Vol.104 星野 理絵
スポーツダーツプロジェクト

2020年9月号

スポーツダーツプロジェクトについて
このプロジェクトが表立って発表されたのは最近ですが、活動自体は数年前から水面下で動いていて。
私の社会貢献活動への思いが変わってきたのもこの話をいただいた頃からですね。

私は、なぜ社会貢献活動を積極的に行うのか。
本当の意味でプロフェッショナルとは何なのかを考えたときに、その競技の裾野を広げる、そして育てる、というのは私のなかで当たり前のことだと考えていて。そのもう一歩進んだところに社会貢献活動というものがあると思うんですよね。
ダーツは昔からダーツバーという地域に密着して発展してきた文化があり、私もそういう地元の人たちに支えてもらって成長できたからこそJAPANの舞台で優勝できて、いまの自分があるのは間違いなくて。この先どのようにダーツの文化が変化していったとしても、その地域に密着した文化は続いていくものだと考えていています。
そして最近のスポーツは、サッカーのJリーグにしても、バスケットのBリーグにしても、地域に密着したスポーツが一般化してきていますし、そういった競技の選手は、オフシーズンには必ずその地域で社会貢献を行っています。そのような活動を行うことにより、社会に貢献をしながら、その地域で地元の方に応援をしてもらう環境を構築していき、それがその競技や選手のイメージアップにも繋がることで、一石三鳥にも四鳥にもなるものとして社会貢献活動をとらえています。さらにダーツは、誰もが気軽に楽しめるDoスポーツなので直接的に競技人口も増えますよね。
ダーツはコミュニケーションも取りやすいので、地域の場所や人を繋ぐのに魅力的なコンテンツであることは間違いありません。そんなダーツを使った社会貢献がきっかけで、例えば自分がダーツスポットを経営していれば、知り合いのお店ということでハードルが下がりお客様に繋がる可能性もあります。さらに持続的に活動を続ければ支援者も拡大していき、その地域の人達までもが支えてくれるようになっていきます。
それって自分をスポンサードしてくれる企業様も同様で、今までは業界内のスポンサーのみでしたが、地域の企業がスポンサーについてくれる可能性も増えてきますよね。私自身そういった活動により業界外のファンも増やして、応援してもらうほうが自分の性格に向いていると思います。
あとダーツは生涯できるスポーツではありますし、私もまだまだ頑張りますが、今後もずっと第一線で活躍し続けられる保証はどこにもありません。セカンドキャリアやパラレルキャリアとして考えたとしても、地元の地域で社会貢献活動をおこない関係性を構築しておくのは大切なことだと考えています。

スポーツダーツプロジェクト公認アンバサダーについて。
このプロジェクトが表立って発表されたのは最近ですが、活動自体は数年前から水面下で動いていて。私の社会貢献活動への思いが変わってきたのもこの話をいただいた頃からですね。もともとはダーツを取り入れたいと思っている老人福祉施設から役所を通して連絡があり、その地域で活躍する選手として私に白羽の矢が立ちました。
私の中でも子供や高齢者の方にもダーツを広めていきたいという想いはあったものの、どう活動していけばいいのか分からなかったので、このスポーツダーツプロジェクトの話を聞いた時はとてもワクワクさせていただいたのを覚えています。実際にダーツ講座を行ったのは、昨年の10月から12月まで全6回。そこでしっかりとダーツにハマった参加者は今期ダーツグループを作って引き続き活動を行ってくれているそうです。
また実際に活動を通じて分かってきましたが、そういう福祉施設も実際にはコンテンツ不足で悩んでいるんですよね。例えば、手芸や生け花、折り紙教室など文化的な活動は数多くあるけど、身体を動かすようなレクリエーションは社交ダンスか卓球くらいで両方とも初心者にはハードルが高い。だからと言ってゲートボールなんて年寄りくさくて嫌だという人も多いらしく。だから若々しいダーツは高齢者にも人気で。皆さんの地元の老人福祉施設でも、提案をして自分が講師になると言えば、受け入れてくれる行政施設は多いと思います。
ただ正直なところ、ボランティア活動なので目先のお金にはならないです。でもこういうプロの試合もないコロナ禍の時期だからこそ、地元地域で社会活動を行い、活躍の幅を広げてみる手段もあるかと思います。
今回、老人福祉施設で行ったダーツ教室にもさまざまな経歴の方がいらっしゃいました。そういった繋がりひとつひとつを大切にして、自身のファンやダーツファンを作っていくことが、今後の発展に繋がっていくものだと信じています。
そんな活動実績もあり、私はお酒も飲まなければ煙草も吸わない模範的なスポーツダーツプレイヤーということで、公認アンバサダーに選んでいただけました。その選定項目には、過去の試合実績から犯罪歴の有無まであり、本気でクリーンなスポーツを目指しているということまで伝わってきました。
私はこのプロジェクトの広告塔ではありますが、後ろでだれかが操っていて乗っけられている感じになることは避けたいと思っています。その為には、この活動をジブンゴトとして自発的に動いていないと、発した言葉にも重みも無くなってしまいますからね。
ダーツプロの活動ではまだこのような社会貢献活動は浸透していませんが、それを私が先陣をきって今後も発信していくことでこのプロジェクトにも貢献していきたいと思っているので、引き続きスポーツダーツプロジェクトの活動レポートを楽しみにしてください。

スポーツダーツプロジェクト