2021年9月
2021年PDCワールドカップ代表が2人に決まった時は凄く嬉しかったです。しかし飛行機が飛ぶ1日前になって入国制限のルールが変わり、ワクチンの2回目を摂取して2週間経っていないとドイツに入国後5日間の隔離となってしまいました。これにより摂取後2週間経っていた松田さんはセーフで豊和君だけがアウトになってしまいました。
もしルールが変わる前に入国出来ていれば、それか後1日前にルールが変わっていれば飛行機を前倒しして大会当日までに5日の隔離を完了出来ていました。
運命のいたずらにしては酷すぎる状態、豊和君がかわいそうで仕方ありませんでした。しかしこればかりは誰が悪いわけでもありません。もちろん彼の歳にしてはキチンとワクチン接種を2度しっかり済ませて、準備万端で試合に向けて練習していたので誰にも想像つかない状況でした。本当に残念で仕方ありません…。
松田、馬場ペアの活躍はニューダーツライフ本編で特集されていると思いますので、柴田豊和とはどんな選手かをダーツの出会いなどを中心に本人に聞いてきました。
柴田豊和選手
「1986年生まれ、横浜育ちです。中学卒業してアルバイトなど早くから仕事を始めます。18歳でバイト仲間と藤沢市のアルケロと言うダーツバーでダーツと出会います。
ここは料理が得意だった自分にとっても、驚くほど美味しい料理ですぐにハマりました。ここからダーツ人生が始まるのでダーツ歴としてはもう17年になります。
20歳を過ぎてDーcrownに出場するようになります。初めて香港のADAに出場したのは22歳だったかと、海外でゲームする楽しさを知りました。
その後、ジョーカードライバー社長と出会い契約選手となりました。
お店も東京のDIPの店長などを3年ほど経験して現在のJAPANに移籍しました。2014年の新潟大会で準優勝が初めてで、初優勝は3年後の2017年、同じく新潟大会でした。
JAPANの年間ランキングとしては
2016.36位
2017.5位
2018.2位
2019.3位
17年から成績が急に良くなったのはやはり28歳から大阪に引っ越しをしてMAXで社員になり、浅田斉吾さんと出会った事が大きかったです。
印象に残るゲームは2020年の神奈川大会で、西谷譲二選手との決勝戦を制しての優勝です。この時はJAPANの選手として色々な思いが詰まった決勝でプレッシャーも凄かったです。
今回はドイツに行けなくて凄く悔しいですが、良い人生経験だと思って、必ず近い将来PDCのステージに立ちたいと思います!」
是非これにめげる事なく、PDCのステージに挑戦し続けてもらいたいです。
まだ代わりの選手が確定もしていない状態でドイツに出発した松田選手の熱意には驚かされました。これは簡単な決断ではありません、代役が見つからなければ出場ができないリスクを背負います。しかも帰国後2週間の隔離を合わせると20日間を超える拘束時間にもなるのです。
この判断を躊躇なく選択した松田選手のこの大会にかける思いは本当に凄いと思いました。
そんな松田さんからも今回の感想を聞きました。
「やはり普段の日本の試合とは違い場所特有の活気やプレッシャーがあり、なかなかに難しい…。その中で初戦は馬場選手の素晴らしいパフォーマンスのおかげで勝利!2戦目はシード8位、開催国ドイツ強かった…。更に活気とプレッシャーが上がりこれがPDCなのか…と実感しました。
この経験はあの場所で戦った人にしか得られない貴重なもので、その機会を与えてくれたフェリックス、深夜にも関わらず全力で応援してくれた皆様、そして試合だけに集中させてくれたスポンサーのLーstyle、DYNASTY、PICPIN、そして、ドイツの空港から全て行動を共にしてサポートし続けてくれたLーstyleグローバルのツヨシさん本当にありがとうございました。本当に悔しいです。あの場所で戦う為に何が必要なのか少し分かった様な気がします。また頑張ります!」
との事、本当に現場の歓声、特にドイツ戦でのアウェイ感満載の雰囲気は相当キツイ状況だった様です。Lーstyleグローバルのツヨシ代表も観客席から見ていましたが、耳鳴りがするくらいだったそうです。これで得た経験でまた凄く強く進化すると思うと楽しみです
LーstyleのチームではありませんがCosmo DartsでFITのTOPプレイヤーである馬場善久選手も今回のヒーローです。
馬場選手はいつもライバルメーカーとしてウチのチームもみんな苦戦しており、手強い選手ですが味方になるとこんなに頼もしい選手はいませんでした。馬場選手も条件を満たしていましたがやはり急遽色々な予定を調整して、遠征費も自腹で負担してドイツに1人で向かって行くのは本当に勇気がいる事です。
ゲーム内容は世界を驚かす素晴らしいゲームでPDCでも話題になっていました。
馬場選手とはお話した事がなかったですが、凄くダーツに対して真面目で強い理由も分かりました。彼が行く決断をしてくれなければ今回の日本としての参加自体も成立しなかったです。本番での素晴らしいダーツを見せてもらった事を含めて本当に感謝しています。
こんな感じで3人のヒーローのお陰で色々な感動をさせてもらえました。メーカーを超えて全力で応援したり、やっぱりダーツって楽しいなぁ〜と思わせてもらいました。行けなくて悔しいはずの豊和君も日本から一生懸命声援を送っている姿にも感動しました。
今回は私も行けませんでしたがドイツは凄く綺麗で楽しい国です。食事も美味しいです。是非来年は現場でアウェイの中応援したいですね〜。
これからPDCやWDFのワールドチャンピオンシップが年末に控えます。誰が代表になるかも楽しみだし、どんなゲームが見れるかも楽しみです。
コロナで大変な状況ではありますが、頑張ってる選手のお陰でダーツを忘れないでいられる事に感謝しています。