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Vol.84 濱田 緒里絵
大分にももっと女性プレイヤーが増えてほしい

2017年3月

ダーツを始めたきっかけは?
家族とビリヤード場に行った時に初めて投げました。その時、カウントアップの点数でマイダーツプレゼントをしていたんですが、私だけ獲れなかったんです(涙)。それが悔しくて通う様になりました。

真剣に投げ始めたのはいつ頃からですか?
その2〜3ヶ月後くらいに対戦する様になってからです。当時通っていたお店の店長さんに、「強い男性陣がいるから全員やっつけてよ」と言われて火が付きました(笑)。

男子を倒すために練習を始めたんですね(笑)。
当時は女性で強いプレイヤーが少なかったので力が入りました。

パーフェクトに参戦したのはいつからですか?
2008年の開幕戦からです。

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記録を見ると出場されていない試合もありますね。
時間的にも金銭的にも全戦出場は無理だったので、出場できる試合を選びながら参戦していました。

最初の頃の成績はいかがでしたか?
初めて出場した開幕戦は予選落ちでしたが、普段通りに投げられればいけるな、という感触があったんです。次の大会ではベスト8に入れましたが、最初の頃はそれが最高記録ですね。

その後の記録を見ると、2013年は27位、2014年と2015年が13位、2016年が8位ですね。この成績についてはいかがですか?
出られる試合数に限らず順位を上げて行くことを目標にしているので、2014年と2015年が同じ順位だったのが悔しかったんです。それもあって2016年は絶対に10位以内に入ろうと、気合いを入れて頑張りました。

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優勝は何回していますか?
2014年の第6戦と昨年の第8戦です。

最初の優勝はどのような感じでしたか?
2014年の第2戦で初めて決勝に出場して、準優勝になったんです。次に決勝の舞台に上がれるのはもう少し先だろうと思っていたんですが、意外に早く第6戦で優勝できました。

その時の対戦相手は誰でしたか?
第2戦も第6戦も松本伊代選手でした。松本選手とは何回も当たっているので、特に意識することもなく戦えたと思います。

最初の優勝の感激は大きかったですか?
はい。号泣してしまいました(笑)。

昨年優勝した試合での対戦相手は誰でしたか?
大城明香利選手です。

大城選手を倒したんですね。その試合はいかがでしたか?
その前に高木静加選手と大内麻由美選手と当たっていたので、ここまで来たら当たるだろうという感覚でした(笑)。なので、『大城明香利』を意識せずに決勝に臨めたと思います。

2016年のランキングが8位という結果には満足していますか?
ランキングは年々上げていくという目標なので、初めて一桁になったのは嬉しいです。でも4選手で5位争いしていた最終戦で負けてしまったのは悔しいです。

今まで印象に残っている試合はありますか?
2014年の第2戦で、松本恵選手と対戦した準決勝戦です。決勝よりもそちらの試合の方が印象に残ってます。

松本恵選手は伝説のプレイヤーですからね。
プロになって初めて勝って入賞を決めた試合だったので、忘れられないですね。あとは、去年の大城明香利選手との勝った方の試合です。

パーフェクトの魅力はどんなところですか?
私はパーフェクトしか出ていないのでジャパンのことは分らないですが、パーフェクトの選手は試合では真剣でも、それ以外では和気あいあいと仲がいいんです。選手とは職場や地元の友人とはまた違う付き合いができて、それも魅力です。

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ご自分のことをどのようなプレイヤーだと思いますか?
自分で言うのもなんですが、真面目で努力家だと思います(笑)。

では普段は黙々と練習しているのですか?
はい。ひたすら投げてます(笑)。

女子プレイヤーが注目を集めてきていることについてはどう思いますか?
すごくいいことだと思います。何年か前に比べると、女子の試合の時の観客の数が全然違います。そこで良いダーツを見せたいなと、自然とモチベーションが上がりますね(笑)。

良いダーツもそうですが、ルックスにも気を使いますか?
そういうのは若い選手に任せます(笑)。

大分から全国遠征されていますが、体調管理や試合前の調整などで気を付けていることはありますか?
ダーツとは関係ない仕事をしてるので、なるべく仕事に支障が出ない様にスケジュールを組んでるんです。そうすると前日の夜中に着いたりすることがあるんですが、ずっとそういう状態なのでだいぶ慣れました。

