Masatoshi Yoshinaga-Top

Vol.34 吉永 雅敏

2008年11月号

初期の頃から活躍しているトッププレイヤーの一人ですが、それについては?

最近はだいぶ仕事も忙しくなってしまって、以前のように練習もできなくなってしまいました。特にここ2~3年は結果もあまり出せていないんですが、でもダーツを続けていればまた集中して練習できる時もあるだろうし、いずれまた勝てるようになるのではないかと。とにかく止めないで頑張って続けていこうと思っています。そこまで続けられる秘訣は?
目先のことだけ考えて投げていると、入らなくなったからつまらない。もう止めようということになってしまうかもしれないけど、ダーツは長く続けられる競技だと思うんです。調子の悪いときもあれば、良いときもある、そう考えると自然と続けていけると思いますね。

体調では腰痛と戦っていると聞きましたが?

そうなんです。今年は特にひどくて何度か歩けなくなるほどで、入院しないといけない状態までになってしまいました。でも仕事もあってそんなわけにはいかないので、なんとか通院で治療しながら、大会にも出場するようにしています。

練習はどのくらいしてますか?

練習時間というのは特にとっていないです。仕事として投げるか、大会で投げるか程度なので、ここ1~2年は週に1回投げられればいいかな、という状況です。

飛行機に乗る回数が多いと聞きましたが?

そうですね。仕事や大会で最近の3年間は年間100~150回くらい乗っています。それもあってなかなか腰痛が治らないんですよね。移動にもかなりの時間をとられることになるんですが、この時間は貴重な睡眠時間にあてています。

吉永軍団について教えてください。

特に意識して作ったわけではないんですけどね。最初は店の従業員達が面白半分でTシャツを作って、そのうち仲間がそれを着て大会に出るようになったんです。忙しくて他のTシャツを作る時間もなくて、それがいつの間にか全国に広がっていったというわけです。目的があるわけではなく、楽しければいいじゃん、そんな感じなんです。

burn.での役割を教えてください。

僕は最初からburn.に携わっていますが、とにかく強いプレイヤーだけを集めてトーナメントをやろうと、当初は一人一人のプレイヤーに電話で連絡して出場を依頼するところから始まりました。今は全国的に名前を知られた大会になり、予選もきっちり行われるので、毎回必ず出場できるわけではありませんが、そんな時でも第三者的な立場で携わっています。試合形式を決めるなど様々な意味でのアドバイザーと解説などもやっています。

Jスタジオについては?

ダートワールドグループとして、今後は各メディアへの露出を重要視していたのですが、いろいろなスポンサーさんたちのご協力をいただき、Jスタジオで制作したものをGAORAで放送することが決定しました。その中で僕はエグゼクティブプロデューサーとして各方面の責任者を兼ね、まだ予算も少ないので、解説やコメンテーターもやらせてもらっています。

撮影は順調のようですね?

地上波ではないので限界もありますが、何か始めないとダーツがメディアに出るきっかけがつかめないじゃないですか。
それでも視聴者は増えていると感じているので、これからますます頑張ってダーツというものを広く浸透させていきたいと思っています。

ダートワールドのディーラーですが?

ディーラーになったのは2年前くらいですが、従業員のトッププレイヤー達が頑張ってくれていて、お客さんにも喜んでもらっています。なかなか完璧にとはいかないんですけど、会社としてやれる限りのことはやっていこうと思ってはいます。そういう会社の方針を従業員達はよく理解してくれているので、お客さんからもいろいろ声がかかり、お陰様でディーラー業としては順調です。

現在フォアマンとしてディーラーの代表という立場にありますが、個性あふれる面々をまとめるのはなかなか大変じゃないですか?

そうですね、50~60社あるダートワールドのディーラーとして皆さん立派に成り立っている方ばかりですし、もちろん地域性もあります。その方々の意見をひとつにまとめるというのは確かに難しいです。
でも、その役割をやらせてもらっている以上は、できる限りみなさんに納得していただけるよう、時には個人的に説得したり、とにかくみんなが同じ方向に向かっていけるようにと、頑張ってそういう仕事もさせてもらっています。

ADAJの取締役としての仕事は?

ADAJとはダートワールドのディーラーが集まって作った会社ですが、ADAJがきちんと運営していくためにはディーラーとしてどのような協力をしたらいいのかを考え、それをADAJに伝える存在です。年間80の大会、7000~8000人いるリーグの会員の管理、ディーラーからの様々な意見をまとめたりと、フォアマンの延長線上の仕事ですね。

今後の目標は?

自分の会社だけを考えるのではなく、これからのダーツ界におけるプレイヤーたちの環境を整えることに取り組みたいと思っています。その中でプレイヤーとしての自分も高め、この両方を両立していきたいと思っています。
本当はダーツを仕事にはしたくなくてずっと趣味でやっていきたかったんですけど、いつの間にか仕事になってしまって、もうやめるわけにはいかない状態です。だから、プレイヤーとしての自分自身もいつまでも楽しめるようなダーツ環境を作ってきたいです。ずっとプレイしてきて、ここまで仕事にのめり込んで、結局ダーツが大好きなんですよね。

プレイヤーだけに絞るとどうですか?

どんな理由があろうとも負けるとやっぱり悔しいです。だから、大会にはできるだけ勝ちたいと思います。
それから、burn・は最初から関わってる人間として、解説ではなくてプレイヤーとしてあの舞台に立ちたいと思うし、やっぱり優勝したいですね。当然Dクラウンもですが、勝ちたいと思う気持ちを捨てることはできないですね。それを近い将来実現するために、しっかり練習と体調管理をしていきたいと思っています。

全国のプレイヤーにひとこと

ダーツ業界いろいろありますが、プレイヤーのみなさんはあまり深く考えないでダーツを楽しんでください。みんながダーツを楽しめるように関係者の一人として、プレイヤーとして、これからも努力していきます。