Vol.10 Asia-Pacific
シンガポール XII

2004年11月号

参加国は、日本、ニュージーランド、香港、マレーシア、そして開催国シンガポールの5ヶ国。

2年に1回開催される、アジア・パシフィックカップが今年はシンガポールにて9月21日より23日の3日間の日程で開催された。世界でも屈指の名誉あるスティールダーツの大会だ。
通常は10ヶ国ほどの参加国で賑わうこの大会だが、本年は開催日のスケジュール調整の問題があり、5ヶ国のみの参加となったのでいささか寂しい感はあったが、参加プレイヤーがそれを察し、より熱いプレイで大会を支えたので素晴らしいダーツ大会として新たに歴史を刻んだ。
世界の多くのトップダーツプレイヤーの目標となっている大会として、やはりWDF(World Darts Federation)が開催するワールドカップがあるが、この大会同様2年に1回開催されるので、交互に名誉ある世界大会が開催されているということになる。

この大会はワールドカップの次の年に開催される大会として、以前はヨーローッパカップ、アメリカカップ、アジアカップ、パシフィックカップという地域で行われていたが、日本がアジアカップ、パシフィックカップ両方に参加したり、アメリカが北米を優先させるという事情などがあり、オーストラリアとニュージーランドを考慮、数年前にアジアカップとパシフィックカップが統合しアジア・パシフィックカップとなったといういきさつがある。
ダーツ界では世界大会を開催するとほとんどヨーロッパ勢がトロフィーを独占するので、各地域のために独自の名誉ある大会を開催しようと始まったのがこの大会の前身だが、今や個性も磨かれ独特のダーツ大会として親しまれ、愛されている。

日本からはJSFDの主催するポイント・ランキングを勝ち上がった男子4名、女子2名の合計6名が代表選手として参加した。普段通りの実力が発揮できなかったため、悔いの残る試合が多かったのが真実。しかし、この大会の後に開催されたシンガポールオープンでは、それぞれがのびのびとプレイし、男子では渡部選手、竹山選手ペアがダブルスで優勝。女子ではシングルス戦で西川選手が優勝、大内選手が2位というワンツーフィニッシュだったことはまさに快挙。日本のダーツのレベルの高さをアジアに十分に示したと言えよう。
開催前の実力評価としてオーストラリア、ニュージーランドの2ヶ国が高かったが、オーストラリアが参加しなかったため、団体戦では順当にニュージーランドが優勝した。

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