2019年5月
まず、ダーツとの出会いについて教えてください。
今から14年前、プールバーで遊んでいた時に友人に誘われたのがダーツとの出会いです。でもその時はビリヤードが好きだったので、ダーツにはあまり興味がありませんでした。しばらくしてライブカードが出始めて、それが面白くてだんだんハマっていきました。
真剣に投げ始めたのはいつ頃からですか?
初めて投げてから半年くらい経ってからです。ちょうどライブカードが出てからまだ一年経ってない頃でしたね。
プロプレイヤーになったのはいつですか?
Dクラウンがプロ化した時からです。その後JAPANとPERFECTに移行したと思うんですけど、一年目はどちらにも出ていませんでした。
今はダーツバーで働かせてもらっているんですが、仕事に慣れるまでは集中してほしいと上司から言われていたので、当時は仕事を優先させていました。
JAPANに出場されていましたね。
はい、2年目からですね。
その後PERFECTに移られましたが、移った理由はどうしてですか?
会社の方でもフェニックスを押していましたし、周りでも移ったプレイヤーが多かったんです。「すごく刺激になる」という話を聞いていたので、挑戦してみようと思いました。
JAPANとPERFECTの違いはどのように感じられますか?
PERFECTの方がロビンから決勝トーナメントまでのタイムスケジュールがしっかりしているという印象ですね。
JAPANには有名プレイヤーがたくさんいるので、技術的にレベルが高いと思います。すごく華やかさがありますよね。
PERFECTにももちろんトッププレイヤーがいますが、どちらかというと下の方から技術を上げていって、しのぎを削っているような雰囲気を感じます。プロ野球で言うとセ・リーグがJAPAN、パ・リーグがPERFECTかなというイメージです。
強い選手がどんどん増えてきているし、どちらにもそれぞれ良いところがありますね。
PERFECTに移られてからの成績ですが、2017年が10位、2018年が18位です。この結果には満足されていますか?
全然してないのでまだ頑張っているんだと思います(笑)。
もっと上を目指したいということですね。
はい、もう少し戦えるんじゃないかと思っています。
PERFECTでは浅田斉吾選手が圧倒的な強さを見せています。
浅田選手の強さは、やっぱり努力の賜物だと思うんです。トッププレイヤーとしてもてはやされる中でも、そこに甘んじることなく精進を続けるというのは本当にすごいと思います。
対戦することもありますか?
あります。勝てたことはないですけど(笑)。実際戦ってみると、『世界に通用する強さ』というのを感じますね。
ツアーを廻るうえで体調管理や調整などはどうしていますか?
まず睡眠をよく取り、栄養バランスを考えた食事をするように気を付けています。
それから年齢とともに可動域が狭くなったり体幹が弱くなったりするので、そういうことに関しては専門の場所に行って調整してもらうようにしています。
全戦出場するのは大変ですよね。
全戦に参戦するのは経済的にも体力的にも厳しいので、PT300、200、100のバランスを考えながら出場するようにしています。どれが必要か不必要か、どれだけ集中してやれるかどうかも関係してきますね。
今までに印象に残っている試合はありますか?
JAPANのファイナルで初めて優勝した試合です。
対戦相手はだれでしたか?
野毛駿平選手です。
優勝するのは大変なことですよね。
そうですね。優勝して壇上で表彰された時に、改めてプロプレイヤーの実感が湧いてきました。
野毛選手は負けたにもかかわらず僕を称えるコメントをしてくれたので、それもすごく心に残っていますね。
ご自分で自分をどのようなタイプのプレイヤーだと思いますか?
負けず嫌いはみなさんと同じで、勝ち方のパターンとしては先攻逃げ切り型だと思います。
特別恵まれた体格や鍛えられた体幹を持っているわけではないですが、練習だけはいつまでも続けていられるんです。飽きずに練習できるというのが一番の才能なのかなと思います。
今までにスランプはありましたか?
ありました。JAPANの最後の年ですが、思った様にダーツが入らなくなりました。
理由はどうしてでしょうか?
今思えばですけど、周りの仲間達がみんなPERFECTに移動してしまって、自分だけがJAPANに残っているのが心細かったというか、そういう気持ちがあったのかなと思います。
やはりプレイヤー同士の繋がりというのは大きいですね。
そう思います。身近にいてお互いに切磋琢磨しているという感覚が大事なのかもしれないですね。
普段の練習方法や時間は決めていますか?
今は特に決めていませんね。ダーツバーで働いているので、お客さんと投げるのが主な練習です。お客さんにアドバイスしながら、自分もここは気をつけなければならないところだなと、改めて気付いたりしますね。
PERFECTに移って約2年ですが、技術的や精神的に変化したことはありますか?
応援してくれる人がたくさんいることが感じられるので、その声援に応えたいと思っています。自分自信、勝つ喜びが大きくなりました。
やはり応援の力は大きいですね。
本当にそうですね。
今ダーツで一番大事にしているポイントはありますか?
休みはしっかり取るなどオンとオフをはっきりさせるというか、メリハリを付けることを大事にしています。
そして自分で求めたい結果や目標を書き留めておくようにしています。例えば「この大会はこのくらい打ちたい」「この大会はこのくらいの成績を残したい」というように、ただ漠然と勝ちたいではなく、具体的な目標を立ててそれを書いて残す様にしています。
プロプレイヤーの環境についてはどう思いますか?
どうしても移動やエントリーフィーなど費用がかかるので、スポンサードされる環境がもっと良くなればいいですね。もちろんそれに伴ってプレイヤー側も、プロとしての意識を向上させていかなければならないと思います。
お仕事について教えてください。
ダーツバーの社員として働いています。LINK所沢店、Colors川越店があるので、このどちらかにいます。
ターゲットの契約選手ですが、それはいつからでしょうか?
PERFECTに移動してからです。
居心地はいかがですか?
結果を出せばそれをしっかり評価してくれるところがありがたいです。
尊敬するプレイヤーはいますか?
たくさんいますね(笑)。安食 賢一選手もそうですし、村松治樹選手や浅田斉吾選手も尊敬します。
いつも身近にいる選手達ですからね。
あこがれみたいなものもあるんですよね(笑)。
改めてダーツの魅力は何でしょうか?
一人でもできるし大勢でワイワイと楽しむこともできて、例えば早朝でも夜中でもいつでもできますよね。
ゴルフ場みたいに予約が必要なわけでもないし、とにかくいつでも好きな時に好きなシチュエーションで気軽にできるところが最大の魅力です。
これからの夢や目標を教えてください。
まずは年間ベスト8に入ることを目標にしています。
最後に読者にメッセージをお願いします。
プロの選手はたくさんいますが、みんなしのぎを削りながら一生懸命プレイしています。みなさんの期待に応える様に頑張りますので、これからも応援よろしくお願いいたします。