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No.4 異性に対して最も重要視するのは

2012年7月

 

この質問での回答は、自分自身が異性に一番アピールしたい部分であり、他人と比べることによってコンプレックスを持ちやすい部分でもあります。

男性の80パーセント近くが、言葉を濁しながらも「生殖器」と答えます。また女性のほとんど(100パーセント近くの人たち)が、部分的にではなく「体型そのもの」と答えます。

では逆の事を聞いてみると、男性と女性それぞれから、どんな答えが返ってくるでしょうか?

「あなたとあなたの同性の方たちは、異性の身体のどの部位を重要視するでしょうか?」という質問では、異性が自分たちへ強調している、またはsexアピールしていると思い込んでいる部分や回答者の性癖等がその答えに繋がります。

この時の男性の回答は疎らになります。「乳房」と答える人が比較的多くいますが、他にも「顔」「足首」「ウエストのくびれ」等、男性目線でいう「女性らしさ」の象徴的な部位をピンポイントで捉えています。そして女性からは、「体型(背の高さ、筋肉の付きかた)」「後ろ姿」といった、やはり全体的な外観を捉えた回答が大半を占めます。

男性とは、狙いを定めて攻め入るもの。

女性とは、器を広げて受け入れるもの。

生物界の自然の摂理に忠実な「男性らしさ」と「女性らしさ」の在り方が其処にあります。ダーツという競技においてもまた、この性別からくる摂理はちゃんと存在しているのです。

大半の人が、ダーツという競技または遊びには、筋力や体格の重要性が少ないものだと認識してしまいがちです。そのため男女の性別におけるハンディキャップは、ほとんど存在しないものだと思われていますが、実際は違います。

どんな競技にも少なからずの筋力は必要とされます。ダーツに至っては、投げ出す利き腕への力とその力で身体が傾かないように引き戻し支える力、そして何よりも同じ姿勢を崩さぬように構える力等。一見、動きが少なく運動能力を全く使っていない競技にも見えがちですが、先に挙げたように身体の其処彼処の筋肉を使わなくてはいけません。

ですから「筋力」という面では、女性よりも圧倒的に男性の方が有利です。
例え「筋力や技術より精神力」と言われ続けている「ダーツ」であっても…。

元々男性というのは、筋肉が発達しやすい遺伝子を持って生まれていますので、運動量の少ない動きであっても、頻繁に同じ運動を繰り返していれば、その動きに合わせた筋力が付きやすいものです。

始めはきつく感じる動きにも、筋力が付いてくれば次第に楽に感じてきて、何度も同じ動きを繰り返すことも苦にはならなくなっていきます。これは女性には取得しづらい男性ならではの強みでもあります。

女性の遺伝子では、稀に筋肉の発達しやすい体質を持って生まれる人もいますが、大体の場合は、成長期を超えると途端に筋肉は発達し辛くなります。そして女性の身体は柔らかくしなやかに丸みを帯びた肉体へと成長していきます。

女性はダーツを投げだす動作の中で関節の柔らかさとしなりを利用し、男性には無い「鞭を振るう様な動き」を作り出すことが出来ます。

また、下半身(主に腰周り)の柔軟性から、狙うポイントによって立ち位置を移動しなくても、女性の場合は上半身のみを捻って投げる事もできます。

この動作を男性がやると、ロックされている腰周りの筋肉が邪魔をしてしまい、上半身の筋肉がうまく伸びきらなくなってしまいます。無論、このような体勢であっても、腕の瞬発力のみでねじ込む様に投げ切る選手も存在しますが…。

男性には男性の、女性には女性の身体の特徴を活かした強みが必ずあるものです。

その手に触れて感じているならわかるはずでしょう。男性は硬くたくましいものを持ち、女性の肉体は柔らかく敏感なものだと。

ダーツを飛ばす矢速は、肩から先の筋肉が発達している男性の方が、まっすぐに勢いよく飛ばせています。けれども、筋肉を使う事は即ち、疲労にもつながり易いのです。

女性が男性のダーツの投げ方を真似しても、同じような強さを手に入れる事は不可能に近い筈です。同じ動作を繰り返し、一点に負荷のかかり易い筋力を長時間使い続ける事は、女性の身体には不向きですから。

