2018年5月
4月15日に開催しました第8回長野ダーツ選手権に全国から大勢の方々にご参加いただき有難うございました。
大会会場近くで長野県でも有数の桜の名所である、高遠城址公園の桜まつりに合わせて日程を設定したのですが、想定外の暑さ続きで桜が10日以上も早く咲いてしまい、散り終わりギリギリ間に合うくらいになってしまったのが非常に残念でした。
来年こそは!
現在は長野ダーツオーガニゼーションとして活動をしておりますが、名前を変える前の長野ダーツ連盟から考えますと実は今年が団体発足10周年なんですよね。
2009年1月29日に発足したんです。
後から参加の会員は知らないでしょうし、発足当時のメンバーも忘れているのか一切そんな声が上がらなかったので、誰にも言わずにおりましたが、実は10周年なんです。
やっぱりうたった方が良かったのかなあ?
今年もう1大会開催します。
JDOサーキットの1つであります、第2回長野ダーツオープン大会を9月23日に松本市浅間温泉文化センターで開催します。
7月くらいには各団体や店舗にポスターと要項をお送りいたします。こちらも皆様のご参加お待ちしております。
さて本題に入ります。
いやー、スーパーダーツ面白かったですね。久しぶりにソフトダーツの中継をまるまる見ましたね。
フィル・テイラーの参加もあり、事前に多くの人に「誰が優勝すると思いますか?」と質問されました。正直なところ分かりませんよ、あのメンバーですから。
それに誰が優勝するかって事は、私にとってはあまり重要ではなかったんですよね。誰が優勝するかって事よりも、どんなドラマが生まれるのかなってところが楽しみでした。
ただ、「やっぱり優勝はフィル・テイラーですかね?」と訊ねられると「いや、それは無いよ。ソフトダーツとスティールダーツは別だよ、やっぱり」。と答えていました。勿論別物だと思ってもいますし、フィル・テイラーを軸に何らかのドラマが生まれるのを期待しているわけです。
ワールド・ダーツ・チャンピオンシップではロブ・クロスという新星が決勝戦でフィル・テイラーを倒しスターになっているんですから、スーパーダーツだって何か期待するじゃないですか。
誰が彼に勝ってスターになるのかって考えると、早い段階で対戦する選手が有利ですよね。
あくまでも負ける前提で考えますから。でも、口ではフィル・テイラーの優勝は無いと言いながら、心では応援しているという微妙な心理状況なんですよね。
そう思って見ていたんですが、やっぱりフィル・テイラーは只者ではなかった。
1回戦のアレックス・レイズ戦では01のブル率が96%、クリケットのターゲットヒット率が100%と本当に外さないダーツを見せてくれました。
いやー、もっと外すと思ったんですけれど、「あれ、優勝しちゃう?」と思わせる強さでした。
2回戦も危なげなく勝ち、ベスト4に。残ったのは、村松治樹、ポール・リム、荏隈秀一、そしてフィル・テイラー。
この4人を見て思った事が2つ。
ドラマが生まれる前提で見ると、ポール・リムが決勝戦でフィル・テイラーに勝つのはなんとなく想像が出来ないんですよね。予想外に弱々しい面を見せてしまう不安の方が私にはありました。そうすると日本人2人に期待するしかない。
特に村松治樹は参加メンバーの中で唯一近年公式戦でフィル・テイラーと何度も対戦しています。平常心で対戦できるのは彼だけなのかなと思ったんですよね。
それに、PDCでの敗戦からソフトダーツ最高の舞台で、しかも最後のチャンスで勝利なんてドラマっぽくて良いでしょ?
ただ、もう一つ思った事はこのスーパーダーツがターゲットの格好の宣伝の場になっちゃった事。ベスト4のうち3人がターゲットのプレイヤーで荏隈秀一だけがアルティマ・ダーツです。
今頃社長のゲーリーは、笑いが止まらないんだろうなあと、くだらない想像をしてしまうんですよ。
全く試合とは関係無いんですが、ダーツを売っている立場の人としてはそんな事も気になるんです。
決勝戦は想像通り村松治樹とフィル・テイラーに。準決勝まではフィル・テイラーに負けて欲しいと思いつつ彼を応援していたんですが、ここばかりは村松治樹を純粋に応援していました。
私の頭の中で、PDCで何度も負けた事は、この日の為のストーリーだったとして出来上がったからでしょう。
序盤の出だしを見ても村松選手は気合十分でその気合が空回りする事なく、やっぱり何度も対戦している選手だなあと思わせるダーツでした。
3|3から最終レッグ、先行は村松選手のクリケット。最低でも7カウントでと思って見ていると5カウントでスタート。
やばいんじゃないのと思っていたのですが、フィル・テイラーはS7・S7・T19で3カウント。ここでふと思い出したのが、2007年のワールド・ダーツ・チャンピオンシップ決勝戦でバーニーと対戦した試合。
この試合はお互いに6セットずつ取り最終セット。そしてレッグも5レッグずつ取り最後の11レッグ目。バーニーが先行で100スタートするとフィル・テイラーは180スタート。
それをバーニーが180で返すとフィルはS20・S19・S1に。
どれもダーツの刺さった位置がらしくないと言いますか、緊張感がありありのダーツ。その後もフィルは落ち着きのない仕草を見せ、バーニーが13ダーツで優勝を果たします。外せないプレッシャーを感じたら彼でもそうなるんですね。僕らと同じ普通の人でした。
フィル・テイラーは圧倒的に強い選手だと思っていましたが、圧倒的に強いんじゃなくて圧倒的にアベレージが高い選手だったんですよね。
逆に考えると競った試合の経験は少ないんじゃないかと思ったんですよ。
それに加えソフトダーツではフルレッグになる試合は日常茶飯事ですが、PDCでの試合はフルレッグになる事はソフトダーツに比べたらあまりありません。
ひょっとすると「外したら負けのプレッシャー」を感じてダーツをする機会はソフトダーツの方が圧倒的に多く、その辺がソフトダーツをメインで投げている選手のストロング・ポイントなのかなと思いますね。
そして結果は見事に村松治樹選手の優勝。2万人以上の人が世界中で中継を見ていたようですが、この大会を最も楽しめたのはPDCからの流れをドラマとして捉えていた、この雑誌を読んでくれているような日本人ファンだったんじゃないかなあ。ドラマ性とか抜きに純粋に見るよりも、様々な要因含め想像しながら見た方が楽しくないですか?
いやー、スーパーダーツ本当に面白かった。
ただ残念な事にこの盛り上がりがこの日だけになっちゃっているんですよね。この盛り上がりや流れがジャパンに継っていくと面白かったのですが。
もっとドラマ性を伝えられる手段があったりすると、ジャパンもパーフェクトも今以上に楽しめると思うのですが。