Mao Shimamura-Vol.73.2015.5-Top

Vol.73 島村 麻央
精神的に足りないものがたくさんある

2015年5月

ダーツの出発点を教えてください。
ダーツを始めたのはそれまで趣味が全くなかったというのが大きいんです(笑)。たまたま勤めていたお店でダーツが流行っていたので「私にも教えて」と投げ始めました。それが今から約5年前です。

真剣に投げ始めたのはいつからですか?
教えてくれた勤め先の上司が「女の子が上達するのを見てみたいから、遊びじゃなくて真剣にやってみない?」と言われ、自分でも面白そうだなと思ったんです。それでやる気になって、途中でやめないように高いバレルを買って(笑)、真剣に投げるようになりました。一万二千円くらいのバレルを買ったんです(笑)。

2013年からパーフェクトに参戦されていますが、なぜプロになろうと思ったのですか?
自分で言うのもなんですが、だんだん上達してきていつかプロの資格は取りたいなと思って時期を見ていたんです。そんな時たまたま仕事を辞めた時にタイミングよく沖縄パーフェクトのライセンス資格の日が近くなってきて、最初にスポンサーになってくださったオーナーから「受けてみないか」と言われたんです。最初は迷ったんですが、今野明穂選手も受けるというのを聞いて、自分も並びたいなと思って受けました。

2013年が14位、2014年が12位という成績ですが、この成績についてはいかがですか?
満足いきません。まだまだだと思っています。沖縄三姉妹と周りから言われていて、地元に帰った時にも比べられて辛かったです。でも初年度の後半に初めて入賞出来た時にあきらめなくて良かったと思いました。精神的に足りないものがたくさんあると思っています。

2年間パーフェクトを経験されたわけですが、改めてパーフェクトの舞台というのはいかがですか?
3年目にしてまだ決勝に上がれてないので悔しいです。ただ一年一年かなり成長していると思ってるので、だんだんパーフェクトの舞台にも慣れてきていると感じています。

Mao Shimamura-Vol.73.2015.5-1

今年も開幕しましたが、今年の調子はどうですか?
まずまずです(笑)。肘をちょっと痛めたんですけど、神戸ではダーツも飛んでたので大丈夫だと思います。

現在ダーツ界では女子のプロプレイヤーも注目されていますが、それについてはどのように思われますか?
注目されるのはすごく嬉しいです。女子のレベルも上がってると思いますから。

実力ももちろんですが、おしゃれなプレイヤーも多いですね。女子プロプレイヤーとして努力されていることはありますか?
見られることは意識していますし、見てもらおうと思って努力しています(笑)。ただおしゃれに関してもそうですけど、一番見てもらいたいのは投げる姿なので、実力を上げなくてはと思っています。面白かったと思ってもらえるような試合が出来たら嬉しいですね。

ご自分はどのようなタイプの選手だと思いますか?
必死で一生懸命な選手だと思います(笑)。よく「もっと落ち着け」とか「一生懸命過ぎ」とか言われるんですけど、そこが弱点でもあり良い面でもあるのかなと思います。無我夢中で前が見えなくなってしまうのは反省する部分ですね(笑)。

Mao Shimamura-Vol.73.2015.5-2

開幕戦では惜しいところで負けてしまって、そのあと涙を流してましたね。
はい、びーびー泣いてました。私は笑うか泣くかのキャラなんです。周りからも「笑ってるか泣いてるかのどっちかだね」と言われているので(笑)。

一年間の長い試合に出場するにあたって、体調管理や調整などで気を付けていることはありますか?
とにかく風邪をひかないように気を付けてます。風邪をひいちゃうと練習もできなくなってしまうので、インフルエンザが流行ってたりするとずっとマスクを付けて予防しています。それから、寝不足だとダーツの飛びが悪くなってしまうので、よく眠るようにしています。

今までに印象に残った試合はありますか?
二つあります。まず一つは去年の神戸で今野明穂選手に勝った試合です。ベスト16で当たったんですけど、初めて勝てたので思わず震えました。
もう一つは松本恵選手との試合です。まだ一度も勝ててなくていつも惜しいところで負けてしまうので、どれか一つの試合がというより毎回印象に残ります。一本の差で負けたり、力が足りなくて取られたりといろいろあるんですけど、本当にいつも負けるので「どうやって戦えば勝てるのか?」と冷静に考えましたね。今度こそ今度こそと毎回意気込んで挑んでいるんですけど、今回の神戸でもまた恵さんに負けたので、さすがに「あれ、おかしいな」と……。負け癖とかは気にしないタイプなんですけど、どうしても勝てないので何か策はないかと真剣になって考えているところです。

練習方法や時間を教えてください。
練習時間は一日2時間くらいです。以前は4~5時間投げてたんですけど、さすがに負担になるのと、あと仕事がちょっと忙しくなってきたので時間が減りました。一日2~3時間でたまに投げない日もあります。
練習方法は、沖縄は強い男子がたくさんいるので、練習相手がいてくれる時はパーフェクトモードで対戦してもらいます。一人の時はひたすらゼロワンをしますね。カウントアップよりもゼロワンが好きです。

ダーツで一番大事にしていることは何ですか?
「ダーツが楽しいな」と思えることを大事にしています。あまり根を詰めると楽しく無くなっちゃうのでたまに抜いたりします。一日抜くとその次の日がまたとっても楽しいので。ダーツが楽しく無くなったら終わりかなと思ってるので、いつも楽しく投げられるようにしています。

Mao Shimamura-Vol.73.2015.5-3

尊敬するプレイヤーはいますか?
大城明香利選手と今野明穂選手ですね。

やっぱり沖縄ということでそうとう意識されてますね(笑)。
はい。でも、初年度はこの二人に憧れる気持ちが強かったんです。今はパーフェクトで二人が投げている試合では応援しますが、自分と対戦する時は「勝ちたい!」と思うようになりました。よく「末っ子だもんね」と言われるんですけど、「いつまでも末っ子とは言わせないぞ」という気持ちです(笑)。

ダーツの魅力は何ですか?
いろんな人と出会えることですね。年齢に関係なく友達になれることがダーツの魅力だと思います。年上の方に友達といったら失礼かもしれないですけど、幅広く友達がすごく増えたのは嬉しいことです。

ダーツ以外の趣味はありますか?
カラオケがすごく好きですね。今日はダーツしないと決めた日は友達とカラオケに行きます。音楽が好きなので、ジャンルを問わずいろんな曲を歌います。

今後の夢や目標をお聞かせください。
まずは優勝です。優勝を獲っても一度きりにならないようにその波に乗りたいですね。あとは長く続けたいです。「ずっといるよねこの選手」「ずっと強いよね」って言われる選手になりたいです。三姉妹の末っ子として胸を張れるように頑張ります。

最後に読者にメッセージをお願いします。
これからも笑顔で頑張りますので、応援よろしくお願いいたします。