逆に男性が女性の美しいフォームを真似てみようとしても、関節が反り返るように跳ね上がりまっすぐに伸びきるしなやかな腕のラインを作り出す事は難しいでしょう。

試合や対戦においても、男女にはそれぞれの強みを活かした戦い方があります。

男性の強みを活かせる戦い方、それは「とにかく攻めきる事」だと思います。

冒頭文でも書きましたが、男性とは狙いを定めたら攻め入る動物です。一度その心に決めたら、突き進む事こそが男性らしい戦い方でしょう。

負けを恐れるあまり守りを固めようとしても、一点を守り抜くことが精いっぱいで、幅広く全てをバランス良く防御する事は難しいのが男性です。そしてその恐れは相手に付け入る隙を与えてしまいます。

負ける事を恐れるのではなく、攻める隙を与えないほどに、猪突猛進で攻め抜くべきですね。自然界の雄らしい姿は「攻撃こそが最大の防御」ですから。

では女性はダーツで「攻める」戦い方では勝てないのでしょうか?答えはYESともNOとも言えませんね。

実際にトッププレイヤーやプロの選手として、ダーツ業界で活躍する女性の試合を見てみると、男性顔負けの「攻める」ダーツで勝利を手にする人も少なくはありません。

しかしこれは「男性らしい勝ち方」だったのでは無く、むしろ負けてしまった選手が「女性らしい負け方」をしてしまった様に思えます。

女性の戦いに必要なのは、広い視野で構える事と、先を読みつつ守りを固めて備える事。どんな攻めをも我が身に受け入れて、臨機応変に対応しながら千載一遇のチャンスが巡って来るのを根気よく待つ事でしょうね。

相手のペースを乱すべく、男性的な攻め方で相手の守りを崩すという戦略も効果的だと思われます。ここで攻められた方が焦りを感じ、頭の中を過る「敗戦」の二文字に囚われてしまうと、自身を立て直したい一心で、いつの間にか相手のペースに押されてしまい、成す術のないまま敗北してしまうケースが多く見受けられます。これが「女性らしい負け方」だと言えますね。

どんな戦いに挑むにしろ、女性に必要なのは技術や身体的な筋力では無く、一糸纏わぬ裸体で男性の前にその身を投げ出せる程の「どんな攻めをも受け入れる覚悟」です。

その覚悟は、男性の筋力と技術力をもってしても打ち破ることが出来ない「鉄壁の防御」を築き上げる事ができます。自然界で命を繋いで生きてきた雌の強さとは「防御こそ最大の攻撃」ですから。

高い技術力と、硬くたくましく鍛え上げられたものを武器に、自我の欲するものを勝ち取っていくのが、もっとも雄らしい男性のあるべき姿です。

先を見据える心を持って、柔らかくしなやかなその肉体を広げて、どんな攻めをも受け入れ耐え抜くのが、雌である女性の生き方です。

食物連鎖の頂点に立ち、日々命の危険に晒される事無く生きる人間たちが、生物の中で一番平和ボケしてしまっているのかもしれません。ですがひとたび戦いの舞台に立てば「勝利」と「敗北」の狭間で、その身が「男であること」「女であること」を思い出さざるを得ない事でしょう。

お気づきの方もいるとは思いますが、この理論は各々のsexにも深く影響してきます。
強気で攻め入る男性たちと、肉体を広げて受け入れる女性たち。それぞれのsexアピールである硬くたくましい男性の「生殖器」と、柔らかく優しい女性の「乳房」。

そこに触れてみてください。自分の本来持つべく強さを、肌で感じられる筈ですから…。