Jinta_column_Top-21

No.21 進化する L-STYLE JAPAN OPEN

2016年7月

Jinta_column_No.21-1

こんにちは芹澤じんたです、美ら海水族館の一番大きなジンベイザメの名前がジンタ君と言うのを知っていますか?

癌で戦っているステイシーを応援しようと前回、富士山登頂にトライしたチームステイシー。今回は沖縄の慶良間島でのスキューバーダイビングにトライしました。

今回の日程は10日間。沖縄で遊んでPDCを見て最後にL-STYLE JAPAN OPENに出場して帰国するという日程。
ラスベガスから友達を含め3人で来日しました。闘病中なのでちゃんとお医者さんの許可も得てはいますが、何があるかわからないのでドキドキしました。しかし結果は大成功で天気も透明度も最高の日本のきれいな海を見てもらう事が出来ました。日本最大の美ら海水族館にも感動したり、夜には大城明香利ちゃんや島村麻央ちゃんのいるダーツバーで遊んだりと体力が続く限り時間を使いました。

世界チャンピオン経験者のメンタルは凄いです。2階建ての船の上から頭から飛び込んだりとやっていることは無茶苦茶です。スキューバーも40分の長いトライを2本潜り、シュノーケリングも2回行きました。すべてのミッションをクリアーしたステイシーはとても嬉しそうで逆にこちらが元気をもらえました。

Jinta_column_No.21-2

Jinta_column_No.21-3

沖縄での楽しかった内容を書くと今回のコラムはダーツに触れずに終わってしまうので、世界トップランカーのファロンや香港チャンピオンのアレックス、その他韓国やアメリカ等から参加者が集まったL-STYLE JAPAN OPENに関して書きたいと思います。
結果だけ言うとJAPAN OPENチャンピオンは去年と同じで男子は浅田斉吾、女子はファロンとなりました。そもそもこの大会はワールドマスターズやレイクサイド等の代表選手を決めるために行われます。参加人数も増えレベルも盛り上がりも昨年を超えてきたと思いますが、このような騒がしいぐらいの環境の中で勝ち切らないと実際イギリスに行っても勝てませんね。
今回でイギリス、ワールドマスターズに行けるメンバーが決定しました。男子で浅田斉吾、谷内太郎、女子で大内麻由美、鈴木未来、大城明香利と頼もしすぎるメンバーです。
内容的にも浅田斉吾vs村松治樹戦を見ていたのですが凄い戦いでした。アベレージが二人とも30を超える激戦で一時は村松選手の方が34を超えていたと思います。

Jinta_column_No.21-4

女子はファロンが2連覇を果たしたのですが、簡単に優勝できたわけではありませんでした。さすが世界大会で優勝しワールドランキングも最近では常に上位にいるだけの事はありますが大城明香利戦などはかなり見所がありました。去年のJAPAN OPEN決勝で惜しくも敗れ、イギリスでも接戦の末、明香利のベスト4進出を阻んだファロンとの3回目の戦いです。
今年は準決勝であたりましたが今回もフルレッグの末ファロンに軍配が上がりました。結果だけ見ると一度もファロンに勝てていないのですが、いつも接戦でファロンはイギリスでも大城明香利の実力に「あの子凄―い!」とびっくりしていました。
早く4度目の戦いが見たいです。彼女に勝てばワールドマスターズ優勝も全然あります。他の大内麻由美、鈴木未来選手も世界レベルの実力を持っています。今年のワールドマスターズは男子も含め何か起こってくれると期待します。

Jinta_column_No.21-5

ステイシーのダーツはというと、抗がん剤の影響で指紋がありませんので感覚がないため思い通りのダーツが出来ないのが現実です。
それでもJAPAN OPENに挑戦する姿は感動的でした。チョーカーもずっと立っているのがつらいと思い代わろうとしたのですが、言うことを聞いてくれませんでした。結果は予選敗退、しかし挑戦することに意味があるということを体を張って見せてくれたのです。
前回ラスベガスに行った時にステイシーに聞いた世界チャンピオンになる方法で彼女が「きれいに負けることが大事」と言っていたのも見てわかりました。どんな強い選手でも負けるときはある、その時こそ相手をたたえカッコ良く振る舞う。勝っても負けても楽しそうなステイシーはホントに魅力的に見えました。チョーカーをやる姿も歴史を感じさせる渋さでした、これが大事だというのが見て感じさせられました。

Jinta_column_No.21-6

私もその姿を見て少しでもと思い、自分から進んでチョーカーだけさせてもらいました。女子決勝も自分でやったのですが、一番いい位置で矢の刺さり方など見れるのでホントに楽しかったです。チョーカー制度にしてから5年がたちますが、やっと出場する選手の中にもチョーカーを楽しんでくれる人が増えてきた気がします。
ハードダーツはこれを含めて楽しみです。書き方カッコ良かったり悪かったり、計算が早かったり遅かったり、見ている側やプレイしている側もそこがソフトダーツのマシンとの違いで面白味や話のネタの一つだと思っています。

Jinta_column_No.21-6

チョーカーも慣れてくると形で覚えてきます。例えば19トリプルに入ったとき皆さんは19かける3でいちいち計算しないで57と瞬時に判断します。

Jinta_column_No.21-7

でも初めてダーツをやった人は計算して考えると思います。こんな感じで形で記憶していきますので、数をこなせば必ず早くカッコ良くできるようになると思います。ヨーロッパでも誰が発明したかわかりませんが、01用計算機が備え付けている店があったのですが誰も使っていません。みんなチョーカーを楽しんでいるようでした。早く日本も遊び方を含め世界基準になればよいと思います。
年々L-STYLE JAPAN OPENも進化しているし、参加国も増え盛り上がってきています。
日本では今年アジアパシフィックが行われ、来年には日本初のワールドカップが開催されます。私は世界の人が日本のハードダーツが面白いことしていて盛り上がっていると思ってもらえるような環境を作るため努力したいです。そしていずれはハードダーツでもプロツアーが出来るくらいになったら面白いですね。
ステイシーは帰国前にもう来年のJAPAN OPENのスケジュールを楽しそうに立てていました。多分ホントに喜んでくれたと思います。僕もまたチームステイシーが元気に来日するのを楽しみに待っています。
そして年々進化する日本のハードダーツ界を見せてあげたいです。今回参加してくれた皆様に心から感謝します。

L-style よろしくお願いいたします