No.39 新生 JSFD 代表チームJAPANが歴史的快進撃!

2019年11月

NDL記念すべき100号に記念すべき内容のコラムが書けて幸せです!
BDOのトッププレイヤーも参加する世界の頂点32名が交わる年に1度の交流戦PDCグランドスラムにBDO代表として日本人初で出場した鈴木未来選手の大活躍も書きたい事だらけですが、前回の予告通りWDFワールドカップ、BDOワールドマスターズの結果報告と裏話でいきます。
ですのでこのNDLvol・100は新しく生まれ変わった「 JSFD 」が選抜したチームJAPANの歴史的快進撃をお伝え致します!

正直このコラムも7年近く書き続けるとSNSのおかげで、あまりふざけた話やギャンブルの話なども最近では我慢しなくてはならない時代になり、話のネタも完全に尽きちゃっていました。
いつも編集長には締切遅れて迷惑ばかりかけておりますが、今回はこの素晴らしいチームJAPANのお陰でいつもより早く完成して入稿する事が出来ました!

WDFワールドカップ 日本代表
(10月8日から12日)
■ メンズ
饗場 克也  外筬 久人
小川 祐一郎 丹治 博
■ レディース
鈴木 未来 亀尾 さや香
齋藤 尚美 大内 麻由美
■ ユース
末繁 策杜 中村 周作
井出 桃夏 内藤 光希

10月6日にチームJAPANが日本を出発、ルーマニアで開催されたワールドカップ!結果は
■ 女子シングルス鈴木未来 優勝
■ 女子ダブルス鈴木未来と大内麻由美ペア 優勝
■ 女子総合 第2位
■ ユースシングルスで中村周作が第3位

と日本の歴史的記録を大きく塗り替えまくりました!
このWDFのワールドカップがどういうものなのかと言いますと歴史が始まったのは42年前の1977年、そこから2年に1度世界中で加盟国が持ち回りで開催しています。
今年はルーマニアでしたが過去最高の55ヵ国が参加しました。開催国はどの様に決定するかというと挙手制で4年後に開催したい国が立候補します。そしてプレゼンをして、ワールドカップ開催前日に行われる世界会議で多数決により決定します。
今回の会議にも参加させていただきましたが、4カ国がそれぞれプレゼン動画を作ってそれぞれの国の良いところや観光の説明をしていました。これが面白くて各国が色々考えたプランを出していましたね。
ちなみに2年後は既に決まっていましたがデンマーク、4年後は今回決定して韓国になりました!
この持ち回りシステム、開催国は大変ですけれどその国の特色となる催し物やダンスでおもてなししてくれるのでとても楽しいです。

賞金も出ませんが各国名誉をかけて強い選手を送り込んで来て、アンチドーピングもしっかり意識しなければならないので「まさにスポーツの世界大会」なんだなぁーと感じます。
今回の世界会議はダーツをオリンピック競技にするために、世界の加盟国で色々考えを出し合ったり、現状を聞いたりと凄く前向きな会議でした!
参加国数も歴史も競技者人口もクリアしているダーツはその他条件をクリアすれば可能性は大きくあります。

選手会も条件の中にあり選手会長は女子選手で長年TOPプレイヤーとして活躍するLーstyleのデタ・ヘッドマンが初代選手会長として就任しました。
日本もスポーツとして認められるために選手会をしっかり確立しなければなりません。

全員ではありませんがワールドカップに来ていた世界中のL-style選手で選手会の設立記念写真を撮りました。

ワールドカップは文化を知るためにも食事が楽しみの1つであります。しかし1週間と長いので、さすがに日本食が恋しくなります。そんな中サポートして頂いたのがLーstyleでも活躍しているKーPONこと佐藤敬治さんとその奥様のトシエさんです。お2人がマネージャーとして実費で参加して選手を支えてくれました。
選手の為に美味しいご飯を食べさせてあげようと、炊飯器を購入して美味しいお米も持参して来てくれたのです。

左:ユースで世界第3位に輝いた横須賀代表の中村周作!これも男子も世界に近づいた証で素晴らしい結果であります。もちろん日本人初!右:このお二人が今回のMVP!1人25万円を超える旅費を自費で出された挙句に選手を完璧にサポート、皆んなに最高に美味しい日本食を食べさせてくれましたー!

