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No.6 覚醒

2012年11月

Ayano_column_No.6-1

今年の1月から、私がNDLでコラムニストとして文章を書かせていただいて、このコラムで6回目となりました。今年の最終号ですね。もちろん、来年も引き続きsexyコラムニストとして連載を続けさせていただきますので、ご愛顧のほどよろしくお願いします。

今まで私のコラムには、ダーツ会場でのスナップ写真などを起用していましたが、濃厚で過激な内容とは合っていないとのご指摘がありましたので、この度NDL用に「私の人生最期のグラビア」とも言える写真を撮影していただきました。

基本的に衣服は身に着けず、下着や布などで極限の露出に挑戦してみました。その写真は今後のコラムに載せるだけではなく、NDLのウェブサイトでも紹介されますので、是非お一人でこっそりと覗いてみてくださいね。

今回は「お酒の力」について書かせていただきます。

ダーツという大人の遊びには、お酒の存在は切り離せない関係です。ダーツバーで提供される他、トーナメント会場でも選手たちはその場で販売されているアルコールを自由に買い求め、飲酒をしながら試合に挑むことが出来ます。

トーナメントによっては、お酒のメーカーからキャンペーンガールが配属されていたり、お酒の会社やメーカー自体が大会の冠スポンサーになる場合もあります。

そして普段お酒を飲みながらダーツを投げている人達にとっては、全くアルコールを摂取できずにシラフの状態で競技に挑むなど考えられないという程、極々自然にお酒とダーツは結ばれ合っているのです。

主要都市の各地で開催される、プロフェッショナル・アマチュアの大規模なトーナメントや、店舗・チーム対抗となる地域ごとのリーグ戦等に参加されたことがある人ならわかるはず。「ここぞ」という局面に立たされた時、家族よりも恋人よりも、お酒の力が一番頼れると確信してしまった事が。

お酒の力…即ち、アルコールを摂取することにより、極度の緊張感から逃れられ、恐れや迷いを打消し、手足の震えが止まり、尚且つ全くと言って良いほど根拠の無い自信がこみ上げて来るような錯覚を感じます。

緊張感やイップスに関わるメカニズムについては、私ではなく別のコラムニストの方々が、正確かつ丁寧に解説して下さっているので、私は私らしく、お酒とシラフの「錯覚」と「覚醒」と「sexのタイミング」についてお話します。

ダーツを競技の一つとして考えている皆さんと皆さんの周囲では「お酒は絶対的に必要なアイテム」と思われている人が大勢いる筈です。なぜでしょうか?

その答えは「覚醒」にあります。

「覚醒」とは一種の興奮状態の中で、ドーパミンという物質が脳内で大量に分泌され、交感神経が活発化した状態を指します。つまり闘争心が激しく高ぶっている中でも、冷静さと自信に満ち溢れた好戦的な人間性を自己の内側から目覚めさせるという事です。

この状態での大きな特徴と言えば、迷いや恐怖心が失われる、頭が冴える、眠気や食欲を感じない、常に興奮状態で性欲が強くなりsexに対して意欲的になります。

ご存知の人もいるでしょうが、故意にこの状態にさせる薬が、いわゆる「覚せい剤」です。戦時中の日本では、薬品会社が軍事用に生産して、兵士たちに接種を強要していたとも言われていますが…。現代の日本では、当然犯罪です。

しかし、この一瞬の覚醒状態は、競技の中で画然有利となります。そこで皆さんが合法的に頼っているのが「お酒の力」でしょう。眠気や食欲が増進されてしまいますが、「覚醒」に近い状態まで自己を持っていくのには特効薬です。

この特効薬にはもう一つ大きな特徴があります。それは「目覚めさせる」と同時に「呼び起こす」という作用です。

皆さんが普段ダーツの練習をしている時を思い出してみてください。実力以上の数値を叩き出した時、今の自分には到底適う筈もない人を相手に勝利した時、その時の自分はダーツバーでアルコールを摂取していた…つまり、お酒を飲んで酔っていませんでしたか?

いざ試合に挑み、極度の緊張をしている時、お酒を飲んである程度まで酔うことで、迷いも恐れも打ち消そうとするのと同時に、呼び起こそうとしているのは最も強いはずの自分ですよね。その自分の最高の闘いぶりを再現する為に「お酒の力」に頼っている人も少なくはない筈です。

無論、そのことで自分を高めるプレーヤーも存在しますが、泥酔してしまっては感情はおろか、言動すら自身でコントロールすることができなくなってしまいます。

皆さん勘違いをしないでください。酔った状態だけが「覚醒」できる唯一の手段では無いのです。
お酒を飲んでいたから強かったというのは思い込みです。なぜなら「覚醒」は時間で起こすことができるからです。

人は目が覚めて起き上がり、活動を始めてから16時間後に、最も「覚醒」し易い状態に陥ります。それが一般的に「お酒を飲んでいた時に強かった」と錯覚させてしまう要因です。

朝7時に目を覚まし、9時間前後の労働を経て、ダーツバーに足を運び、練習や対戦に没頭すると、夜11時頃に「覚醒」するタイミングが訪れます。「覚醒」の時間は長くは続かず、せいぜい2時間といったところでしょう。

その2時間弱で良い成績を残せた、好戦的なイメージを持てた事を「お酒を飲んでいたからだ」と「錯覚」してしまうのです。

起床してから16時間後、この時間に投げるダーツのイメージを何度も脳と身体に教え込めば、過剰なアルコール摂取をしなくとも、自発的に「覚醒」させる事ができるはずです。

もちろん、促進剤としての「適度なアルコール」も必要不可欠ではありますが。

最後に「sexのタイミング」ですが、これもまた「覚醒」している時間帯に営むべきです。男性でも女性でも、性欲が高まり感受性も豊かになりますから。

好意を持つ相手を口説き落としたいと思うなら、これ以上ないタイミングです。相手の方が起きてから16時間が経過した頃合いを見計らって、嫌悪感を持たれない程度にスキンシップを増やしましょう。異性としての自分を意識させ、ほんの少しの「お酒の力」を借りて、sexに持ち込むチャンスです!

ということで女性の皆さん、ダーツバーに足を運ぶ時間が、自分が起きてから16時間前後であるなら、是非とも勝負下着の着用をお勧めします。

現代の女性なら「据え膳喰わぬは女の恥」かもしれませんよ…。