No.55 コロナ禍の状況をプラスにする

2020年9月

3月以来ですので半年振りの私のコラムです。5月はコロナ禍で休刊、7月はまよんぬ特集でしたのでお休み。ではなく、7月は脳梗塞で入院していてコラムを書けなかったんですよ。
幸い発生した場所も良かったらしく、11日間入院しただけで何の後遺症もなく普通に生活出来ていますが、当初は話すのも少し違和感があり、PCやスマホで文字を打つのも大変な状況でした。
それ以前も新型コロナウイルスの影響でリーグ戦は全て中止ですし、夜の外食はしなくなりましたし、家で野菜中心の食事で規則正しい生活をしていました。その中での脳梗塞ですから、どうすればいいのかと悩みましたが、運が良かった事だけは確かなので、前向きに捉えいまも規則正しい生活を続けています。
それにしても新型コロナウイルスで経済も逼迫していますね。ダーツ関連でも大変な状態が続いています。ダーツバーでも休業している店がありますし、フードに元々力を入れている店はランチ営業をして営業形態を変えたり、店によってはダーツを撤去していますね。皆生き残るために必死ですよ。
ソフトダーツのマシーンを扱っているディーラーも大変です。こんな御時世ですから、店舗の閉店やマシーンの撤去も増えているでしょうし、何より大会も開催できません。
個人経営的なディーラーやショップでしたら、国や県からの助成金で一息つけたでしょうが、少し大きなディーラーや会社経営のショップでは、何の足しにもなりません。年内には何とか元に戻って欲しいと思っている人が多いんじゃないでしょうか。私もですが。

個人的な考えを書けば、データ的にもコロナはコロナだと思うんですよね。言い換えれば、風邪は風邪だと思うんですよ。多くの人がテレビに踊らされ過ぎるような気もします。新型コロナウイルスで亡くなった方よりも、経済悪化により失業率が上がって、自殺する人の方が多いなんて話もありますから痛し痒しですよね。
それからPCR検査の陽性者を感染者として取り扱っている時点で、政府もマスメディアも間違っていますよね。政府は承知していて曖昧にしている気もしますが。
PCR検査を発明し、1993年ノーベル化学賞を受賞したキャリー・マリス博士本人が「PCR検査を感染症の検査や診断に用いてはならない」と警告しているんですけどね。
「PCR検査が陽性なのに発症しない不思議なウイルスですね」なんて一時期は取り上げていましたが、PCR検査は、コロナウイルスが付着した形跡の有無を調べる検査ですよね。今迄のコロナ(風邪)もウイルスに触れたり体内に入ったりしても、発症するかしないかは人それぞれですよね。一緒にいても風邪をひく人とひかない人がいるんですから。
とはいえ、肺に病気をもつ父親と暮らしていますので、ウイルス自体を家に持ち帰る訳にも行かないので、できる限り人と関わらない、普段と違う場所には行かないように心がけてはいます。まあ、それが経済を停滞させてしまうんですが。
リーグ戦の開催状況ですが、9月くらいからダーツライブ系もフェニックス系もリーグ戦がいくつか開催されているようですね。スティールでも石川・湘南・全東京が9月10月くらいから開催するようです。

長野はといいますと、ソフトはゼロリーグが9月末から開催予定です。長野DOは7月末に、会員にアンケートを取りましたが開催出来ず。やりたいという人よりも、参加出来ないと思う人が多いうちは開催は出来ません。リーグ戦以外の何かを模索する必要があるんですが、なかなか良い案がありません。ベニューを守る意味でも何かしたいのですが、面白い案があれば教えて欲しいです。

大会もまだまだ開催できそうな雰囲気がありません。ジャパンは今年度の開催をしない発表をしましたし、パーフェクトも順次中止が発表されています。
スティールダーツ界でもJDOは4月に2021年3月まで開催中止を発表していますし、JSFDも年内の大会は全て中止が決まりました。
世界を見てもWDFは現状は今年のカップ戦は全て2年延期、大会もほとんどが中止となりました。
PDCはしばらく活動を停止していましたが、7月くらいから再開しましたね。いくつかのイベントは中止となりましたが、無観客やイベントの規模を変えながら開催するようです。

当然年末のチャンピオンシップは開催するという事で、アジアンツアーは中止になりましたが、日本代表枠はありますので10月初旬にPDJ主催でジャパン・チャンピオンシップは開催されるようです。
PDJも50人も来ればいいんじゃないかと考えていて、80人の枠で募集をかけたらあっという間に80人に到達。想定外の参加者だったようで、急遽126人まで枠を増やしたようですが、この大会での新型コロナウイルスへの対策や、その後の状況を多くの大会主催者が注目しているでしょう。
ただ、PDCのワールドチャンピオンシップの権利があっての大会ですから、この盛況が他の大会に波及するかは疑わしいところです。それに現状のイベントに関する規制を守っての開催ですと、参加人数を抑えなくてはならず、会場費を考えると黒字にするのも厳しいでしょう。少なくした人数でさえクリアできるのかも、確実ではない状況ですしね。
より厳しいのはプロトーナメントではないかと思います。アマチュア・トーナメントと同日開催だったり前日開催するようにして、主催者側も利益が出るように考えているのですが、そのアマチュア・トーナメントが黒字を出せる目処が立たない。開催自体はアマチュア・トーナメントがあってのところが多分にあります。

それに現状のプロツアーの運営収入の多くは、スポンサー料、選手の年会費、選手のエントリー費です。
その中のスポンサー料も、ダーツメーカー、ダーツショップ、ディーラー、ダーツバーといったダーツ関連の企業からのお金が、多くを占めているんですよね。ここに関してはパーフェクトが誕生した14年前から変わっていないんですよ。

私もこのコラムで何度も書いてきましたが、ダーツ業界内でお金を集めていては本来の意味でのプロとは呼べませんし、先行きは明るくないでしょう。
このコロナ禍が収まったとして、選手はプロ登録を更新するでしょうが、スポンサー料は減る事が予想されます。
先にも書いた通り業界全体が厳しくなってきていますから、広告費は真っ先に減らしたいところでしょう。プロ団体も業界内のお金を集めてまわすシステムを変えていかないと、成り立たなくなるかもしれません。

現在もPDCが試合を出来ているのはお金の出どころがしっかりとあるからですよね。
お金さえあれば出来るんですよ。競輪の選手のように大会の数日前に選手を集めて、外部と遮断して大会ごとにPCR検査すれば。でもお金ないですから、PCR検査できません。

プロ野球にしてもJリーグにしても今年は赤字の可能性が高いですが、団体が大きいので、1年くらいなら何とか乗り切れるんでしょう。
やっぱり業界外からのお金が必要ですよね。このコロナ禍の状況をプラスにする意味でも、プロ団体には新たなシステムを見つけて欲しいです。そんな事は分かっていて、出来ないからもどかしいんだ、と怒られそうですが。