ばすのはなぜなのだろうか。ストレートバレルを使用する選手が多いのはなぜなのだろうか。レグ数が多い試合でもスコアが尻上がりに伸びるのはスタミナがあるからなのか。簡単に100点、140点が量産できるのはなぜなのだろうか。
 そこに気がつく人はいても、理由を模索して掘り下げて研究する人は少ない。なぜならばソフトダーツにはどれも無用な技術だからだ。故に、いつまでたっても日本のスティールダーツレベルは世界に追いつかない。ソフトダーツに特化した道具と技術で世界トップの彼らにスティールダーツで通用するのだろうか。答えは言うまでもないだろう、今回の試合をみれば一目瞭然だ。
 だからと言っていまの日本でスティールダーツだけで生活していくのは困難だ。これだけ現実を突きつけられると、ソフトダーツの技術を使ったスティールダーツに疑問を感じる選手がいてもいいように思えるのだが、あまり深刻に考える選手は多くはない。(深刻に考えている選手にはごめんなさい)
 しかしながら今の日本ではスティールダーツだけで生活していくことはできない。ゆえにスティールとソフトの両立という選択が多くなるのは当然のことだ。日本のソフトダーツレベルは世界トップクラスである。そのソフトダーツの技術とスティールダーツならではの技術を融合できたら、もしかしたら日本のスティールダーツも世界に通用するかもしれない。難しい道かもしれないが日本のトッププレイヤーにはぜひソフトダーツとの両立という壁を乗り越えてもらいたいという期待も大きい。しかし、もっと手っ取り早い方法はないだろうか。率直に言えば、日本を出て本場に行くのが一番の近道であろう。それは他のスポーツの歴史をたどってみても理解できる。どのスポーツも最初は世界にまったく通用しなかった。それでもサッカーにはキングカズ、野球には野茂英雄、テニスには錦織圭がいた。

 日本を飛び出し本場にチャレンジするパイオニアのおかげで世界vs日本の差が縮まっているのは周知のとおりだ。スティールダーツにもパイオニアとなる人が必要だ。ただ、過去に世界への扉を開こうと努力した人間が居なかったわけではない。
 PDCの登竜門、Q-スクールへの道を作ってくれた鈴木健太郎選手の貢献度はとても大きい。彼が起こしたアクションは少しずつ日本からPDCへ挑戦するプレイヤーを生み出している。現に昨年、村松治樹選手が見事Qスクールを突破し日本人初となるPDPAプレイヤーとなった。これは多くのプレイヤーに希望を与え、PDCへの大きな一歩となった。だが、キングカズや野茂英雄のようなインパクトを与える人間はまだ現れていない。
 もっとも必要なのはダーツの技術じゃない、挑戦する勇気と行動力だと自分は思っている。(実際は金銭的な問題が一番だとは思うが)

 PDC東京大会の翌日、TiTO秋葉原でユニコーンプレイヤーのファンイベントが行われた。その控え室で前夜優勝したギャリー・アンダーソン選手に質問する機会があった。2年連続の現世界チャンピオンに、ここぞとばかりに、こんな質問をしてみた。

 「日本人プレイヤーがあなた達と互角に戦うためにはどうしたらいいんだい?」
 世界チャンピオンの答えはこうだ。「Come on Join us!」

 やはり彼らの考えも同様であった。日本でやってないでこっちに来いと。国内でどれだけ強くなっても世界には通用しない。世界と日本との差は日々拡がっている。ソフトダーツとの両立でPDCと互角に張りあえる選手は出てくるのだろうか。渡英して本場のダーツで揉まれるプレイヤーは現れるのだろうか。
 日本のダーツ界から世界の扉を開くパイオニアは誰なのか。いつの日か日本人ダーツプレイヤーがPDCの舞台で活躍できる日を自分は楽しみにしている。もちろん、BDOの舞台で活躍する選手も…。

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