Asako Hiyama-Top

Vol.34 檜山 亜紗子
元々プロスポーツ選手にあこがれて…

2008年11月号

ダーツを始めたきっかけは?
19歳のときに友達に誘われて初めて投げました。

その時の印象は?
最初は全然つまんなかったですね。的に刺さらないし、なんでこんなのが面白いんだろう?って感じでした。一時間くらい投げてたらだんだん刺さるようになって、まぐれでブルとかトリプルにも入ったんですけど、やっぱり大して楽しくもなくて、まさかこんなにハマるようになるとは思いませんでした。
それから何回か投げに行く機会があったんですが、だんだんと「なかなか面白いじゃない」って感じるようになり今の私があります。

カウントアップの最高得点は?
1129点です。もうずいぶん前なんですけど、仕事中にアキレス腱を切ってしまって2ヶ月ほど自宅療養をしていたんです。その時ヒマだったので、ハードボードを買ってきてイスに座ってひたすら投げてたんですね。で、ケガが直ってソフトを投げに行ったら面白いほど入るんですよ。「私、上手くなっちゃった!」って嬉しくなりましたね。それでこの点数が出ました。

ダーツを本格的に始めたのは?
2年くらい前から真剣に投げるようになりました。それまでは遊びで投げていて、ダーツを置いてある店でアルバイトをしてたんですけど、大学にも行ってたので練習する時間はほとんどなかったんです。
それがだんだんダーツのほうにベクトルが傾いていってしまって、大学も辞めて本格的にダーツに取り組むようになりました。

パーフェクトのプロになって何が変わりましたか?
元々スポーツが好きだったので、プロ選手には憧れが強かったんです。でもスポーツでプロの選手って子どもの頃からやってないとダメじゃないですか。ゴルフにしたって5歳からクラブ握ってます、みたいなのが当たり前になりつつありますよね。私はずっと器械体操をやってたんですけど、やっぱり小学生の頃からクラブに入ってる人達にはかなわなくて、ずいぶん悔しい思いをしました。でもダーツは2~3年やってるだけでもプロ試験に受かればプロになれるじゃないですか。私にとっては「プロ」という肩書きがあるだけでとても意識が上がって、もっと上を目指そうという向上心も沸いてきました。
パーフェクトの試合もたくさん出てますが、一年目と二年目ではあきらかにレベルが上がっていて、簡単には勝てなくなってきてますね。でも自分の実力も上がってきてると思うので、もっともっと練習してさらに力を付けたいと思ってます。

Asako Hiyama-1

練習方法は?
お店にいるときはお客さんと対戦することがほとんどなのでメドレーはよく投げますが、閉店後一人で投げるときはカウントアップやクリケットカウントアップをやってフォームをチェックしています。最近はあがりが弱いというのが分かってきたので、ダブルアウトなどの上がりの練習をするようにしています。

ダーツで一番大事にしてるポイントは?
集中ですね。私の理想は、相手を消してしまって自分だけしかいないというイメージに持っていけたら最高なんですが、どうしても相手を意識してしまって、追い詰められるとプレッシャーを感じてどんどん崩れていってしまうんです。だからいかに集中力を高めるか、どうやったらひとりきりのイメージに近づけられるかを模索中です。

スティールダーツは?
一時期はTDOリーグにも参加させてもらってたんですが、平日の夜に参加することができなくなってしまったので、今はほとんど投げていません。
でもハードのリーグは面白かったですね。チーム戦というのは、勝ったときは4倍も5倍も嬉しくて、負けたときは涙が出るくらい悔しかった。トーナメントよりリーグの方に力が入ってたくらいメチャメチャ楽しかったですよ。

トーナメントへの取り組みは?
パーフェクトは全試合出てます。去年は5位でしたが、今年は3位以内に入りたいと思ってます。でも現在3位から6位がひしめきあってる状況なので、残りあと2試合で誰がどうなるか本当に気が抜けない状態です。同じポイントの選手もいますからね。
パーフェクトはできれば逃げたいくらい厳しいんですけど、まだ一度も勝っていないというのもあるし、やっぱり賞金が出るプロの試合で勝ちたいという気持ちが強いです。

尊敬するプレイヤーは?
女性だったら大内真由美さんと西川ゆかりさんを目標にしています。男性はたくさんいすぎて特定できないんですよ。DVDなんかもよく見るんですが、今日は谷地タロウさん風とか、今日は星野さん風とか、今日はフィル・テイラー風とかいろいろ真似して投げてみたりします。みなさん飛びもいいですし、参考になる部分がたくさんありますね。もちろん完全に真似はできないんですけど、いろんな引き出しを持てるようにしたいと思ってるんです。例えばリリースのタイミングだと
か、自分が調子の悪い時に、お手本になるプレイヤーの真似をしてみると「あ、ここが悪かったんだ」って気付くことも多いんです。一人で練習してると気づかないことも、あらためてわかったりしますね。
自分では真似してるつもりなんですが、周りからは「似てない」と言われます。きっと自分の中のイメージだけなんですね。

スランプはありましたか?
何度もあったと思います。でもスランプだとは思わないようにしています。今日はなんか入らないな、飛ばないな、といった程度で特に練習方法や試合の出場のしかたも変えていません。

ダーツの魅力は?
練習した分だけ上手くなるけど、それが必ず試合で発揮できるわけでもなくて、でもたまに発揮できる試合もあったり、そんな不安定さも面白いですね。絶好調で挑んだとしても勝てない試合も多いのは、それだけ集中力や緊張感が影響してくるからだと思うんです。
他のスポーツは体を思いっきり動かすので、緊張してても体は動くんです。試合筋という試合のときだけ働く筋肉があって、それが良い状態に働くことが多かったんですけど、ダーツに関してはそれがまったくないじゃないですか。緊張して力が入っちゃったらもう絶対ダメ、動かす部分が少ないので、緊張してちょっと手元が狂ったら、ボードへは大きく影響してくるじゃないですか。そこがハマっちゃうところなんですよね。練習ではできてるのになんで試合ではできないんだろう?と……その精神面も含めた複雑な難しさがダーツの最大の魅力ですね。

今後の目標は?
もちろん世界で戦いたいというのが将来の目標です。本場のイギリスに数週間でもいいから滞在して、実際に肌で触れてみたいと思っています。目先の目標は日本でトップになりたいです。

募集したい男性のタイプは?
豊川悦史さんみたいな人がいらしたらぜひ!
骨が好きなので、ガリガリにやせてる人がタイプなんです。筋肉なんて全くいらないです。首の骨とかが浮き出てる人なんかじっと見ちゃいますよ~自分が細くないので細い人と一緒にいたいんですよね。
背は高い方がいいですね。

180センチ45キロとか?
最高ですね。そんな人いないでしょうか……?

DYNASTY よろしくお願いいたします