仕事もあり全国を回るのは体調的にも大変じゃないですか?
特に2016年は子どもの行事の役員もしていたので、何の予定もない週末というのがほとんどなかったですね。

昨年の第15戦は欠場していますが、何かあったのですか?
娘の運動会でした。

お子さんはお一人ですか?
娘が一人です。

プロダーツプレイヤーで仕事もしてママでもあるなんてすごいですね。
いえいえ、そんなことないです。他にもいると思いますから。だんだんそういうプレイヤーも増えてきましたからね。みんな頑張ってると思います。

今までにスランプはありましたか?
ありました。20トリプルを狙ってるのに15トリプルに入ってしまうみたいなことがありました(笑)。

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それはいつ頃ですか?
始めてから2〜3年経った頃だったと思います。結構長い期間でした。

それはどうやって克服したのですか?
ひたすら投げました。もう泣きながら投げてましたね。その当時はトリニダードさんが付いていてくれたので、そんな状態でも試合に出なくてはならなくて辛かったです。でも今思えば、無理にでも試合に出たことがよかったのかと思います。試合に出なくてもいい状況だったら、そのまま投げなくなってしまったかもしれないですから。

ダーツをやめていたかもしれないですか?
やめはしなかったと思いますが、背負っているものが有るのと無いのでは、「なんとかしなきゃ」という気持ちの度合いが違うと思うんです。それがいい意味でも悪い意味でもプレッシャーになったかなと思いますね。

練習方法や時間は決めていますか?
ここ数年は特に決めていません。以前は服や靴まで全部決めて、これをや
ったらこれもやらなきゃと、ガチガチに決めていたんです。それが今は、家で確認程度に投げるだけの時もあれば、ダーツバーに行って4〜5時間投げる時もあるというような感じです。きちんと飛ばす感覚を重視するようになったので、時間も方法もその時によりますね。
でも大きな大会があった次の日やどこかを痛めている時以外は、必ず毎日投げる様にしています。

ダーツで一番大事にしているポイントはありますか?
飛びですね。きれいに飛ぶということではなく、しっかりダーツに力が伝わっているかということを意識しています。それから左にズレやすい癖があるので、ちゃんと縦ラインになっているかも気を付けています。

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ダーツとは関係ないということでしたが、お仕事について教えていただけますか。
治験コーディネーターといって、新しい薬が認証されるための研究の調整役のようなものです。資格としては看護師の資格を持っています。

それはいつからされているのですか?
6年前からです。それ以前は看護師をしていました。

そういうお仕事があるのですね。お仕事は楽しいですか?
はい。楽しいというより自分に合っていると思います。

尊敬するプレイヤーはいますか?
特定なプレイヤーはいませんが、頑張って長い間真剣に投げているプレイヤーはみなさん尊敬しています。長く続けることが一番難しいと思っていますね。

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ダーツの魅力はなんですか?
私はすごく人見知りが激しかったんですが、ダーツのおかげで改善されました。もしダーツをしてなかったら、もっと頭がガチガチのピリピリした感じだったと思います(笑)。ただ3本投げるだけなのに、ダーツは自分を成長させてくれたと思います。世界が広がりました。

ダーツ以外の趣味はありますか?
よく聞かれるんですが無いんですよね。強いて言えば読書かな。漫画とか小説とか読みながらダラダラするのが好きです。

これからの夢や目標を教えてください。
まだ全戦参戦したことがないので、全戦参戦した上でランキングを上げていきたいです。今までは自分が強くなりさえすればそれでいいと思っていたんですが、最近は大分にももっと女性プレイヤーが増えてほしいと思う様になってきました。自分本位だったのが少し変わってきたんです。

後輩を育てたいということですね。
まずは、大分で真剣に強くなりたいと思っているプレイヤーが出て来るのを待っています。私が育てられるかどうかは分らないですが、何かダーツ界に貢献できることを探したいと思っています。

素晴らしいですね。
何かできることがあるかな(笑)。

きっとありますよ。最後に読者にメッセージをお願いします。
いつも応援してくださる人達には心からお礼を伝えたいです。これからも頑張りますのでよろしくお願いいたします。それから、よく話しかけにくいと言われるんですが全然そんなことないので、機会があったらぜひ話しかけてください!