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No.5 “Nick”names and natures do often agree!?

2013年11月

こんにちは!すっかり寒くなってきましたが、皆さん楽しいダーツライフをお過ごしですか?年末は大きな大会が増えてきますので、ダーツプレイヤーにとってはワクワクする季節ですよね。お酒を飲む機会も増えますので、羽目をはずし過ぎないようにするのが大変な今日この頃です。
連載も5回目になりまして、今回のDarts de English!では、ダーツプレイヤーのニックネームについて考えてみたいと思います。上に書いたタイトルは、Names and natures do often agree.という英語のことわざを、少しもじったものなんです。このことわざ直訳すると、「名前と本質は結構一致する」という意味になります。そう、もうおわかりですね。日本のことわざの、「名は体を表す」の英語版なんです。タイトルでは「名」を「ニックネーム」に置き換えてみました。果たしてダーツの世界で、ニックネームはそのプレイヤーの本質を表したものなのでしょうか?
日本人プレイヤーの皆さんにもニックネームがありますよね。有名所ではハルキ選手やタロウ選手が代表するように、日本ではご自身の名前をニックネームとして使っている例が多いように感じます。これは、レーティングの登録をする時になって良いニックネームが思いつかず、とっさに本名と同じか、それに似た響きのものを選ぶプレイヤーが多いからかもしれません。勿論日本人プレイヤーの中にも、アニー選手やジョニー選手のように名前に由来しないニックネームの方々もいます。でも、こういうパターンは少数派のような気がします。
今回注目してみたいのは、PDCのメジャープレイヤー達のニックネームです。やはり一番手はフィル・テイラーでしょう。彼のニックネームはThe Power(ザパワー)。そうです、その名の通り、「力」という意味です。テイラーの「強さ」のようなものが表れている感じがしますよね。実はこのThe Powerというニックネーム、テイラー自身がつけたものではなく、スカイスポーツのピーター・ジャッジという人が命名したのだそうです。彼がたまたまテイラーの車の中で、Snapというミュージシャンの「The Power」という曲のCDケースを踏みつけてしまったことからこの名前になったということです。実際テイラーのテーマソングもこの「The Power」という曲になっています。偶然ですが、ぴったりのニックネームになってますね。
テイラーを追随するプレイヤーの中でも、若手の筆頭と言えばエイドリアン・ルイスですね。ルイスのニックネームJackpotは、他の人とは一味違う面白い話があります。このJackpot(ジャックポット)、日本語にすると「大当たり」という意味なのですが、実際ルイスはラスベガスに遠征に行った際、大会では振るわなかったのに、遊びに行ったカジノで75000ドル(日本円で約740万円!)の大当たりを出したのです。この話が彼のニックネームの由来になっているんですね。しかしこのストーリーには落ちが付いています。当時まだ20歳だったルイスは、ラスベガスのあるネバダ州の法律のせいで、残念ながら賞金を貰えなかったそうなのです。スーパースターには伝説がつきものですが、彼の場合も随分波乱万丈の経験をしているのです。
その他のPDCトッププレイヤーのニックネームもなかなか楽しいですよ。ヴァン・ガーウィンはMighty Mike(マイティーマイク:「無敵のマイク」確かに凄い奴です)、ジェイムス・ウェイドはThe Machine(ザマシーン:「機械」正確なプレイを表してますね)、サイモン・ウィットロックはThe Wizard(ザウィザード:「魔法使い」おひげが物を言ってます)、レイモンド・ヴァン・バーナベルドはBarney(バーニー:名前由来。皆に愛される彼の人柄から?)、などなど、本名からついているもの、プレイの特徴を表しているもの、身体的特徴を表しているものと、様々なニックネームがあるものです。
昔から世界各地で、名前とはその人にとっての大いなる呪縛であり、祝福でもあると考えられてきました。日本でも字画を気にしたりするのは、それが運気を左右するかも知れないからです。確かに芸名を変えた有名人が急に売れ出したり、またその逆というのも聞いたことがあります。皆さんもせっかく大切なニックネームを考えるなら、何か面白いエピソードとか、なりたいプレイヤー像とかを組み込んでみてはいかがでしょうか?ダーツ運が変わることになるかもしれませんよ。