夕方になると決勝戦とか見たくても、利江さんが「それでは先にホテルにご飯の準備があるので帰ります」…。
これからが見てて楽しいところなのに!みんなが会場に残っている中、自分のサポートする立場をしっかり貫く姿には尊敬しかありません。しかも皆んなには気を使うから、実費なのは内緒にしていた様です。
こんなに美味しくてありがたいと思ったおにぎりと味噌汁はありません…。
今回のワールドカップで活躍した選手は多いです。KAN君も堪能な英語でマネージャーとしても保護者としても、大活躍していました。選手始めサポーター含めて誰に聞いてもMVPは陰ながら支えてくれた佐藤夫婦です。こんな快挙達成をしたのもこのお二人の力が本当に大きいと思います。

左:総合優勝のこのトロフィーを日本に持って帰りたい!今年もイングランドでした!右:ドイツのPDCでも活躍するミッチーが彼女の為にとミクルさんとユニホーム交換、今回のユニホームはSHADEさんが選手に各2枚の計24枚も協賛提供して頂きました。

今回は初めて海外で行うワールドカップにユースが実費で参加しました!ユースのご家族の金銭的なことを含め熱意がないと成立しない事です。
男子は海外経験も多いメンバーでしたが女子は初めての2人。しかも桃ちゃんは小学生なので嫌な思いとかして、ダーツ嫌いにならないか凄く心配でした。終わって帰国する時の顔が、2人とも楽しそうだったので嬉しかったです。
そして帰国してからもタンジさんが練習会で、一生懸命投げてる姿を見て感激してしまいました。
色々考えると感動する事の多かったワールドカップでした。

左:ユースの日本代表スーパーチーム!右:遂に女子シングルス世界チャンピオンに鈴木未来が、寺島理事長含めて涙を流して喜んでいたのが印象的です!

来年のJSFDは台湾で行われるアジアパシフィックカップに日本代表を送ります!
あの大きな総合優勝のトロフィーを日本に持ち帰るべく、大きな目標に向かっていきたいと思いました!

第46回 one80 L-style BDOワールドマスターズ
日本代表(10月23日から27日、28日ワールドプロ予選)
■ メンズ
饗場 克也 (ウエストジャパン、ジャパンオープン優勝)
小川 祐一郎 辻 裕充
■ レディース
鈴木 未来 (レイクサイドチャンピオン枠)
大内 麻由美 (ジャパンオープン優勝枠)
佐藤 かす美 (ウエストジャパン優勝枠)
亀尾 さや香 齋藤 尚美 平柳 智子
■ ユース
末繁 策杜 中村 周作

こんなゴージャスなメンバーで挑戦したイギリスの旅は、10月23日から始まる46回目となるワールドマスターズです。
ワールドカップよりも歴史は長く46年も続いているこの大会は、66の地域でBDOリーグとして行われている中で最高峰のトーナメントと言えます。
イギリスの人から愛されている世界大会の1つです。年始に開催される旧レイクサイド、今のワールドプロに次ぐ賞金の高さでWDFの中でも2番目に大きな大会です。
チームJAPANはここでもやってくれました!
もはや優勝候補となった鈴木未来選手がまさかのステージ前で敗退してしまったのですが、チームJAPANの底力はここからでした!
過去2度このトーナメントでTOP8まで行った事がある、そしてワールドカップダブルスで見事優勝した大内麻由美が今回もステージに上がり、TOP8の活躍!

左:マスターズのイギリスで開催した食事会!今回も大所帯です!右:今回のマスターズで初出場にして日本人初の第3位に輝いた佐藤かす美ちゃん!素晴らしいダーツでした〜

そして今回初出場でパーフェクト年間ランキング1位の佐藤かす美は、初めてにもかかわらず日本人ではこの大会初のTOP4、第3位に輝きました!
2人とも本当に素晴らしいダーツで世界に日本人の層の厚さを知ってもらえたと思います。
佐藤かす美さんには「最初から結果が出るほど甘く無いよ!」と嘘をついてしまった事になります。
鈴木未来さんですら、初出場の時は登れなかったステージです。過去に初出場でステージに登れたのは8で大城明香利でしたが、その時も世界に衝撃を与えたのを覚えています。
しかも今回はその上のTOP4。本当に皆んなカッコ良かったです。

