No.53 非常に新鮮で気付かされる事が多々ある大会

2020年1月

2020年になっての最初のコラムです。年末のPDCワールド・ダーツ・チャンピオンシップ、年明けてからのBDOワールド・プロフェッショナル・ダーツ・チャンピオンシップスと寝不足の人も多いんじゃないかと思います。
鈴木未来が2回戦を勝った時点でこのコラムを書いていますが、アナスタシア相手にまず勝つだろうと思わせてくれるのは本当に凄いですね。
PDCで大活躍したファロン・シャーロックの不参加もありますので、なんとか連覇をしてくれるんじゃないかと期待をしています。
PDCとBDOのワールド・チャンピオンシップの同時参加が出来ないルールがありますが、鈴木未来がPDCに参加した時点でBDOに参加できないんじゃないかと心配をしていた方もいるかと思いますが、どうやらこれは男性だけのルールのようですね。

今回ファロンが不参加なのはそれとは別の理由のようです。
BDOのチャンピオンシップで驚いたのは通称が変わった事。
例年「レイクサイド」と呼んでいたものが、予選の時から「ワールド・プロフェッショナル」と呼ぶようになり違和感があったのですが、1985年からフライムリー・グリーンにあるレイクサイド・カントリー・クラブで開催されていた同大会が今年から別の会場になった為のようです。
また、大会開催の1週間前に賞金の減額がBDOから発表されたようで、何だか今年は世界のダーツ情勢も変わっていくような気配を感じますね。

さて、今回の私のコラムは昨年私が最後に出場した大会について書きたいと思います。
数えてみたら昨年は18大会に選手として参加していました。
選手としてはあきらめ、イップスに苦しみながらですがそんなに参加していたんですね。
そんな中で昨年最後に出場した大会は「第9回青梅ダーツトーナメント」。
JSFDにもJDOにも加盟していない独立団体「青梅ダーツ協会」が主催する大会です。

2017年に開催した長野DOの大会に青梅ダーツ協会の方に参加いただいた事もあり、ずっと参加する機会を探っていたんですが、今回はパーフェクト最終戦の翌日という事もあり東京近郊に行くタイミングでうまく参加できました。
当然お礼って気持ちもあったんですがそれから私の個人的な想いも。
当コラムでも何度か書いたと思いますが、自分が老人になる前に地元の老人クラブでダーツが出来る環境を作りたいなと思うんですよね。
千葉の方では老人クラブでダーツをしている話を聞くんですが、長野県ではそんな話は現状無いんですよね。
年金生活で夜遅くにダーツバーに通うってなかなか難しいですからね。
その為には日本のダーツ団体が1つになって、全国的な組織が各県のスポーツ協会の力を借りながらユースからシニアまでしっかりとダーツの普及を出来るようになるのが理想なんですが、現状ではそういう環境になるよりも自分が老人クラブに入る年齢になる方が早そうですからね。

地域に根ざしたダーツ環境を自分の目で見ておきたいなとずっと思ってもいたんです。
会場は青梅市にある市民センター。参加人数は限定の24名。参加費は会員が千円で、一般が千五百円と非常に安い設定になっています。お弁当や飲み物は自分で用意する事になっていて、アルコールは禁止です。市民センターですからね。
一般的なスティールダーツの大会の参加費は六千円が一般的だと思いますが、1日数十万円する会場を借りて、ポスターも作って全国に配布し、お弁当やフードブースとドリンクブースも用意し、ボードも毎回新品を用意して、そして利益として残ったお金を選手や役員の派遣費にしたりインターリーグの派遣費に充当していますから、絶対に黒字を出す必要があるんです。
しかし毎回練習会で借りている市民センターを使い、お弁当も参加者の持ち込みで、ポスターの配布も必要がなく、ボードも毎回新品を用意する必要も無ければこのくらいの金額で大会が出来るんですよね。

協賛もいただいているようで、入賞者への商品だけでなく、参加者にも参加賞があったりして必要な物はちゃんと用意された大会でした。
もっと知らない人ばかりかなと思っていたら、話した事はなくても大会で見かけた事がある人も多く、半分くらいの人は見た事があったかな。
まあ、自分でも3人声をかけて誘っていますからそうなりますかね。
10時開場なのでそれから皆で設営するのかなと思ったんですが、行くと既に設営は終了していました。会員さんはもっと早くに来て設営をしてくれていたんですね。有難うございます。

それにしてもノンアルコールでダーツの大会に出るなんて、初めての経験だったかもしれません。非常に緊張しましたね。
残念ながら予選敗退でしたが、心地よい緊張感とこじんまりとしたスペースと和やかな雰囲気の中で楽しくダーツが出来ました。
いつも大会で負けると勝ち進んでいる人の試合はそっちのけで、その場で宴会をするか数名で反省会と称した打ち上げに行く事が多いのですが、この日は和やかな雰囲気で最後まで試合を観戦させてもらいました。

試合終了後、表彰式をしてその後は全員で片付けです。参加者全員で片付けをするって非常にいいですよね。
驚いたのは市民センターの借りていた部屋と別の部屋にダーツボードとスタンドを置いておくスペースを借りていた事。
料金が発生するのかどうかは未確認ですが、定期的な練習会や大会をするのに会場に資材を置いておけるってのは非常に便利でいいですよね。
青梅ダーツ協会の方々からすると日常的な事でしょうが、私からすると非常に新鮮で気付かされる事が多々ある大会でした。青梅ダーツ協会の方々、参加された皆様本当にお世話になりました。
少しでも今後の自分のダーツ・ライフに活かせるようにしたいですね。
さて、この号が発売される頃には今年初の大会に参加をしていると思います。19日がJDO神奈川大会、26日が千葉ダーツ選手権。
青梅ダーツ選手権の翌日には山手線を歩いて一周したんですよね。約10時間ほどで45キロ歩きました。疲れましたが楽しかったですよ。
この2大会の翌日は何をしましょうかね?野毛と浅草橋で飲んだくれて終わりってことになりませんように!