Vol.40 Matthew Porter
PDC社長来日

2009年11月号

PDJトーナメントの構成などはいかがでしたか?
とてもプロフェッショナルな作りになっていましたね。PDC最高レベルのステージを余すことなく再現するために、細心の注意を払って計画されていました。素晴らしいトーナメントでした。

今日のトーナメントの印象を教えて下さい。
さっきの繰り返しになりますが、良いトーナメントでした。お客さんも楽しんで観戦し、プレイヤー達を本当に応援してましたね。 日本におけるハードダーツの未来に、輝ける第一歩を踏み出した証になるようなトーナメントでしたね。

日本人プレイヤーのレベルはどうですか?
私が思っていたより、ずっと良かったですね。特に、ハードをあまり投げないプレイヤーが参加していたのを考えると、良いと思います。確かにダブルで引っかかったりする人もいましたが、高得点も多く出ていましたし、プレイもおおむね安定していました。ファイナルに残った二人は、世界のステージで十分に戦える実力を見せ付けてくれました。

PDJにどんなことを期待していますか?
PDJはアジアのダーツシーンで中心的存在になることが可能だと思います。日本国内でもハードダーツへの関心が高まっているのは確かですし、世界でダーツが大きくなっていくことがPDCの願いです。今回PDJが持つトーナメントやイベントの企画力を目の当たりにし、PDCとしては今後も一緒に仕事をしていきたいという考えを更に強くしました。

日本でPDCトーナメントが開かれる可能性はありますか?
あります。ただ、色々考慮しなければならない事柄があるのも事実です。トーナメントスポンサーやホテル・航空会社等の協賛といった事業協力者が必要になります。テレビ中継もなくてはならないものですが、これについてはPDCの日本での放送を引き受けてくれているJスポーツから良い感触を得ていますので、今後上手く話し合いが決着することを願っています。

ワイルドカード選出は、日本以外では何ケ国で行われているのですか?
今年の国際招待選手枠は24です。20以上の国を代表するプレイヤー達が、ラドブローク・ワールド・ダーツチャンピオンシップで戦うことになっています。

PDCのトーナメントは世界何ケ国で開かれているのですか?
プロトーナメントを開催しているのは、イギリス・アメリカ・カナダ・オーストラリア・南アフリカ・オランダ・ドイツ・オーストリア・ジブラルタルです。今後、このリストが更に長くなるようにがんばっています。

今回のPDJトーナメントで日本でのハードへの関心は高まって来たと思いますが、PDCに挑戦したいという日本人プレイヤーにアドバイスをお願いします。
私のアドバイスとしては、テレビで放映された過去のPDCトーナメントの様子を良く見て欲しいということです。そうすれば、PDCトッププレイヤー達のプレイレベルを見ることが出来、自然に自分をどのレベルまで高めればいいか分かります。ソフトをやめる必要はありませんが、ハードのトーナメントに出場したいなら、ハードの練習をたくさんしなくてはならないでしょう。ハードをプレイするのは高くつく事もありますが、見返りも大きいのです。誰よりもダーツに自分を捧げたプレイヤーだけが、トップに上がってくることができるのです。

日本に来られたのは初めてですか?日本の印象は?
アジアの他の国には行ったことがあったのですが、日本には来たことがありませんでした。今回の来日、とても楽しみました。なんといっても皆さん物凄くフレンドリーで親切、マナーもいいですね。東京や横浜といった街を尋ね、日本食や文化にも触れることができました。主催者の方々も本当に歓迎してくれて、素晴らしい経験になりました。

最後に、日本の読者に一言お願いします。
私は、日本のダーツは世界のダーツの牽引力になれると信じています。もちろんそうなるには何年か必要でしょう。しかし私が見る限り、ハードダーツが大きくなっている国に比べても、日本のダーツのレベルは高いと言えます。日本人プレイヤー達はゲームに真摯に取り組んでいますし、一生懸命がんばっていますよね。この真摯な姿勢が重要なのです。更にコマーシャル面でも、日本はまだまだ成長の余地のある市場だと思います。この二つの大きな要素があってこそ、PDJとPDCの信頼関係が成り立っていき、日本でのPDCトーナメントの成功が可能になるのです。

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