No.52 こんなに世界が一変するとは思いませんでした

2020年7月

7月現在に於いても、情報が錯綜していて何が正解なのか当分わからない状態が続くんでしょうね…。
こんな状況ですから悲観的な意見は誰でも想像出来るとして、「これからどうやっていくのが生き残る道なんだろう」と考えると、意外とこの逆境の中から見出せるものが出てくるんじゃないかと思います。

一般的に言われている通りに、未来構想の中に「リモートワーク」又は「テレワーク」という名称で言われていますが、まぁこれは前々から、言われていたSOHOですよね。これがこのパンデミックによって、急激に押し進められなければならない結果になっているのは、この状況を俯瞰してご覧になられている方にとっては当たり前に想像出来ることでしょう。
大企業の本社縮小発表が相次ぐ中で、時代は昭和からずっと「日本式」なスタイルで会社経営が続いていたものが、「令和スタイル」と言っていいのかな?新しいフェーズにシフトしていく感がありますよね。
まだ誰もが感じられるような大きな流れになっていませんが、いずれは大きな波となって「一極集中型」方「郊外分散型」にある程度はシフトされていく感じがします。
こうなると、郊外店のメリットというのが実は、色々な面で生きてくるのではないかと思います。

社会全体が「郊外分散型」になることで、都内の高い家賃で運営していた飲食店舗などは比較的郊外のベッドタウン等に分散して、多店舗運営をしても、都心部一軒あたりの賃料に比べればランニングコストが大幅に減るでしょうし、常連さんと呼ばれるお客様の「層」というものも変わっていくと思います。
家の近くで楽しめる飲食店舗があれば、帰りの心配をすることなく楽しめるわけですし、今よりも手軽に楽しめると想像出来る。
更には、通勤での疲れも軽減されるので、生活的にストレスが幾ばくか軽減されることによっての「余暇の楽しみ」というのが、より欧米スタイルに近づいていく気がします。
仮に「郊外分散型」が加速して行ったとしても、今までの都心部の賃料が適正ではなかっただけで、それ相応の値段に戻るだけですし、人口密度にしても大きく減るのはまだまだ先のことでしょう。「都心部の過疎化」が危惧されるような極端な意見もありますが、ハブとしての移動手段にしても、商業施設にしても直ぐには「家の近くだけでことが足りる」状況にはならないと思うので、バランスの良い状態が、徐々に出来上がってくるんではないでしょうかね。
今の「インバウンド」需要が全く望めない状況を鑑みると、「過疎化」という意見が出るんでしょうが、日本で生活している我々からしたらより住みやすい環境になるような気がします。
勿論、今の状況が突然異様事態になったので、大きな損失となって目の前に立ちはだかってはいますが、長い目で見たら先述した通りに「新しいフェーズ」の分岐点と捉えると、ポジティブに物事や日々の流れを読めるような気がします。
街の魅力としても、「一極集中型」に慣れ親しんでしまっているだけで、家の周りに魅力的な店舗が増えれば、あるいはキーとなる場所を見つけ出すことが出来れば、新しいビジネスモデルを見出せるんじゃないでしょうかね。
ナイトアミューズメントの観点からしても、ダーツがより身近に感じられる「アミューズメント」になり得る可能性を大いに含んでいると思います。
今までの「一極集中型」では正直頭打ちな感が否めなかったダーツが、帰宅途中に気軽に寄れるものになることになって、敷居が低くなっていくような気がするんですよね。
これは飽くまでも東京等の「メガシティ」をベースとして話を展開しているので、色々な都市に当てはまるとは到底思っていませんが、モデルケースの1つとして、こういう流れが出来上がるとその中からヒントになるものができて来るんではないかと考えています。
僕自身、明確なものはまだ見えているわけではないですが、家業の関係上いつも都内の不動産情報はこまめにチェックしていたのですが、この騒動から郊外での物件探しの方に注力するようになりました。
このまま収束すれば、徐々に本流としては2019年以前のものに戻っていくんでしょうが、第二波・第三波も想定した場合には、一応目をつけておいて損はないと思っています。

とにかく、冷静に現状を考えると集中していたのが問題であって、最初から分散していたら経済においても今ほどの甚大な被害を食い止められた可能性は高いですからね。
実際に、郊外型の住宅地付近の商業施設の方が経済の立ち直りは初期投資及び日々のランニングコストを考えると、大きく構えた又は高騰している都心部の賃料及び維持費から考えると圧倒的なリスク回避になると思いますからね。
問題としては、今現在の人の流動が都心部への流動及び圧倒的多数の人口密度によって経営が成り立っていたのであって、これを郊外に若干でも向けていく「軌道修正」が行われた場合には、大きなチャンスが出てきますからねぇ。まぁ今すぐとはいかないまでも、何らかのきっかけかこういうときによく起こり得る「一瞬のきっかけ」によって、流れが変わりやすくなっているはず。

これから考えていくと、郊外店で例えばハウストーナメントとかを行う場合には、近隣の店舗と協力して持ち回りで「合層トーナメント」のようなものを開催していけば、ガイドラインに乗っ取った安全な手法で開催できる可能性も高い。
例えば地域の大きなトーナメント開催においても、200〜300人程度を1箇所に集めるのではなく、その日だけでも借りられるスペースや店舗及び通常営業しているダーツバーと協力することにより、主催者としては「一人勝ち」は出来なくなりますが、「利益の分散」を予め了承しておけば地域の活性化に繋がりますし、長く継続出来るものになるんじゃないでしょうか。
昔はこの方式が当たり前で、いつの間にか「1箇所に如何に人数を集めて利益を得るか」という利益最優先のトーナメント運営に偏ってきた末路が、今回のパンデミックによって粉砕されたように思います。
前々から言っていますが、根底でこの業界を支えているのは「ダーツバー」だと思っています。
そうであれば、「BACK TO THE HOUSE」という方式で簡単に乗り越えられると。プロ戦にしても開催場所を大きな会場にしなくても、分散してその地域のバーをうまく活用出来れば、「新しい形かつ地域にも利益還元出来る」プロトーナメント運営も不可能ではないのではないかなぁと。
そうすることによって、初めてそのマシンを日々レンタルしている「意味」が出て来るような気がします。

最初は色々と大変だと思いますけどね。同じ環境ではないわけですから色々と問題点も露呈するとは思いますが、勘の良い方ならば、その日にかかるコストが瞬時に計算出来て利益をどれだけそのエリアに還元して、さらに主催者側も開催費用の面で楽になるか分かると思います。