Vol.89 Phil Taylor
引退インタビュー

2018年1月

フィル・テイラー、最後の舞台後NDLに語った
いつから引退することについて考え始めていましたか?
およそ3年前ぐらいでしょうか。まず最初に引退することについて考え始め、そしていつ頃が適当な時期なのか、と探るようになりました。しかしながら当時、すぐに引退することは状況からしても難しいので、もうすぐ先にしようと思いました。それなりに影響もあるでしょうし、正直タイミングが難しかったですね。

2017年に引退を公式に発表されましたが、何故その時期だったのですか、理由を教えて下さい。
いろいろな事を考慮して判断したのがその時だったんですね。周りの方々にも余り迷惑をかけず、今ではとても良いジャッジとなったと思います。
自分の心の迷いが無くなった時だったんです。欲という意味では尽きませんが、ダーツではほとんどのことを達成した満足感はありますね。

あなたは長い間ダーツ界の最高峰でいました。今改めて振り返ってどんなダーツライフでしたか?
よく聞かれる質問ですね。その質問には私は常に同じように返答しています。
素晴らしいダーツライフにとても感謝しています。そしてPDCは私の経歴の巨大な部分でした。それは言葉では言い尽くせないほど素晴らしかったです。
しかし今、私はまさに新しい人生に船出するような気持ちなんです。新しい世界に挑戦する準備ができています。実は心躍っているんですよ。
今までの人生は起きても寝てもダーツ漬けの毎日でした。その意味では初めて他の世界に接することができるんですよね。どんな人々に会うことができ、どんな刺激的な体験が待っているのか、と思うとゾクゾクします(笑)。

あなたの最も忘れがたいゲームは、どの試合だったのでしょうか?
そのゲームは2010年のプレミア・リーグ決勝でのジェームズ・ウェードとの対戦ですね。
どうしてかと言うとナインダーツを試合で達成したプレイヤーは今やたくさんいるのですが、その試合で2つのナインダーツを成し遂げた初のプレイヤーになったからです。今もその時の感激を忘れることはできません。

あらゆるダーツ・プレイヤーはあなたのようになりたいと思っています。成功の秘密は何ですか?
それは、簡単です。努力、そして努力、最後に努力ですね。

PDCは大成功していると思いますが将来どのようになるとお考えですか?
さらに進化していくことでしょう。正に今回のワールドチャンピオンシップで新星のように登場したクロスがその見本ではありませんか。彼を見ていると25年前の自分を思い出させます。
次々に彼のようなプレイヤーが現れると信じています。当然ダーツファンは増えていきますよね。
ダーツの試合はよりエキサイティングになって来ています。ダーツスキルも向上し、今までではあり得なかったような名場面も増えています。まるで激闘のようなダーツゲームはますますファンを熱くさせていくことでしょう。

今やダーツは世界的なスポーツへと発展しました。それについてどのように思われますか?
素晴らしいと思います!これだけグローバルな時代、全世界で楽しまれるようになって欲しいと願っています。
テレビ中継地域もどんどん増えているので興味を持つ人々は拡大し続けることでしょう。

今アジアではソフトダーツが大ブームです。その大会に参加される予定はありますか?
ソフトダーツは以前から大好きですし、大いに興味はありますね。今スティールダーツを引退したのですから、時間もありますし機会がありましたら参加したいと思っています。違った世界も体験できるので前向きに考えたいですね。むしろとても楽しみにしているくらいです。
これを読んでいるプレイヤーの皆さん、もし対戦することになったらお手柔らかにお願いします。

本当に長い間、ダーツへの貢献ありがとうございました。読者の皆さんにメッセージをお願い致します。
皆さん何かのチャンスでお会いできることを楽しみにしています。たくさんの応援ありがとうございました。私のニューダーツライフにご期待下さい!