今回の裏話としては、マスターズは個人戦ですのでチケットは自分達で取ります。
一応チームJAPANでヒースロー空港に集合して、みんなでUberで宿泊所まで行ったのですが、今回私は中村周作の保護者として同行しました。
これからの彼の為や今後のヨーロッパをトライしようとする選手たちのために、よくある乗り継ぎの多い安いチケットで『イギリス往復7万円のチケットでワールドマスターズへの旅!』的な感じでやってみました!
ちなみにホテル代も節約する為に一軒家でみんなで生活。1週間で1人2万円少々!色々研究すれば安くヨーロッパに挑戦できるので、トライする選手が増えてくれたら嬉しいです。実際みんなのおかげもありますが、凄く楽しかったです!
選手を目指す人も趣味として楽しむ人も、本場ヨーロッパでダーツ大会参加は楽しいし勉強になるので、是非トライしてみてはどうでしょうか?

現在男子も上がっていますが、女性のレベルはそれ以上に早い速度で上がっています。
特にアジアの成長はめざましく、今回のPDCグランドスラムを見てもそうですが、男子のPDCプレイヤー相手にリサ・アシュトンも鈴木未来もキッチリとレグをとって相手をヒヤヒヤさせるところまで来ました!

左:BDOを長年サポートしているスタッフの皆様!中には40年間ボランティアしている方もいます。皆んなすごく優しいです、いつもありがとうございます!右:世界のTOPプレイヤーにコスプレしてもらってみました、仲の良いこのメンバーは大会をいつも盛り上げてくれます。アナスタシア準優勝おめでとう!

以前鈴木未来が「霊長類最強を目指していますから〜」と笑顔で言っていましたが霊長類最強ということは、もちろん男子も含めてです。
比較的体格差や体力差の影響の少ないダーツというスポーツでは、もしかしたら将来そんな事が起こるかもしれない、と本気で思わせてくれる様になりました!
正直聞いた時はまだ女子の世界チャンピオンにもなる前だったので、冗談に聞こえていましたが、本気で狙っていると分かります!これからの鈴木未来さんはじめ女性プレイヤーの活躍が楽しみでしょうがありません。
よし、男子も往生して後に続こう!

麻由美や未来の優勝する瞬間を見て、号泣するJSFDの寺島理事長の姿を見て、それを支える皆様の姿を見て日本のダーツ界の将来は、楽しくて明るいと心から思いました!
寺島さんとはいつも考え方の違いなどでよくぶつかってしまいます。ですが10年以上ぶつかり続けて来たので、私も覚悟してJSFDを真剣にサポートしていくと決めました。
これからは生まれ変わって進化したJSFDが、スティールダーツの楽しさを皆様にお伝えしていきたい、と思いますので期待して下さい!
Lーstyleも自分も頑張って精進していきます。

中村周作も仲良い世界のユーストッププレイヤー。ジャスティンはチャンピオンですが去年から大人の仲間入り。3人ともスーパープレイヤーです!

最後に去年のレイクサイドユースでもTOP8という歴史的快挙を成し遂げたけど、鈴木未来さんの優勝で影を潜めてしまって…。
今回のワールドカップもTOP4、つまりワールドカップユースで第3位に輝いたのに、またもや麻由美&未来ペア優勝に未来のシングル優勝で影を潜めてしまった、若干16歳の中村周作君!君の活躍は素晴らしい!
レイクサイドで「TOP8では未来さんより目立てないからもっと頑張ります!」と言って今回は第3位!
よし、来年はその上で活躍して次こそは主役になろう!中村周作の未来は明るい…。あ、周作君ミクルではなくてミライと読んでね!
それでは次回は旧レイクサイド、BDOのワールドプロの報告になるかと思いますのでお楽しみに〜!

今回、歴史的快挙を作ったJSFDはじめ選手の皆様、入賞された皆様、本当におめでとうございます。そしてお疲れ様でしたー!
そして応援して頂いた全ての皆様に感謝しております。