Vol.112 山田 勇樹
PDC World Championship

2022年1月号

やはり最初のセットですね。あそこで取れていれば
流れは変わったかもしれません。ダブルが悔やまれます。
あそこが勝負の全てでした。以後走られてしまって…。

振り返って見てすごいメンバーの中でPDJ優勝されて、今回の出場権を獲得しました。その時はいかがでしたか?
実は会場に行く時はあまり勝てる気はしてなかったです。今年はずっとダブルの調子が悪かったからですね。あの日は試合が進む内に何かをみつけて、どんどん良くなっていたんです。ダブルは外していたんですが、削りが誰よりも早かったのが勝因ですね。

久しぶりのPDCの舞台でしたが、どうでしたか?
盛り上がっていて最高に楽しかったです。あそこでしか味わえないですね。

観客も入っていました。
僕の試合は早い部だったんですが、それでもステージに近い席は満杯でした。イギリスではかなりのコロナ陽性者数が出ていましたが、それほど気にしていない感じでしたね。日本とはだいぶ違う受け止め方だと思いました。

現地では試合前の調子はどうだったんですか?
PDJで勝った時ほどでは無かったです。14日に入って15日にボードを設置していただき練習する環境は整っていたんですけどねぇ。4日前に入って身体のコンディションも良かったですけど。

対戦相手の情報はあったんですか?
知ってる顔であったんで、直近の試合をチラッと見るくらいでした。当日練習で一緒でしたが、凝視はしないようにしていました。リズムとスピードを気にして見ていた程度です。早いプレイスタイルでしたね。

今ではどんな試合だったと思っていますか?
やはり最初のセットですね。あそこで取れていれば流れは変わったかもしれません。ダブルが悔やまれます。あそこが勝負の全てでした。以後走られてしまって結果大差となりました。

エンジンがかかる前に終わってしまったような感じで見ていました。
そうですね。あのファーストセットでギアを上げられなかったです。あそこでスムーズに決めていれば、相手が焦って展開は違っていたと思います。でもたられば、になってしまいます。あのダブル決定率では勝てないです。

敗退された後、柴田選手の試合を観戦していましたがどんな印象でしたか?
今回は行きと帰りを合わせていたんです。なので彼は試合まで時間がありましたね。試合は僕よりもさらに自分を乗せ切れていなかった感じでした。
悔しいだろうなと思って、試合後話しかけることも出来なかったです。日本では素晴らしいダーツ打っていたので、残念だったことでしょう。緊張というよりは調整をミスったのか、集中しきれていなかったように思いました。応援グッズ買ってド派手で会場席にいました。

今年ジャパンに移籍しましたね。
毎回誰かが優勝するのを見ていることが嫌だったからです。もしパーフェクトが開催されていればいいのですが、そうでない状況なのでそこに加わりたいと思いました。誰かは移籍するだろうと予想していたんですが、真っ先に手を挙げることにしました。
毎週のように開催される日程だったのも、決断の理由ですね。とにかく試合がしたいタイプのプレイヤーなんです。

そしてトライしてみていかがですか?
いやぁ、レベル高いです。本当に移ってよかったです。もし出ていなかったらどのくらい差を開かれたのか、と思いますね。毎週負けることによって、多くを学んでいます。モチベーションが上がって燃えていいですね。

Qスクール挑戦はどう考えているんですか?
今回は無理ですね。お店も個人も2年近く収入が絶たれたわけですからねぇ。家族や社員もいるし、また次回です。最後まで鈴木未来さんとドイツで受けようと話していたんですけど、残念です。

今回はコロナ禍で苦労しましたね。
今隔離中でインタビューを受けていますが、マジで辛いです(笑)。もし他の仕事をしている人だったら、行けないですよね。僕はお店にスタッフがいるのでなんとかなっていますが、今回はたいへんです。
ロンドンの空港でもトラブルがあって、未PCRテストになってしまったんです。そこですぐに結果が出るPCRを再検査することになったんですが、なんと5万円、シビレましたね。そうでないと帰って来れないので仕方がないですが、大損失でした(笑)。
これからもソフト、スティール両方頑張っていきますので、応援よろしくお願いいたします。