Vol.107 野毛 駿平
本当にメーカーさんに支えられて

2021年3月号

1位ということでしょう。そこしか見ていないですね。
正直2位も9位も変わらないと思っていて、1位しか意味の無い競技だと考えています。
かつて年間1位になりましたが、今は技術的にはレベルアップしていますし、精神的にも成長出来たので返り咲きたいと思います。

練習はどのようにしていましたか?
お店が営業していない時にお借りして、そこで続けていました。

以前から時間や内容は決めていたんですか?
前も今も特には決めていないですね。自分が納得できる感覚で出来れば、それで終了です。20分の時もあれば3、4時間になることもあります。

それはカウントアップなどのゲームをするのですか?それともボードに向かってイメージ作りで投げるのですか?
ソフトではカウントアップ中心でやっています。その時によって目標点数を決めてやることもあれば、感覚だけを追い求めることもあります。別々に意識して投げています。

練習では一人で投げるのと対面で試合をするのではどちらが好きですか?
好きとかではなくて、自信を付けるのだったら対面の方がいいと思っています。一人で投げる時と対面で投げる時では投げ方が違うんです。対戦の場合は負けたくないので、入れることに集中できるからですね。強くなるんだったら、対戦の方がいいです。
今回のオフ期間でも時々、最小の人数で集まって対戦していました。レベルを保つ、という意味では大切なことだったと思います。

始める最初の時点でグリップなど細かくチェックしますか?
しないですね。あまり細部をカチッと決めていないんです。ある程度のベースはあるんですが、その日によってフィーリングは違っているもんだと考えているからです。それにどれだけ合わせられるのか、そんなイメージですね。

コロナになって試合も中止になりましたが、モチベーションを保って練習できていたんですか?
ダーツは職業なので、やるしかないと思っていました。いつまで生活できるのかという不安はありましたが…。でも他の仕事ができるのか?と考えるとそれも難しいので、プロとしてできることをやっていました。

オフ期間が長くなりましたが、カードのレーティングなどはいかがですか?
特には変わりないですね。数字の上下はちょっとした誤差みたいなものなので、自分としてはレベルアップしたと感じています。

今回はツアー中ですとフォームなど怖くていじりにくい事でも、挑戦した選手が多いのですが何かしましたか?
基本的には何もしていません。元々シーズン中でも変えることがあるのですが、今回はありませんでした。

自分の動画を撮ってフォームを研究することはありますか?
それはやっています。ここの動きはこうなんだな、とかの検証は大事なことですね。2018年、2019年、そして今と比較しても本当に微妙で些細な変化です。自分ではテイクバックを少し浅くしたりなどしていますが、外から見たらほとんど分からないでしょうね。でもダーツの飛びはけっこう違います。

ダーツのセッティングについてはいかがですか?
いろいろ試そうとは思ったんですが、試合が無いのでそれが使えるのかどうか分からないのでやめました。練習ではセッティングを変えても、どれもそこそこ入るんですよね。それに合わせて投げる技術が身についているからですね。
試合で緊張した時に信用できるのかが確認できないので、やはり元の形が一番良いなということに戻りました。

FIDOのオンラインカップで優勝されました。良いダーツでしたね。
いやぁ、どうでしょうか。スティールの練習はしていましたが、あまり納得はしていません。PDCの動画などを観ているので、比較すると下手くそだなぁと思います。優勝出来たことは嬉しいんですが、内容はイマイチでした。

オンライン対戦でしたが、どうでしたか?
それほど違和感はありませんでした。緊張感も同じような感じで、久しぶりのガチンコのゲームで楽しめました。対面と違うのはリズムでしょうか。僕はテンポよく投げるよりもしっかり狙って投げるタイプなので、影響は少なかったです。
この状況で試合が出来る環境を作っていただいた、関係者の皆様にお礼申し上げたいと思います。

今年はどこかでプロツアーが始まると思うんですが、準備はできていますか?
今はスティールに合わせて練習しているのですが、今日ソフトでオンライン大会の発表があって、両方練習しなくちゃいけないのかぁ、いやぁたいへんだなぁと思っています(笑)。

ハードとソフトは何が違うと思いますか?
身体の使い方が違いますね。ソフトは長い間投げて来ているので、それなりに必要な筋肉が付いているのですが、ハードを投げた後は他の筋肉が疲れます。横ずれしないように縦のラインを意識しているからでしょうね。最近それについて考えています。

今年の目標を教えて下さい。
出る以上は負けたくないので、それを追いかけていくと1位ということでしょう。そこしか見ていないですね。正直2位も9位も変わらないと思っていて、1位しか意味の無い競技だと考えています。
かつて年間1位になりましたが、今は技術的にはレベルアップしていますし、精神的にも成長出来たので返り咲きたいと思います。
あの当時はただガムシャラでしたが、今では冷静にジャッジ出来る力も付きました。

最後にメッセージをお願いいたします。
僕は本当にメーカーさんに支えられているんです。ぜひ商品を買っていただき、同時に僕の応援もよろしくお願いいたします。頑張りますので期待してください!