Jinta_column_Top-30

No.30 理想の楽しいハードダーツ業界

2018年1月

L-style代表の芹澤甚太です。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

前号よりL-styleがメインスポンサーをさせて頂いていたJSFDの問題がいろいろと明るみになり、良い方向に向かいそうなので、今回は私が思う「ハードダーツ界がこんなになったら良いな」という理想を考えていきたいと思います。

まずはJSFD(ジャパン・スポーツフェデレーション・オブ・ダーツ)とはいったいどんな団体でどんな活動をしているか知らない方のために簡単にお話いたします。
JSFDはWDF(ワールドダーツ・フェデレーション)・BDO(ブリティッシュダーツ・オーガニゼーション)の日本支部としてワールドカップ、アジアパシフィックカップ、ワールドマスターズの代表選手を選抜するのが最も重要な活動です。
アジアパシフィック、ワールドカップの選抜に関しては各地域のサンクション大会にポイントを付与して誰が一年間で優秀な成績を収めたかで男女各4名の代表が決まります。
ワールドマスターズの選抜はジャパンオープン、ジャパンマスターズ等の権利を取得できるトーナメントに優勝することにより参加できたりJSFDポイントのトップが参加したりすることができます。
つまりJSFDにとってポイント管理、トーナメント運営が重要な役割となります。
収入の少ないJSFDにとってはワールドカップ、アジパシの派遣費を出すだけでも大変で、運営、資金調達をボランティアやスポンサーに期待しなければならないのが現状です。理事長も自分の財布をはたいて何とかしたり、浅野理事が選手側の立場に立ち一生懸命活動したからこそみんながボランティアで協力してきました。

私が考える理想のハードダーツ界とは!
初心者から上級者までが楽しめて頑張れば海外へ日本代表として行くことができる。
賞金も上がっていきハードでもプロが確立する。
海外からも選手が来日して観戦するイベントとしても楽しい環境ができる。

これが私の理想です。JSFDはこのがんばったら海外へ日本代表として行くことができるという部分を一番に活動しているわけです。

それでは代表選抜をする上での理想はというと、全国でなるべく平等に世界に行くチャンスを作り本当に代表としてふさわしい人が行く、そして代表選手の金銭面や通訳などのサポートを継続して行うというのが理想です。
WDF・BDOの最高峰のトーナメントといえばレイクサイドですが、これに行くにも現在は通訳無し、マスターズもランキング1位になっても派遣費なし出場権は与えてくれますが、それ以外は自分でやらなくてはいけません。
これらもイギリスまで行くとオープントーナメントではないので派遣の権利を持つJSFDが出せれば最高ですね。派遣費が出て通訳などのサポートがつけば選手も安心して良いパフォーマンスができると思います。
日本にはハードの団体がたくさんあります。どの団体も地域を盛り上げようと活動しています。もちろんJSFDの活動も大事ですが各地域の海外派遣に興味がない方にも楽しい環境づくりが基盤になっていることを忘れてはいけないと思います。
本当に海外派遣を狙って追いかけて行ける選手は数十人しかいませんので、各地域の団体の運営の方や参加しているプレイヤーの協力があってこそ成り立っているのです。
この他、他団体ですが日本で唯一の公益社団法人であるJDAやトーナメントにも海外派遣にも力を入れているJDOもそれぞれに特徴があり本当に素晴らしい活動をしています。
JDOのラスベガス派遣も選手のみんなが本当に楽しそうに参加していました。JDAの今年34年目にもなる日本障がい者ダーツ選手権大会も参加人数も多く素晴らしい活動だと思います。

日本はいまアジアでも世界でも注目されつつあります。今後難しいとは思いますが日本が一丸となって各団体が少しずつ理解しあって将来的に一緒に何か出来れば凄い力になると思っています。
ソフトダーツは現在プレイヤー人口も多く、とても楽しい環境ができて世界的にも盛んな国として見られています。 ハードダーツもみんなが楽しい環境を作って世界でも、もっと注目されるようになって欲しいですね。
ソフトダーツとハードダーツはどちらも違った良さ、楽しさがあって違った難しさがあると思います。それはハードのトッププレイヤーがいきなりソフトのTHE WORLDなどのトーナメントに出ても簡単には優勝できていないことからもわかります。
この異なった2つがバランスよく盛り上がっていけばダーツの世界に奥行きができて面白さが増すと思います。ソフトのチャンピオンがハードのチャンピオンと戦うのは見ていても楽しいですね。

こんな風に理想ばかり書いてきましたが現実は簡単ではありません。ただ将来的に不可能ではないと思っていますので楽しい日本ダーツ界を目指して今後も進んでいければと思います。

L-style よろしくお願いいたします